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卒業式は譲らない。

高3の息子がいて、3月には卒業式を迎える。

高校の卒業というのは、ちょっと感慨深いものがある。

中学の卒業は義務教育との別れではあるが、大半の生徒は近隣のいずれかの高校に進学する。
家は変わらないのだから、登下校の途中で偶然会うこともある。遭遇率は、生徒数の多い中学でのクラスも部活も違う者同士のようなものだろう。
だとすれば卒業したからといってさほど変わらないという考え方も出来る。

しかし高校の卒業は違う。多くの生徒は進学するが、近隣とは限らず実家を出る生徒もいる。また就職する生徒もいる。
己の道に向かって、あるいは己の道を探しに、それぞれが世の中に出て行く感がより強いのが高校卒業なのだ。

これが大学卒業だと、院に進学する学生以外は基本的に社会に出ることになるので、「それぞれの道を行く」感が薄くなる。

そんなわけで、息子の高校卒業はぜひ卒業式に参加して見届けたいと思ってきた。

しかし学校からの「卒業証書授与式のご案内」には、但し書きがついていたのだ。

「生徒ひとりにつき、保護者の参加は1名までと制限させて」いただきたいんだそうな。

これは我が家にとっては重要な但し書きだ。

なぜなら幼稚園の入園式以来、ダンナはもれなく大きいイベントには参加しているからである。我が子可愛さ8割、有給休暇取りたさ2割といったところか。

しかし、ここ数年ダンナの参加率が落ちている。

中学の卒業式はコロナ禍に入ったばかりで、保護者は1名までと制限された。その年、私はPTAの卒業委員をやっていたので、卒業式にダンナの出る幕はなかった。

続く高校の入学式はコロナ禍で生徒のみの参加となった。
入学後の各種イベントも、中止になったり規模が縮小されたりで、保護者の参加は認められず。年に1回の三者面談のみが、学校に保護者が関わるイベントだった。

高3になった今年、ようやく申込制で保護者も文化祭をのぞくことが出来た。これは生徒ひとりにつき家族2名までが認められたので、ようやくダンナとふたりで高校生活をのぞきに行けたのだ。

このままなら卒業式は家族2名の参加が認められるのではないかと思っていたのだが、残念ながら1名までという記載。

ダンナに「1名までだって!」と言うと「ええー!?」と大変不服そうな返事。
「どうせ仕事でしょ!私が行くよ」と言うと「休むもん!」。

たしかにこの人は毎回休んで参加してきたのだった。

しかし私も譲れない。
入学式も保護者1名までで私が参加した、とでもいう経緯でもあれば別だが、私とて息子の晴れ姿を見たい。

ダンナがこれまで何もしてこなかった、などという気はまったくない。

しかし幼稚園以来、毎年の面談をこなし、懇談会にはすべて参加し、PTAの委員も複数回こなした。小学校では読み聞かせ活動も六年間続けている。

学校への参加率は私の方が圧倒的だ!!!
大学生になれば、もうイベントだからといってついていくこともなくなる。

というわけで、この件に関しては絶対に譲らない覚悟だ。

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