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鎌倉殿13-5 兄上!…そして江間次郎。涙

NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」。
いよいよストーリーが動き始めましたね。

「連続ドラマは途中から見る」派の方も、そろそろスタート位置に着いたほうがよさそうですよ。

今回の見所は兄上でしょう。
前回「なんだかよく分からないけど、とりあえずいい人な気がする」感がすごかったと書きました。

あっという間にフラグが回収されました。
知ってたけど…でも「あぁ~兄上~!」って騒いじゃいますね。

伊東の黒い部分を担当する善児(ぜんじ)。
なんでそんな名前なの?
皮肉効きすぎでカラムーチョな感じ!

伊東のじさま(爺様)は相当な黒ですね。
八重と頼朝の子を川に沈めさせたかと思えば、今度は北条三郎宗時まで。

どっちも孫ですよ!

黒すぎて黒すぎて…もう、真っ黒くろすけ!


じゃじゃーん!
…とここで例によって吾妻鏡の登場です。
このあたりどのような記述になっているかといいますと…。

とりあえず源頼朝が挙兵したのが治承四(1180)年の8月17日。

そして石橋山で、ドラマの北条時政と大庭景親が挑発合戦(?)をして、あっさり負けたのが8月23日の午後8時過ぎ。
※石橋山の戦い

そして我らが(?)三郎宗時兄上がたおれたのは翌8月24日。

吾妻鏡によれば、この8月24日、北条時政・義時は甲斐国に行こうとしたそうです。

また北条宗時は「早河(はやかわ)の辺りに於いて、祐親法師の軍兵に囲まれ、小平井の名主(みょうしゅ)紀六久重(きろくひさしげ)の為、射取られ」たと。

さらに「茂光(もちみつ)は行歩進退(ぎょうぶしんたい)せざるに依り自殺すと云々」と。

はい、順番にいきましょう。

まず我らが兄上。

祐親法師というのは伊東祐親、つまり「じさま」のことです。
彼は出家していたので「法師」となっています。

兄上は、早河のあたりで祐親軍に囲まれ、紀六久重によって射殺された…と書いてありますね。

あらー。
善児、分かっちゃいたけど…アンタ、偽物ね。

それはともかく祐親軍に囲まれ…っていうことは間違いないことのようですね。

じさま、極楽往生できませんよ?

さらに吾妻鏡では茂光の記述が続きます。
ちなみに茂光とは、ドラマで兄上(北条三郎宗時)と一緒に石橋山を離れた、巨漢の男のこと。
工藤茂光とも狩野茂光とも言います。

そして彼は歩けなくなって自殺したと書いてあります。

なぜ歩けなくなったのか、吾妻鏡には記述がありません。

ネットで少し調べたら「太っていたため動けなくなり、足手まといにならないよう自殺したという説」を見つけました。

なるほど。
ドラマでは太っていたエピソードだけ取り入れたんですね。

ドラマで、佐殿が挙兵のために人集めをしていた時、巨漢の男がやって来てましたよね。
それを見た佐殿が「勝てるのか?」だか「もう負ける」だか、へなちょこなことを言ってました。

あの時の男が、茂光。
石橋山の戦いのあと、着替えたくなった男。
そして…ドラマの中では、三郎兄上と一緒にいたばかりに殺られてしまった男。

善児が三郎兄上をグサッと殺るときに邪魔をする可能性がなければ、ドラマの中において、茂光を殺るのは善児の仕事ではないはず。

茂光も無事に着替えに帰れたでしょうに…ってことはないですね。
残念ながら。

さて三郎兄上の話に戻ります。
亡くなった日付は吾妻鏡に記されていますが、生まれたのがいつなのかは不明のようです。

鎌倉幕府が出来るまで生き長らえることができなかったため、記録する必要なしと判断されてしまったのでしょう。

ちなみにこの時点で、北条小四郎義時は19歳。
政子は24歳。

三郎兄上は20代後半あたりのようです。


ところで!
三郎兄上が後ろからグサッと殺られた時、当たり前ですが血が出ました。

グサッですからね。
血が出るのも当たり前なんですが、ちょっと量が多くなかったですか?

実際にどの程度出るものなのか知らないのですが、ドラマなので多少手加減してくれてもいいのにな~って思ってしまいました。

でも善児はその道のプロですから、きっと一発で確実に仕留めてくれたことと思います。

挙兵の日の小四郎義時は…ひどかった…。
敵とはいえ人間でございます。
あんなひどい切り方はあんまりです。

あぁ。。。
そういえばあの時、颯爽と現れてサクッと息の根を止めたのは三郎兄上でしたね。

やるなら、あのくらいやらないとね。

きっと小四郎はあの時が初陣だったんでしょう。
仕方ない…けど、ドラマだと思って見てても、やられてる方が可哀想でしたよ。


さてさて。
語りたいネタはまだあります。

江間次郎が可哀想すぎて涙ちょちょぎれる。
江間次郎は伊東祐親の娘・八重の夫。

常日頃、八重さんからひどい扱いを受けてます。

夫婦だと言うのに、高飛車な態度を崩さず、相変わらず夫を家臣扱いする八重。

にも関わらず、決して丁寧な態度は崩さずに、それでもまつりに誘い出すなど心の距離を縮める努力も怠らない江間次郎。

どっちがまともな人間!?

いや、八重が頼朝を忘れられないのは許そう。
家臣を夫と思いたくないのも仕方ない。

でも江間次郎を泣かせたのは許さん!

頼朝に味方したことがバレたら、江間次郎なんかあっという間に首斬られますよ?

それなのに舟を漕がせたりして、容赦ない。

どうせバレたところで、八重はまたどこかの家臣の妻にされるだけなんだろうし。

そりゃもう、江間次郎だって泣くよね。
泣かせてくださいよ。


なんで俺の人生、こんなことになっちゃったんだろ?
真面目に生きてきたのにさ。

八重姫をいただくことが決まった時は、ちょこっと浮かれた気持ちもあったんだよな。
すっげぇ美人で、前から憧れてたっつーかさ。

姫様が頼朝にゾッコンなのは知ってたけど、そのうちカワイイ子供とか出来れば、姫様も頼朝のことなんか忘れてさ。

生まれた子供は伊東祐親様の孫だから、俺の暮らし向きも安定するしさ。
娘婿として重用されたりして。

美人妻もらって、カワイイ子供に恵まれて、出世して、屋敷を新しくして、下男・下女を雇って…。

あぁもう、どうしてこうなっちゃったの?
俺の何が悪かったの?

やべっ!涙出てきた。
けど、涙くらい出るよ。
止まらなくなったって俺のせいじゃないよ。

ひどい女?

憧れの姫様のこと、ひどい女とか思えないし!

恨む?

恨めたら恨みたいよ~。
あーもう、頼朝恨めしや~。

頼朝、お前が姫様にチョッカイ出さなきゃこんなことにならなかったんだ。

お前はひとりで挙兵して、ひとりで祐親様に叩かれてろ!

ぐすん。

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