「きのう何食べた?」19巻

2人のおだやかな生活が好きだ。
日々の食事を丁寧に作り、
ゆっくりと確実に時を重ねている2人の生活に、
共に生きている気がする。

もともと映画やドラマも「食事」のシーンが好きだ。
「かもめ食堂」「めがね」「南極料理人」、
「深夜食堂」「おいピータン」「舞妓さんちのまかないさん」などなど。
(絶対忘れている作品が多々ある…)
あ。「カリオストロの城」のルパンの食事シーンも好き。

「食事」は、身体を作るものだから、
丁寧に作られた物を食べるというのが、
大切な事であるのはわかる。
でも、食べてきた物を思い出せば、
そこには、やはり「誰と食べた」と「ひとりで食べた」、「どんな風に」「どんな時」「どんな場所」とか色んなスパイスがあると思う。

本作のシロさんとケンジの食卓は、
いつも暖かい日常ご飯だ。

いつも迎えてくれる家庭料理、
職場で食べるお弁当、
2人の思い出の料理、夏休みの楽しみ料理、
誰かと食べた料理、ひとりで食べる料理。
どれも2人の生活の一部である。
誰かに教わった料理が、
2人の家庭でアレンジされるシーンも好きだ。

冒頭にも触れたけれども、
2人の付き合いも長くなり、
周りの環境も多々変化していく。
親の老後、自分の老後、職場環境も含めて、
19巻目でも本当に長い付き合いになったものだとしみじみ感じた。

これからも一緒に生きて行けたら嬉しい作品である。


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