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ポケモンに殺される

見ました? このスペシャル映像。良すぎて殺されるかと思いました。

最新作ソード・シールドの拡張パックに合わせて公開されたものだけど、中身の密度が高すぎて、『ポケットモンスター 最終回』のような雰囲気すら漂っている。どこで止めても見所しかない、仕掛けと思い出が尽きない。

岩タイプ

格闘

歴代のジムリーダーと四天王。最初は世代別かと思ったが、よく見るとタイプごとに集合している。目の前をまっくらにされた強敵も、声が浮かぶいしのおとこも、絵でしか知らないあの人も。

金銀ライバル

グリーン

メチャ強さとい

僕は92年生まれだが、96年発売の初代をプレイしていた記憶がある。兄や姉とバージョンを分け合ったり、どこで知ったか「レベ100」技を試したり。

4コマ漫画劇場はボロボロになるまで読んだし、初めて映画館で泣いたのは「ミュウツーの逆襲」だ。自意識と愛着が芽生えて迎えた金銀バージョン、相棒のデンリュウと過ごしたシロガネやまの戦いを忘れるはずはない。


ダイゴ

中学受験を迎えた僕は、ゲームを段ボールに封印する。ルビーは合格してから1年後の受験休みに3日かけてクリアした。ほとんどベッドから出ずにフラフラな状態でクリアしたせいか、はたまた学生生活の充実か。そこからしばらく、ポケモンをプレイすることはなくなった。

だから、上のメガメタグロスと僕はゲームで出会っていない。

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彼らが誰で、どんなポケモンを使うのかも知らない。

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PVやネタバレだけ見て満足する自分に、引け目を感じることもあった。


段で

そして、27才になった去年の冬。社会人として幾ばくかの余裕が生まれ、久々に購入したポケモン。毛むくじゃらになった鋼のニャースに笑い、悲しませまいと持ちこたえるタルップルに泣き。睡眠時間がゴリゴリ減った。

まったく知らないポケモンとの出会いは興奮するし、顔だけ知ってる奴らとの手合わせも新鮮だった。ダンデのギルガルドにインファイトを命じられた僕のサワムラーに愛と謝罪を。

ママ

十何年ぶりのポケモンを大いにエンジョイしたが、最近はまた忙しく、拡張パックは実況プレイで満足してしまっている。これまた申し訳ないような気がしていたのだが、MVの興奮と共に新しい考えが頭をもたげてきた。


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繰り返すが、映像には僕の知らないキャラがたくさん出てくる。
でも、それがなんだって言うんだろう。

MVと一緒にポケモンの歴史を振り返ると、その時の自分が浮かんでくる。
無邪気に遊んだ幼少期、ゲームから離れた学生時代、潤いを求めた成人期。
プレイヤーとして真っ直ぐ向き合った時も、そうでない時もある。

プレイしているときは、もちろん最高に楽しんでいただろう。だけど、ポケモンをしていないときだって、別の何かを体験していたはずだ。

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積み重なった知らないポケモンやキャラクターたちは、僕が別のことを体験していた証左なんじゃないか。そして、プレイしてない引け目なんて一切気にせず、ポケモンの世界は全力の笑顔で僕らの帰りを待っている。

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もしかしたら、ずっとプレイヤーとしては付き合えないのかもしれない。だけど、幼稚園から一緒にしんかしてきた仲間として、これからもそばにいてくれたら嬉しいし、きっとそうしてくれるんじゃないかと思う。

※ 記事中の画像は全て冒頭の映像からのスクリーンショットです

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