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ジコチュー身体観察①環境整体

カラダの状態が良くない人たちがセラピストのもとに集まってくるワケなのだが、ふつうの整体院ではまず「構造の検査」ということをやることになっている。

カラダの歪みを整えるためにまずは姿勢のチェック、骨格があるべきところにあるか触診でチェック、カラダが正常に動くか動診でチェックする。

これでようやく施術をはじめることになるのだが、、、
鍼灸や東洋医学の世界では構造とちょっと違うみかたをするというのが面白い。ぜんたいの雰囲気を観る、脈をとってどう拍動しているのかを観る、舌の色でいま現在の体質を観る。

両者がほとんど違うところを重視していることに注目したい。整体ではハードを観て、鍼灸などではソフトを観るといったところか。こういった視点の違いから何を整えていくのかが全く変わることはどんな世界にも多く存在する。

自分の部屋の中でスピーカーをより良い音で聴けるようにするためにいろんなことをやる必要があるのだが、まずはどんなスピーカーをどんなアンプを使ってどんなケーブルで配線するかを考える。これはハードのことを考えている。

もう少し広い目でみると、そのステレオはどれぐらいの広さの部屋に設置するのか、どんなジャンルの音を好んで鳴らすか、ヴォリュームはどれぐらい出せるのか、部屋のカベの材質はなにでできているのか、これらがソフトを考えるということになる。

こうして考えると、ハードもソフトも同じくらい価値があると言っていいと思う。

僕自身はわりと音の響きをたいせつにするソフト主体の音楽が好きなせいか、やはりソフト寄りの治療をこのんで受けているし、自分が整体師としてもそのひとの置かれている「環境を」重視して施術をするタイプだ。ふだんの生活習慣、その日の感情、食生活、睡眠などはぜったいに無視できない。

カラダに与える影響力がハード/ソフトな整体という意味ではなく、こういった自分の好む音楽や楽器の音が自分の仕事のやり方にあらわれるということはとにかく興味深いことだ。

環境整体、は面白い!