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美味しく飲んで、意識せずいつの間にか健康に。カテゴリー・クリエイターへの挑戦 Vol.7

そのS藤取締役(またSだから藤も付けた)も当時70歳近くだった為、まぁ、小椋博士やE副さんらと話も合うかもしれないし、私もビジネス団体の会員増強により一層取り組めるからまぁいいかもしれないと、サプリメントMCMの件はS藤取締役に一旦任せることとした。

東大出身で、東証一部企業にも勤めていたし、彼は彼なりに非常に努力家であった。
だが、悲しいかなビジネスセンスに欠けていた(人のことをとやかく言えたものでもないのだが・・・)。

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アンケートや、新商品の提案など、色々と企画や販売策を考えてはくれたが、的を得たものはかなーり少なかったし、幾つか実行して貰ったとしても、徒労に終わることが多かった。なんといっても往々にして要領を得ない。それ故に、販売元の小椋博士やE副さん達から却って不興を買うこともしばしばで、そういう時には私が間に入ってなだめる役割を担うこともあった。

だが、ここで私が言うのは敢くまでビジネス的な性向のことであって、人格にまで言い及ぶものではない。彼はとても善い人であった。事実、今年2020年にお亡くなりになってしまうまで、S藤取締役とのお付き合いは続いていたのだ。

サプリがダメなら、肥料としてはどうか。
MCMは農業にも一部で使われている。MCM液を葉面散布すると、光合成が増す。その為に植物の成長が良くなり、野菜などの作物や米も良いものが育つ。じゃがいも、大根などはとても大きく、しかも大味ではないものが出来るし、苺などはあまおうなどよりも甘くなる。
そこで、S藤取締役はMCM肥料のオリジナル商品を企画製作したが、それも結局は販売不振に終わった。

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そんな状況の中で、例のビジネス団体の委員会の一つである、美と健康に関する委員会の会合で、I藤さんと言う会員企業がビジターとして連れてきたI橋と言う人物がいた。
I藤さんの会社は当然美容関連の企業であったが、I橋と出会い、薦めを受けて最近POUの販売も始めたと言う。

POUと言うのは、Point of Useの略で、水道直結型のウォーターサーバーのことだ。ボトルを挿して水を供給するのではなく、水道水をサーバー内に備えたRO(Reverse Osmosis)膜フィルターで濾過したRO水を飲むという、形こそウォーターサーバーの様であるが、その実は浄水器の様なものだ。

日本で使っているウォーターサーバーの製造メーカーは、圧倒的に韓国企業なのだが、その韓国では、実はボトルタイプはあまり普及しておらず、このPOUの方が一般的だ。
対して、最近では国仲涼子のCMで知られる様になったものの、それまでの間の日本では、POUは売れていなかった。

何故ならば、水道水を供給するためのホースが床に露出していても、韓国では気にしないが、日本ではそうはいかない。配管の処理などで手間がかかる。また、一年毎に訪問してROフィルターの交換もしなければならず、営業テリトリーの範囲が制限されるからだ。

I橋は委員会でS藤取締役に挨拶をした際に、特許取得のサプリメントのMCMがあると知り、興味を示したらしかった。
そして数日後、S藤取締役が或る提案を持ち掛けてきた。


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