見出し画像

美味しく飲んで、意識せずいつの間にか健康に。カテゴリー・クリエイターへの挑戦 Vol.12

その後、S藤取締役とI橋が(勝手に、いや本当に)準備を進め、2010年12月21日、何はともあれ『デザインウォーター MCMのめぐみ』は発売された。
今見てもラベルデザインは悲惨な物だったが。

こんな風な。

画像1


発売当初のウォーターサーバーはこんなデザイン。こちらは、まぁ、こんなものだろう。

サーバー正面-

発売されたと言っても、Webサイトが出来ました、というだけだったと言ってもほぼ良いだろう。
そのWebサイトは今や影も形も残ってはいないが、黒々ドロドロした妙なサイトで、センスのカケラも無い、いたく残念なものだった。

そして、彼らはそのWebサイト自体の宣伝を含め、拡販の為のPRの策を何も考えていなかった。
モノがあっても、知られなければ誰も買ってくれる筈も無いではないか。そんな初歩的なことすら彼らは分かっていなかったのだ。

全てがあやふや。
最悪なのは受注、出荷、納品、請求、代金回収という、商品販売にとって当然欠かせない一連の流れさえも確立出来ていなかった。

S会長宅、私の家、それと当社にウォーターサーバーを置いたのは当然だったが、それ以外には、彼らの知人、代理店候補のところ数箇所への納品をしたらしかった。
それらの代金回収はどうしているのかを訪ねた際には、代引きで回収しているという回答を得たが、どうにも不安だ。出荷工場に確認させたところ代引きなんてされておらず、そればかりか設置した相手から、代金支払いはどうすれば良いのかと問い合わせを受けた時には、流石に私も声を荒げざるを得なかった。
「これはなんだ? 子供の遊びか? 暇つぶしか?」

めぐみ5本圧縮


彼らのビジネスセンスの無さにほとほと呆れたものの、関わるだけイライラさせられるだけだったし、そもそも手を出すなと言われていたのだ。お言葉に従い、引き続き放置した。

当時のことはもう良くは覚えていないが、進捗報告に加え、何度か相談というか協力して欲しいと依頼らしきものを受けた様に思うが、こちらもそんな馬鹿馬鹿しいことに関わっていられない。
というより、かかずり合いたくなかったのだ。勝手に始めておいて、都合良く今更何を言うのだ、という気分も有った。
そんな調子だから、水事業は数ヶ月経っても殆ど進展を見せなかった。

めぐみ

或る日、再びS会長からおもむろに電話を受けた。
「みんなで協力して水を売らなきゃダメじゃないか!!」

おーいおい・・・もう、イヤになる。どうやらS藤取締役が泣きついたらしい。
「あなたが自分たちでやるから、関わらなくて良い、と言ったんでしょう!」
と、本来なら言ってやりたかったが、そうもいかない。
理不尽にも程があるというものだが、パワーバランスで勝てない者故の悲しさだ。
ここでも自らケツすら拭けないS藤取締役に対して憤りは感じたものの、私は諦めた。

仕方がない。そう言うのであればやってやろうじゃないか。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?