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『起業メンタル大全』 作者: 立花 岳志

21世紀に入り、インターネットが世界を繋ぎ、働き方の多様性が一気に高まった。
今は、食べる為に働くのが殆どの人にとって当たり前の世の中ではなくなった。サラリーマンとして嫌々ながら給与を稼ぐよりも、自分の為、やりたいことをする為に起業をしてみることを選択しても良いのではないか。
かつてとは異なり、起業支援の仕組みも拡充されているし、ネット上の様々なツールやサービスが、あらゆるビジネスをマネタイズする可能性の扉を開いた。そんな時代になったのだ。

著者もひとり起業家だ。
2011年4月に17年間務めた翻訳会社を辞して、ブロガーとして独立をした。
それからの11年余りを振り返ってみると、考え方や価値観が180度変わったと感じるそうだ。そして、会社員に戻りたいと感じたことは一度として無いとも言う。
マーケットという大海原に向かって大冒険の旅に出発しよう。そう訴える著者であるが、一方で「今の仕事がつまらないから独立・起業しようという考えの人は起業しても上手くはいかない」と、警鐘も鳴らす。
では、どんなメンタルで挑むのが良いのか。起業の為に為すべきことは何か? その心構えとは?
本書では、まず起業することのメリットとデメリットについて述べ、次いで起業に向く者、向かない者とはどんな人々なのかなどについて言及していく。
本書が対象としているのは、現在は会社員や公務員などであるが、起業しようかどうしようかとモヤモヤ考えている人々の様だ。
私自身は既に起業して七年目。本書を読んでみようと思ったのは、謂わば答え合わせの様なものだったが、具体的に何点か、「あ、これ、やってなかったな。早速やってみよう」というモノが有って助かった。
後半には、著者自身の経験からのあれこれが惜しみ無く記されているが、なんというか、著者のルーチンやライフスタイルに関する記述が散見され、それをそのまま受け入れるか否かは人によって意見が別れるだろう。
ただ、著者がブログを中心としたビジネスを展開してきただけに、特に文筆業の方には役に立つのであろうと思った。

人生100年時代。選択するのは就業? 起業?


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