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Rambling Noise Vol.43 「メルマガナイトへGo ahead! その29」

親ばかりではない。
高校の修学旅行に行きたくないと言えば、幾度も懐柔しようと担任に呼びつけられて非道く閉口したし、上京してからある学び舎に閉じ込められていた時には、「靴下は白」という謎のルールに大いに異論を唱えたら、

「君はそんな綺麗な眼をしているのに、どうしてそんなことを言うの?」

なんて、気色の悪いことを指導的立場のおっちゃんから言われ、びっくらぽんだ。

アサノさんにとって、世の大人というものは、自分がやりたい事、こうしたいと思う事に対して、不合理で整合性を持たぬ制約をワケも判らず押し付けてくるものでしかなかった。
少なくとも、尊敬に値する様な大人に出会ったことは無かった。

あ、でも、幼稚園の時の女性の先生のことは、なんだかとっても好きだったらしいけどね。


そして、若者とは、触れれば切れる様な存在こそが本分であろうと思っていたのであった。
何故にそんなに刹那的だったのだろう。二十代で死んでも構わない的な一種の破滅願望というか、捨て鉢な気分に満ちていたのは確かだったアサノさん。
今でこそ、カラダを刃物で傷付けたら痛いよねと思えるが、若い頃にはそんな感覚が欠けていた様に思えるアサノさん。

あら。


こう聞くと、やっぱ、アサノさんって怖いと言われても仕方がないじゃあーりませんか。
斜に構えてなんぼのヤツ。
あのー、でもー、だからといって別に尾崎 豊が好きとかではないのですがー。
「自由っていったいなんだーい。どうすりゃ自由になるかーい。君は思う様に生きているかーい(尾崎 豊『Scrambling Rock’n Roll』より)」
なんて言ってみたりしたくもなる。

であるからして、学生時代に於いては、教師に文句を垂れるのがいかにも大好きだったし、仕事に就いてからも、まぁなんちゅうか態度がデカイわと言う、ややっこしい若輩者だったですねアサノさん。はい、ども、すんません。
そんな捻くれた無軌道方面なヤツだった為に、その後、自分自身がええ年かっ喰らってしもうた段になってみればですよ、そりゃやっぱ若い人って怖いんだろうなぁとか、オレなんか「オッチャン、何言うてんの!」とか突っかかれちゃうんだろうなぁ。イキナリ殴られたらどうしようとか、我が身に置き換えてみてアサノさんがそう思い込むのも当然っちゃ当然のこと。

うん、それもしょうがないねー。
でも、それは全くの誤解というものであった。
時は刻々と過ぎていくんだねー。

(続く)

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