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Rambling Noise Vol.16 「メルマガナイトへGo ahead! その4」

何度も言うが、ガキの時分のアサノさんのココロの師匠は、ブルース・リーと松田優作だった。
だから、元より興味分野だったので、端から辞める気も無かったアサノさんにとっては、脅されても一向に構わなかった。
構わなかったんだけれども、一つ上の先輩たちは、アサノさんの学年の部員たちをよくいたぶってくれて、それはあんまり構わなくなかった。

正直言って、「なんでまたそんなことをすんの? 意味わかんね」と思いはしたが、まぁ、多分、おそらく自分たちも先輩にそうされてきたんだろうね、伝統芸の一種なんだろうね、と思うしかなかった。

部活が終わると、アサノさんたちの学年はパシリに使われ、何だかんだと飲み食いできるものを買い出しに行かされた。しかもお金まで出させるというセコさ全開で、なんともかっちょわりい人たちである。
そいで、道場の隅っこで一部の悪ーい人たちの(流石に酒じゃないけど)宴会が始まるのだ。

モクモクやるのだ。


不思議なことに、率先してパシられるヤツらもいた。彼らは喜んで買い出しに行き、モクモクにも潜り込む。同様に悪ーい連中なのだ。
そこに加わる気も無いし、先輩におもねる気も無いアサノさんは、そんな部活後活動にはまったく関心が向かなかった。

アサノさんは、大体に於いて反体制の人だ。
権威にあぐらをかいている様な諸氏に出会うと、攻撃モードに移行するか、相手にしないでスカす。
権力に揉み手で返す様な連中すらも、疎ましく思えてしまう。
現実には有りもしない、社会という仮想敵を思っては睨みつける、めんどくさーい、とんだ捻くれ者なのだ。


そもそも協調性というものが、アサノさんには欠けていた。

というわけで、高校の修学旅行もボイコットして、行かずに済ましてしまった。

だって、修学旅行の目的地であった奈良、京都ならば、既に中学校の修学旅行で訪問を済ましている。単〜純に、アサノさんは別にあんなトコに再び訪れるまでの価値が見出せなかったのだ。そんなモノに無理に付き合う気にどうしてもなれなかった。

そこで、「行きたくないです」と、先生にハッキリと申し出た。
そしたら、びっくりされた。

はー、やれやれ。

(続く)

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