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美味しく飲んで、意識せずいつの間にか健康に。カテゴリー・クリエイターへの挑戦 Vol.73

2018年12月15日お届け分から実施するとした今回の値上げ幅が、どのくらいのものであったか。
昨年同様、関東地方を例にして挙げれば、MCMのめぐみ Pure 12リットルの2本セットで合計4,860円(税込み)を、なんと5,506円(税込み)に改定した。昨年同様11%強の値上げ率だ。
2010年12月発売開始時が3,980円 → 2015年7月リニューアル時に4,320円 → 2017年10月価格改訂時に4,860円 → 今回で5,506円である。
2010年12月から飲み続けている方からすれば、約38%も値上がりし続けているということになる。

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お客様には大変申し訳ないことは重々承知の上で申し上げる。こんな世情の移ろいを、一体誰が予想出来ただろう。
この二〜三年の僅か数年間で、通販業界を主とするが、最早それだけでは済まない、消費社会の全てが改革の波にさらわれたと言って良いだろう。
つまり、全ては宅配会社や郵便局などの物流企業による、自己の利益確保を目的とした施策に通じる。それを悪とまでは言わないが、あまりにも一方的ではなかったか。彼ら宅配会社や郵便局が潤えば、世間がどうなろうと知ったことではないのか。企業となれば利益を追うのは当然というのなら、では、それまで何十年も行なってきた競業間での客の取り合いの為の価格競争をメインとした事業スタイルはなんだったのだ、と言わざるを得ない。それだけ彼らが社会に与えた影響は大きい。

事実、2018年12月のMCMのめぐみ価格改定からの半年間の間で、私の知る限り取引先企業を含む数社が破綻した。
例えば、請求書やDMなどの郵便物の配送代行会社や、倉庫会社だ。いずれも安価を売り物にしていた会社であったのだが、度重なる代金の支払い遅延から、宅配便から取引停止を喰らった、というのが破綻の理由だった。
客離れを恐れて価格改定の交渉が出来ずにいる内に、コスト上昇を吸収することも叶わぬままに潰れてしまったのだろう。

やはり低価格だけが売りのビジネスモデルは危険だ。
2015年7月のリニューアル以降、サプリメント in ウォーター MCMのめぐみを「高価格」商品戦略としたことは本当に良かった。まぁ、お客様にとってはそうとも言えないのではあろうが。

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そして、2017年10月の価格改訂時に、販売価格を商品価格と送料に分けたことも正解だったと言えば正解であった。
今回の値上げについても、昨年同様に宅配会社の値上げがその要因であることが明確であったからだ。
だから、今回の値上げのお願いについて、お客様からのお叱りの言葉は一切無かった。
しかしだ、だからと言って、それで良し、と言う訳では勿論無い。
「怒りはしないし、事情も判る。でも、いくらなんでも高くなり過ぎて続けられない」
至極もっともである。
そう言ったお客様のお声には、悲しいかな、己の無力さを詫びる以外なかった。

結果、2018年12月の価格改定以降の一年間で、MCMのめぐみのサーバー設置台数はざっと18%が減ってしまった。
それは出荷本数の全体量が減ることを指す。その為に、価格を改定しても尚、損益分岐点をやや下回る、低空飛行を余儀なくされた。
だが、先のDM代行会社や倉庫会社の様な末路を迎えるよりは、例え一時的に顧客数が減り、赤字になったとしても、利益率を優先するべきであると思ったのだった。

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宅配会社の送料問題は今後も不透明な世の状況にあった。
佐川急便への一社集中は何かと危険だ。
「価格の見直しをしたい」
そう言われた日にはアウトなのだ(事実、後年そういう事態にもなったのだ)。
そう考えた私は、念の為、ヤマト運輸にも取引の打診をしてみた。


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