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美味しく飲んで、意識せずいつの間にか健康に。カテゴリー・クリエイターへの挑戦 Vol.16

また、毎週土日に福島の避難所や仮設住宅に赴いて炊き出しを行なっていた別の会員は、「次は何が食べたい?」と、避難所の子供に尋ねたところ「カップラーメンが食べたい!」という答えが返ってきたと言う。
しかし、倉庫にはそのカップラーメンが山積みされていて、「こんなに有るのに何故?」と、係の者に訊いてみれば、「全員分には不足しており、不公平となるから配布出来ない」と言われ、「アホか」と思ったそうだ。
そりゃそうだ。

まぁ、彼らとしても職務に忠実たらんとしているだけなのだろうから、こう言い切ってしまうのもちょっと気の毒ではあるが、しかし、人の好意を悪し様にされては堪ったものではない。
敢えて言おう。事なかれ主義の連中と付き合っていても無駄だということを知らされた私は、自分たちで配るしかないと悟った。
まず、S会長の会社の福島県の店舗で店頭配布を始めた。そして、福島県の新聞社で取材を受け、日刊新聞に店頭配布についての記事を載せて貰った。

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ところが、震災後の福島の皆さんは、放射能が怖くて思う様には動けない、店舗まで行くのも怖いのだと言う。

最初はそれでも問い合わせの電話に対して、「どうにかして店舗へ行って欲しい」と言っていたのだが、連日問い合わせの電話は鳴り止まない。その状態が三日も続いたところで、すっかり身につまされた私は、もう判ったと、要望する皆さんに、個別に郵送でお送りすることにした。
そして、再び福島県へ。さらに今回は山形県、岩手県なども巡り、各地の新聞社で取材を受け、広く知ってって貰う様にと努めた。

他には、福島県での復興支援の音楽イベントへのブース出展や、知人を通じて接骨院でお客様へ手渡して貰ったり、東京都の豊洲マラソン大会などへの親子イベントへの寄贈などもした。さらには、全国の保育園へFAXやDMを発信出来るNPOへ無料配布の広告依頼なども行ないながら配布を続け、10月にはようやく20,000袋は無償配布が完了したのだった。

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その活動の最中には、失態もあった。
東京都北区で開催された「アクアスロン大会」では、福島県から江東区に避難してきていた親子を招いて大会が開かれていた。
或るNPO団体が仲介していてのことだったのだが、そのNPOの代表のおばさんも福島県の方であった。

「とにかく、皆さん。何もかも失ってしまった私たちを助けてください」と、原発事故の余波を受けての惨状を訴えていたその代表に対し、私は励ましの言葉と思って、「そういうことばかり言っていても、何も始まらないじゃないですか」という様な意味のことをうっかり口にしてしまった。
私としては、皆さんに前を向いていただきたいという気持ちで放った言葉ではあったのだが、その代表はこう答えた。
「そういう風に思えるのは、被災に遭っていない人だからなんです」
それ以上、私は何も言えなかった。
多大な不幸に襲われた人々に対して、被害を免れた者たちは、どんな言葉も持ち合わせてはいない。出来ることは、彼らの言葉に耳を傾けることだけなのだ。

みらい

このサプリメントの無償配布の期間に於いても、ビジネス団体の運営や水事業の進捗は重ねていた。
以前より進めていたWebサイトのリニューアルも完了したことから、ようやくWeb広告を開始した。
当時の一般的な施策と言えば、SEO対策とリスティングであったので、まずはそれを導入し、アナリティクスで毎月のアクセス数、ページビュー数、ページ遷移、離脱傾向、ユーザー層などを分析して、適宜改良を加えることとした。


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