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美味しく飲んで、意識せずいつの間にか健康に。カテゴリー・クリエイターへの挑戦 Vol.14

兎にも角にも、否が応にも、3月下旬、私はMCMのめぐみの事業に関わり始めた。
始めに取り組むべきは、ちゃんとした、真っ当な商売の仕組みを作ることだ。

S藤取締役とI橋が準備したやり方とは、、追加注文を電話などで受けたら、Excelの発注シートに打ち込んで、工場へメールする。
メールを受けた工場が、当日出荷。代金は代引で回収。後日工場から当社へまとめて入金させる、というものだった。
サーバー設置先の顧客管理もExcelだ。

なるほど、既存客と言ったって数えるほど。どうしようもない出来栄えのWebサイトから新規注文が来る訳もなく、これでもまぁ廻りはするだろう。
だからと言って、チラシも注文書の書式すらも用意が無かったのには改めて恐れ入った。

早速、チラシの制作、販売用Webサイトのリニューアルの準備にかかったのと同時に、受発注業務の改善について暫定的に取り決めを行ない、齟齬が生じない様に各工場と行程についての擦り合わせを行なった。料金体系にも若干の修正も加えた。

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ウォーターサーバーに関する知識が乏しい私は、競業他社の状況も可能な限りS藤取締役に調べさせた。お水の種類、サーバーレンタル料金、お水の値段、サーバーメンテナンスの有無、解約料、それから、どんなキャンペーンを行なっているのか。
また、無料で提供されているEC用のカートを流用して、顧客管理と受発注業務を出来る様にすることを進めた。

それから、一番大事な新規開拓だ。
グループ企業内に在った広告代理店の会社と打合せを行ない、ウォーターサーバーという決して必須の物ではない商品を購入しようとする層とは? を想像してみて、まず富裕者層を当たってみようということとなった。

そこでまず取り掛かったのは、年収1000万円以上の所得者が居住している住宅街へのポスティングと新聞折込みDMを三ヶ月間実施するというもので、これには50台限定で三ヶ月のモニター募集を盛り込み、顧客確保とアンケートによるデータ収集を図ってみることとした。
しかし、これは配布後の反応が極めて薄かった為、早々に諦め、二ヶ月で打ち切った。
この時、私は紙媒体のDM広告については相性が合わないという印象を甚だ受けた。これ以降、雑誌や冊子などへの同梱も含め、DM戦略については消極的となった。
この認識は未だに変化していない。

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また、並行して、当社の親会社のグループ会社への営業も行なった。それら30社前後へ水事業を始めた旨の手紙を送り、可能なところには直接営業を仕掛けることとした。

ここで、劇的に売上が改善! と言いたいところだが、なかなかそうは簡単にはいかない。体制作りと並行しているのだ。
そして、私は例のビジネス団体の運営も行なわなければならない。団体は、その頃には関西や海外での活動も始めていたりしたので、この時点での力の入れ具合を言えば、水20%、団体運営80%が精々と言ったところだった。

しかも、S藤取締役とI橋以外に特にスタッフがいる訳でもなかったので、必要に応じて、たまにビジネス団体の事務局の者に手を借りる以外は、自らで執り行うか外部の業者に委託するしかなかった。

なお、I橋の手下にY本と言う営業担当者が一名いた。
元はクリクラというウォーターサーバー会社の代理店をしていたので、その代理店ルートへMCMのめぐみの販売をする様に薦めているとのことだった。暫く観察していたものの、どうも普段の活動はこちらに伝わって来ないし、成果を見せてもくれず、今後も役に立つとはちっとも思えなかった。そんなヤツにまで給与を払う謂れはあるまい。多少の猶予期間を与えた上で、さっさと身を引いて頂いた。
どうぜI橋とどっこいの輩なのだ。なんの後ろめたさも無い。


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