見出し画像

Rambling Noise Vol.15 「メルマガナイトへGo ahead! その3」

因みに、アサノさんが、生まれつきこんな感じで無頼を気取ってきたのかと言えば、んなことはなかった。
昔は、どちらかと言えば劣等感バリバリだったらしい。それに、自分のことを好きにもなれなかった。

理由は簡単。デブだったからだ。

どのくらいデブだったのかと言うと、ええと・・・Vol.3で明かした通り、親が子育てに飽きたおかげで、アサノさんのプライベートな子供時代の写真はひとっっつも無いため(涙)、小学校低学年のクラスの集合写真を見てみますと、カーディガンを着ててタルンとしてるのは裾のたるみかと思いきや、まんま肉の形だよねー、というくらいの百貫デブ(これって死語ですかぁ?)だったのだ。

何故そうなってしまったのでしょう。それは、大正生まれのアサノさんのお父ちゃんは、飯を食えるのは良いことだ、太ってるくらいの方が丁度良い、という考えだったからなのでした。
だからって、幼稚園児の頃から白米が大好きで、三食三杯喰っていたら、まぁ太るよね、アサノさん。
さすがにこらマズイわと、二杯に減らされたっつったって、もうあとの祭りでござい。

デブ街道まっしぐらでござんす。


まぁ、その・・・これは『個人の感想』ってやつなんですが、そんなデブいアサノさんは運動全般に苦手意識があった。
やっぱり走れば遅いし、なんか色んなところのお肉がジャマで動きにくいしね。
でも、ドッチボールは得意でしたってよ。

逃げるのが上手いですからね。

鬼ごっこの最中に、二階のベランダから飛び降りて、

「卑怯者」

と罵られるのも得意技でしたねー。

その後も順調にデブ街道をひた走っていたアサノさんに、変化が訪れたのは高校入学時。
それまで、帰宅部専門だったアサノさんは、少林寺拳法部に入部した。
ほとんど初対面のクラスメイトに、何故だか誘われるまま見学に行き、取り敢えず体験期間みたいのがあるから入ろうよってんで、「ごっつあんです」と申し込んだのだった。
素直なおデブさんだったのだ。いや、そうでもないか。

先輩がとても優しかったのは、体験期間が終わるまで。

期間終了と同時に、「おめえら辞めんなよな」と来た。


そして、アサノさんを誘ったヤツは、いつの間にか辞めていたのだから、ねぇ、困ったちゃんだ。

(続く、のか?これ。ま、いっか)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?