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Rambling Noise Vol.76 「ONE FROM THE HEART その6」

ところで。

どうもこのところ、度々前にも読んだことがある様なことが、はたまた書かれている気がする、とお思いになったそこの貴方。
その通りです。そして、覚えていていただきましてありがとうございます。

しかし、これは脳みそがボケているのでもなく、また、老人の繰り言というのでもないのであって、流れ的に必要だよねぇと思ったので改めて書いておりまして、単純にコピペ! ということでもないのであります。

そもそも、自分が思うほど、こちらに対して興味を持たないのが常であるのが人というものでありましょう。よっぽどたまたま琴線にでも触れたのでもなければ、他人の話なんて七割、九割覚えてはいないもの。
さらには、何を言っても100%ちゃんと汲み取ってはくれることは、まぁ稀なことであって、大抵は変な翻訳が入って、勝手な解釈をしてくれる。

人の思考はかなりの範囲が思い込みで構成されているのだ。

だから、大事なことは繰り返し伝える心積りはしておいた方が賢明だ、というお話でした。

さてさて、By the way.

元より、アサノさんには都会志向があった。ちっちゃい頃から。昔っから。
それは何故に?

アサノさんのガキンチョ時代というものは、まだなんとなく戦後の雰囲気が残っていた。多分、これもテレビというオールラウンド的メディアの策謀によるものだ。そして、その頃は高度経済成長期の末期でもあった。
GHQの日本全国アメリカ化戦略の効果は絶大だった。それはアサノさんに於いても、そりゃもうテキメンに。

今でこそアメリカ人、というかヤンキー(いや、湘南爆走族的なヤツじゃなくてね)は、どんなところでも英語が通じると思っていたり、如何なる場所でも、例え北極であろうともTシャツに短パンで過ごせると思い込んでる、そして何かと楽をしたがる(だからこそ、コンピューターを始めとするテクノロジーの一切合切を推し進めるという利点はあるのだが)人種と捉まえてこそいるが、当時は、そのアメリカ自身がアサノさんには光り輝いて見えた。

アメリカン・ドリームなんてモンが、その時分にはまだ存在していたのだ。


すっかり洗脳完了されていたアサノさんは、なんで自分はアメリカ人に生まれてこなかったのかとさえ思っていた。日本人であることが恥ずかしいことに思えて仕方がなかった。
それは望んでも詮方ないにしてもだ、なんでウチの近所はアスファルトじゃないんだ。土の道路のまんまなんだ。
田舎はダメだ。都会に行きてえなぁ。

と、これもテレビの影響だね。

テレビに映るドラマ、映画、ニュース、CMに至るまで。今、自分が居る環境とはじぇーんじぇん違う世界がそこには有るのだった。これでは堪らない。
ましてや、アサノさんが在住していた茨城県が、高速道路にデカデカと掲示されている交通標語に、こんなモンを書いてしまうお国柄であれば尚更のこと。はい、さもありなん。

「シートベルトしないとダメだっぺ」


う〜そ〜よ〜ね〜。

チーン。ご愁傷様。

(続く)

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