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美味しく飲んで、意識せずいつの間にか健康に。カテゴリー・クリエイターへの挑戦 Vol.31

ところで、このポンコツ営業会社(まだ言ってる。オレも結構しつこい)に離反された時期に、実は私には、他の事でも継続を断念したことがあった。

前にも書いたことだが、サプリメント in ウォーター MCMのめぐみをメイン商品としながらも、「普通の天然水でいいや」というお客様を取りこぼすことを避けるため、我々は天然水タイプも数種類併売していた。価格についてもMCMのめぐみと横並びにしていた。

そして、事業開始時に於いて、水業界について全くの素人であった私は、色々と試行錯誤を繰り返したものだった。
その「色々」の中には、「売り易さ」を求める部下からの声に応えて行なったものもあった。例えば、いわゆる「お試し無料キャンペーン」だったり、例えば、「低価格商品」の投入であったりだった。

遡ること一年前。2013年4月1日に低価格商品「熱海のしずく」を販売開始した。よくは覚えていないが、他の商品達と比べて、二〜三割くらい安かったのではないかと思う。とにかく、間違いなく業界最安値である。

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それはやはり、或る程度売れたし、別に評判も悪くはなかったのだが、こう言ってはなんだが、「安さが売り」という商品には、それ以上のベネフィットが有っても無くてもどうでも良いのだ。要求されるのは「安さ」のみで、そして、その様な商品を求める人々も、安いから買っているのだから、他にもっと安価なものが現れれば、あっさりと乗り換えてしまう様な属性と言えるのであった。

そして、利潤の少ない薄利の商売は、なにかしらトラブルがあると簡単に利を食われてしまう。
結局のところ、売っていても楽しくもないものには、我々も愛情は注げなくなってしまった。
それに、委託先工場にもちょっとした問題が発生していたこともあり、「熱海のしずく」は、2014年6月23日に出荷停止とした。

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そして、「初回お試し」や、「三ヶ月無料」などの、業界としては常套手段とも言える安売りキャンペーンについても、やはり疲弊の度合いが高く、楽しくない。
この頃から、私は業界の常識や他社に同調する形で安売りキャンペーンを続けていても良いものだろうか、と疑問視する様になってきていた。

我々が売っていきたいのは、サプリメント in ウォーター MCMのめぐみ。特許取得のサプリメントを配合したお水なのだ。普通のお水ではないのだから、売り方にしたって普通ではなくて良いのではないか。決して同業他社に見倣う必要はないのではないか。
なんとかして、商品の魅力そのもので売れるようにしたいと、改めて念じる様になっていったのだった。

しかしながら、現実的には足並みはなかなか伴わない。
我々は、くだんの営業会社が手を引いた穴埋め策として、代理店向け新規顧客獲得キャンペーンと題して、お試し設置の権利を代理店に対して販売することにした。つまり、「〇〇台の無料お試し設置セットを〇〇円で購入出来るよ」というものだ。他の有効な代替策など、簡単に思いつく訳もなく、また、我々に残されていた事業存続のタイムリミットも余裕のあるものではなかったのだ。

2014年6月中旬から開始したこのキャンペーンによって、積極的に販促を始めた代理店は結構な数がいた為、お試し設置台数は大幅に増加し、すぐさま800台程度となり、営業会社の顧客の解約は後を絶っていなかったにも拘らず、2014年7月には再び設置数は3,000台を超えていた。
そして、一応最盛期と言える夏を迎え、お試し設置件数はさらに伸びていった。


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