『夢みる猫は、しっぽで笑う』、感想文
『みる猫』が完結して、3週間が経ちました。
この3週間、小説をくりかえし読みにいって、絵を描いたり、感想文を書いたりしていました。
そしたら今朝「note1周年バッチ」をもらいまして☺️せっかくなので、この記念日に投稿します。
拙い感想文ですが読んでもらえたら嬉しいです。
🐈⬛
元々、ずっと昔に個展で「わたしの絵にお話をつけてください」という企画をしたことがあるくらい、自分の絵からいろいろ想像してもらうことが好きでした。
あんこさんからリレー小説のお話を聞いたときの驚きと喜びは相当なものでした!
楽しいことに巻き込んでくれて、面白い景色を見せてくれるあんこさん…本当に凄いです!
そして、カラスさんの1話目を読んだときのワクワク感!まさか、自分の絵からSFが始まるとは予想だにしていませんでした。新鮮で、未知で!言いようのない期待と喜びに包まれました。
笑って驚いて、琴線に触れて、大泣きした物語。
たくさんのコメントも頷きながら読みました。
エンジョイとプレッシャーを抱えて描いたイメージイラスト。
いろんなことが思い出されます。
この小説にであう前と後とでは、心のなかの何かが大きく変わりました。
改めて、この企画に携わらせていただけたことに感謝でいっぱいです。
ネタバレすると相当もったいないので、未読の方は小説を先にお読みいただければ幸いです!
小説について
1話目【起】
2話目【承】
3話目【転】
4話目【結・前篇】
5話目【結・後篇】
🐈⬛
🟦 1話目【起】
もー!
色名から始まるなんて、カラスさん粋すぎます!
冒頭ですでに感情のメーターは振り切りました。
現実とファンタジーが混ざり合う世界に引き込まれます…不穏なテレビの壁や、細かい言葉たち、あらゆる不思議なものたち…ここが物語の舞台。
そして魅力にあふれたキャラクター!
名前や口調から浮かびあがる個性が脳内で具現化されて、動いて喋りました。
うわ〜好きだ〜と感動しました。
出逢った2人!
菜花がこの世界にいる理由が仄めかされ、明るい菜花の無邪気さと、暗い現実世界との際立つコントラストにドキドキしました。
🐈⬛
🟦 2話目【承】
物語がつながってるー!と感動。
2人の転がるようなセリフの緩急がたまりません。
聞いててニヤニヤ笑っちゃう。
オノマトペもすごく好き!
ドリちゃんの肉球、魅惑的。
ポケットが好きなので、ポケットたくさんの服ってかなりツボでした。そこから出す独特な小道具たちに、子ども心がくすぐられました。レンズとかストローとか。秘密基地の道具みたい!
ドリーマーの現状が明らかになり、胸が痛みました。想像以上に辛いはずです。重ねて感じることは多々ありましたね…。
作家のお二人による現実世界パートでの描写がリアルですごいなぁと、驚きでした。
自分が病になるよりも辛いこと…お母さんの苦しみも、いかほどか。上条さんが寄り添ってくれたことに、希望の一端を見たような気がしました。
魚に引き寄せられる菜花と、叫ぶドリちゃん。
読むたび自分も「菜花!」って心で叫びます。すごくハラハラする、好きなシーンです。
🐈⬛
🟦 3話目【転】
「菜花!」の気持ちのまま読み始めたので、心の中では大口を開けて前のめり。
だけど場面は一転、現実世界です。
何だ、何が始まるの…ドキドキ。
明らかになる菜花の辛さ。
健気だな。気丈だな。
でもお母さんと想いあっているのがわかります。
距離は離れるときがあっても、心は寄り添って、信頼しあって暮らしていることが、菜花とお母さんの人柄からひしひしと伝わってきました。
それぞれのとき、想い合う2人。
きたーーーっドリちゃんっっっ
心の中で拍手喝采!かっこいいっ!
場面のつながり方、すごい。
そしてお揃いの戦闘服になる2人(可愛い)。
菜花が想像力を活かせるようになって、世界もぐんぐん展開する疾走感!
ホップステップジャンプのところで、菜花の目に映るドリちゃんの姿に目頭が熱くなりました。
2人が抱える辛さを知った今、魚から姿を戻し高く跳べる菜花にも、笑うドリちゃんにも。
この回から登場するキャラクターもいました!
カラスさんのキャラセンス、とても好きです。
ムードメーカーで頼れる中川さんがカラスさんっぽく思えるのは私だけ?
夢路さんには、私からもお礼を伝えにいきたいくらいです!いい人!
金平糖もぐっとくるアイテム!
「みる猫カフェ」するならメニューにしたい♪
☆ドリちゃんのキラキラ金平糖パフェ☆
☆ヒゲを洗ってまってなさいよお!パンケーキ☆
みたいな(この決め台詞がとても好きです)。
🐈⬛
🟦 4話目【結・前篇】
前篇、後篇に分かれるなんて、びっくり。
サプライズに満ちたリレー小説!
菜花の強さを見てきたので、ラスボス討伐もきっとできると信じて、応援していました。切羽詰まったスピーディーな戦い!炸裂する想像力!随所に散りばめられたユーモア!ドリちゃんの大活躍!2人の勝利!よかったねって、安堵しました。
菜花の、ドリちゃんを喜ばせるための魔法に涙が出ました。
すっごく喜ぶドリちゃん、可愛すぎるよ。
菜花の想像力で叶えられることの大きさ。
最初は弱々だった菜花が、回を追って強さを見せてきました。
頼るだけじゃなくて、ちゃんと強くなってきた。
私はその成長に励まされました。
それはきっと、菜花よりもずっと小柄なドリちゃんがしてくれた、大きな大きなサポートのおかげ。ラスボス討伐後、緊張が解けてちょっと砕けた感じになった(と私は感じた)ドリちゃんが語るプライベートな話や願いが切なくて。
菜花の想像力では叶えられないこともある、それも仕方がないんだよね…と、しんみりした気持ちにもなった前篇でした。
一方で、お互いに抱きしめるシーンや、上条さんの優しさがドリちゃんから語られるシーンなど、私まで慰められていくようでした。
☆よろこびカルピス〜お花のマドラー付き〜☆
☆菜花のサプライズ♪サンドイッチ☆
もカフェメニューに追加したいな。
お花のマドラーは緑か黄を選べるようにして!
…が!驚きの展開となりましたよね!
🐈⬛
これまでも涙していましたが、この回はぼろぼろ泣きました。喉も痛くなるくらい。一度に読むことができなかったし、しばらく現実に帰って来られませんでした。
これまでの流れがすべて含まれた最終話。
読者の皆さんがそれぞれに琴線に触れ、多くのことを感じておられるのが、コメント欄からひしひしと伝わってきました。
言葉にしきれないほど多くを感じ取ったのですが、2点だけ、記しておきたい感想もあります。
1つ目は原画のところ…前後のセリフと相まって、すごく胸をついてきて。しばらく涙で中断しました。あんこぼーろさん、ありがとう…
2つ目は音楽…静かに物語に染み渡り、感動を増幅してくれました。曲の終わりが、ちょうどハチの動かなくなったシーンでした。
音が消え、静寂が包み込むかのようでした。
「ドリちゃん」はたくさん描いたけど、「ハチ」を描きたい。読み終わった日の夜に、あの曲を聴きながら「ハチ」を描きました。
水彩色鉛筆。
色鉛筆として塗ってから、水を含んだ筆で、塗った色を溶かしていきます。
まるで、毛並みを優しく撫でているようでした。
🐈⬛
『みる猫』が完結して、3週間。
そろそろ、菜花たちも日常に戻り、慣れてきた頃かと思います。そしてドリちゃんと、空想や夢のなかで、また一緒に何かして遊んでいるのではないでしょうか。
終わらない物語。
生涯大切にしていきたい言葉たち。
素晴らしい物語。
拝啓あんこぼーろさん。
闇夜のカラスさん。
心からの拍手を、感謝を込めて!
✳︎✳︎✳︎
長い感想文となりました。
書ききれないこと、
描ききれなかったシーンが
まだまだあるのですが、
このままだと何ヶ月か経ってしまいそうなので(あの濃さをあのスピードで書き上げたあんこさんとカラスさんはやっぱり凄い!)、ここで切りあげることとしました。
最後までお読みいただいて、本当に、ありがとうございました。
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