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50歳の処方箋 歩き方を直す

体というのは色んなところがつながっている。舌の体操をするとき、舌を回すだけでなく背中の筋肉を伸ばす体操を一緒にするのも、背中の筋肉が口の中に作用しているからだ。どこかに症状が出たからと言って、症状の出た部位に問題があるわけではない。結果としてそうなったわけで、原因はもっと別のところにあるものだ。

噛みしめ、食いしばり、噛み合わせ不良、そして腐った歯根が顔の歪みの原因である、と、口腔メンテを開始したわけだが、私は同時並行で「歩き方の改善」というのを始めた。きっかけは間違ったウォーキングからだった。

2023年1月、電車に乗ろうと慌てて走っていたら足からカクンと崩れ落ち、階段にぶつけて3針縫う、という事故を起こした私は足の筋肉が衰えていると思い、ウォーキングを始めた。歩けば筋肉が付く。歩いてないから足腰が弱くなったのだから。でも、よくよく考えたら別に歩いてないことはなかった。だって、車をやめて電車通勤にしてたんだから。

でも、私は歩きましたね。さらに歩いた。色々動画を見ると、為末大さんが「走るときは地面を踏みしめ、そこから力をもらうんです」と言っている。なるほど。それで私はしっかり地面を踏みしめ、勢いよく蹴って歩いた。なるべくせっせと腕を振り、足もぐいぐいと動かし、競歩の選手みたいに歩いた。そうしたらある日、右足の膝が曲がらなくなって正座ができなくなった。

年を取って膝が悪くなり、正座ができない、という人はよくいる。親戚の法事とかの時、その人だけなんかちょっと低い目の椅子かなんかを用意してもらって座ったり、そういう人が多い場合は畳の部屋は使わず、テーブルでの食事にすることが多い。ほとんどが年配の人でおばあさんである。

え!私もそういうのの仲間入りしちゃった!?

これは相当なショックである。一生懸命歩いてたのになんでそうなるの?ねえなんで?

それでいろいろとネットで調べていたら、どうも私の歩き方がよくなかったらしいんである。一般的には

・歩幅の小さい人よりも、歩幅の大きい人のほうが健康寿命が長い。
・歩く速度の早い人のほうが遅い人よりも健康寿命が長い。

などと言われているから、人は早く歩こうとする。が、しかし、どうも違うようなんである。どう違っているかは後で書くことにしよう。

私はネットで調べまくった。そうして行き着いたのが「ゆるかかと歩き」というもので、まずこの動画を片っ端から見てみた。するとまあ、目からウロコの驚きの理論が続々と出て来るんである。

私はとりあえず動画に出てくる練習方法を試してみた。まず、かかとで蹴るのをやめ、後ろ重心になるよう意識して足を持ち上げるように歩いてみた。するとなんと効果はすぐに出て、1、2週間ほどで再び正座ができるようになったんである。

こりゃすげえ!と体感した私は、この歩き方をもっと根本から学んだほうがいいのでは?と思うようになった。しかし、動画だけではどうにもわからない。練習方法が提示されているだけで、じゃあ、このやり方をすれば最終的にどんな歩き方になるの?という動画はどこにもないんである。さあ、困った。歩き方を指導してくれるところが日本中にあるらしいがあいにく私の住んでいる場所にはない。一番近くて愛知か大阪である。忙しいし、そんな遠くまで行くのちょっと無理じゃない?

だが私はADHD、即行動の人物だ。さっそく一番アクセスしやすい大阪、天王寺にある整体院に行ってみることにした。一番アクセスしやすいと言っても、電車を乗り継いで往復5時間だ。

早朝5時台の電車に乗り、9時半ころ着く、整体を少しやってもらってから歩き方の指導を受ける。生体と指導を合わせて約20~30分程度。え?たったそれだけの時間?と思ってしまう。金額は決して安いものではないし、しかも最初に一括払いである。正直ちょっとなんだか騙されているような感覚にもなる。しかも私は遠方だから、そのためだけに電車代を払い、時間を使う。交通費は指導費用とほぼ同じくらいだから、人の倍の金額を使っていることになる。果たしてそんな価値があるのか。

しかし、私は考えた。膝をぶつけたし、正座もできなくなった。体も顔も歪んでいる。試しに一番自分にとって自然な立ち方で写真を撮ってみる。客観的に見ても私の姿勢は横を向いている。いやいやこれ、ちょっと横向き過ぎやん。

自然に楽な姿勢がこれ

このままたとえ独学で多少ましになったとしても、理論的には真に理解できるわけではない。改善に至るのは難しいように思えた。ということは、今後も何かしら足に不具合が出るかもしれない。何かあって医者にかかればそれだけ時間も金も失う。それが今か、後か、の違いであるなら、今、よくなるほうに金をかけたほうがいいに決まっている。

そう考えればむしろ安いじゃないか。

指導は最初2週間に一度、その後は3週間ごと、1か月ごと、といった風に段階を踏んでいった。先生に教えてもらったことを次までに実践し、その成果を見てもらう、と言った感じだ。これがなかなか難しい。自分ではできているつもりが、次行ってもまったく及第点にならない。まず第一にきちんと後ろに重心を取ることができない。何回も立ち方を直され、結局最終までなかなか習得ができなかった。

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