「小さな成長に気づくセンス」があれば語学スキルの上達も早くなる
☆写真はデンマーク・コペンハーゲンで取材していた時に撮影。
外国語の勉強中にこう思うことはありますか?
「成長が感じられない」
「自分だめだな」
私は外国語を現地で話してサバイバルできるようになるためには、時にはこういう挫折感や悔しい気持ちは成長に必要だと思っています。
同時に、「自分の小さな成長に気づくセンス」もとても大事だなと思います。
私はもともと外国語を話すための近道を探そうとしたり、数か月でなんとかなるだろうとは思っていないため、「こんなことしていて、意味があるのかなあ」、「いつ話せるようになるんだろう」という「永遠に終わらない感覚」はあまり感じないほうです。
というのも、もともと外国語に近道はないし、時間がかかるのも当たり前だと思っているから。
一方で、「小さい小さい、すごーーーーく小さい成長」に気づいて、「お、成長している。よしよし」と感じることをよくしています。
毎日勉強しているので、毎日小さな成長を実感しています。
だから、「自分、成長していないなあ」と思うことがない。
むしろ私は毎日明らかにすごく小さな小さな成長をしている。
昨日は知らなかった単語や文法を今日学んだ。昨日の私よりも、今日の私はちょっと多くのことを知った。
間違えることも分からないことも毎日あるけれど、それも語学上達には必要な体験。
「3歩戻って、1歩進む」毎日。だから成長はしている。
例えば昨日のことなら、Disney+で映画を見ていて、
「あ、この単語、この前学んだやつだ!こういうシーンで、こういう風に使えるんだ」
「あ!この前学んだ文法だ!」
「この言葉、繰り返されているけれどなんだろう?辞書で引いてみよう」
ということに気づく。
内容の99%がわからなくても、1%わかったことがあるなら、成長してる。
そもそも1年前の自分だったら、映画のシーンで分かる単語や文法は今日ほどではなかったので、明らかに成長している。
そして、昨日はツイッターのタイムラインにフィンランドの大臣の投稿が流れてきたのですが、
理解できたの!
辞書とかなしで!
「うぉー!!!!!!進歩!!!!!!」と思って、それは友達にLINEして報告したりしてましたね。
他人に成長を認めてもらったり、褒めてもらうのを待つのではなく、自分で自分を褒める。
ちなみに私は北欧政治おたくで、もともとフィンランド語を学ぶのもフィンランド選挙をもっと彫り込んで取材したいから。政治に関する好奇心やもともとの知識がある程度あるので、実はスウェーデン語でもデンマーク語でも、日常会話よりも政治やニュース分野の会話になったとたん、やけに理解度があがる傾向があります。
だから、他の人も自分の専門分野だったら、意外と分かることが増えるんじゃないかな。自分の専門分野じゃない世界や関心がない分野で繰り広げられる言葉は、そりゃ分かるまでには時間はよりかかる。関心や理解度が低い世界の会話は、私はそもそも日本語でもよくわからない。
たまには自分が得意な・好きな世界の言葉に触れると、語学上達の確認がしやすかったりします。
外国語の勉強中は、できていないことよりも、できていることに気づくセンスも重要かもしれない。
そもそもあなたが今日学んだ単語1個は昨日は知らなかったこと。それって昨日より成長している!
ちなみにその単語は忘れてもいい。人間は忘れる生き物だから。外国語は繰り返して定着していくものだから、1回で覚える天才になろうとしなくていいの。
「すっごく小さな成長に気づくセンス」を、ちょっと磨いてみる。
その感覚を磨くことができれば、語学勉強から苦しい感覚が減らせるかもしれません。
☆外国語をビジネススキルとして活用していたら、本の出版もできました
☆「ことりっぷ 北欧」ではオスロページを担当しています。表紙の帯写真の撮影もしました
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