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ラオスで食った禍々しき肉
東南アジアで最も人口希薄な国、ラオス。
人口密度は隣国ベトナムの10分の1以下。
何よりも、交通量が激減してくれてホッとする。
時々通る車はきっちりクラクションを鳴らしてくるので依然としてクラクション文化圏ではあるが、それでもだいぶストレス軽減。
高床式。
あちこちから、
「サバーイディ!」
「ハロー!」
「バイバーイ!」
と聞こえてくる。
発展が遅れている国ほど子供たちがあいさつしてくれる現象。
でも、距離を置いたところから大声であいさつするだけで、僕に近づいて来ることはなかなかない。
笑顔で手を振ってきても、僕が立ち止まると表情がこわばり、緊張が走る。
僕も笑顔で手を振ってみたんだけど、怖がらせちゃったみたい、ごめんね。
メコン川。
メコン川の源流は、はるかチベット高原。
中国から東南アジアを突っ切って南シナ海へと注ぐ、全長4023kmの大河。
水生生物の多様性はアマゾン川に次ぐほどだと言われている。
対岸はタイ。
ベトナムやカンボジアと同じく、ラオスも旧フランス植民地で、第二次大戦中は日本に支配された。
そしてここも、一党独裁社会主義国家。
地方の農村では、やはり閉鎖的、排他的な空気がある。
過剰に警戒されるし、英語はまったく通じないし、食事するにも宿泊するにもいちいち難儀する。
「定住農村社会+一党独裁社会主義」のエリアに共通する感触。
街中では、店内で店員がずっとこちらを監視しながら後をつけ回してくる。
ベトナムやカンボジアでもそうだったが、特にラオスは人口が少ないせいか、店内に客は僕ひとりだけということが多く、ひとりの店員がピッタリ僕をマークしてくる。
とても落ち着いて買い物なんかできやしない。
仏教色が強まってきた。
社会主義は宗教を容認しないものだが、ラオスは例外のようだ。
上手な英語で話しかけてくれた、16歳の僧侶。
ラオ語はタイ語と近似しており、タイ人とは意思の疎通ができるほど。
しかし、ラオスはタイの属国であった歴史から、両者の関係はよろしくないようだ。
レストランでは、メニューも何もわからないのでジェスチャーで適当に注文してみるしかない。
すばらしい、品数の多さ。
米もやや粘り気があって、おいしい。
これは見た目によらず激辛だった。
豚の串焼きも柔らかくて最高。
ラオスにも、カンボジアやベトナムと同じバゲットのサンドウィッチがあるが、カンボジアの圧勝。
カンボジアのあのサンドウィッチは本当に突出してた。
経済開発は遅れているが、水と森に恵まれた国。
市場も食材が豊富で、にぎわっている。
メコンの魔物。
カエル、生きてます。
これも生きたまま。
ハチの子?
イグアナみたいなトカゲも、まだ生きてる。
オオトカゲ定食一丁。
イケる。
プリプリした歯ごたえ。
でも皮はすごく硬かった。
臭みを消すためだろうか、ショウガやニンニクが大量に投入されていた。
指。
ネズミを食べる文化を持つ国はあるが、これは食用に育てたものではなく、たまたまこの日捕れた野ネズミ。
ネズミ丸焼き一丁。
なんて禍々しいお顔。
いざ、
いただきマウス。
・・・クッサ!!!
ケモノ的な臭みではなく、有毒なゴミ臭さ。
腹を壊すのとは次元の違う病気になりそうなヤバイ予感。
人生で最悪の肉。
我々人類を含む哺乳類の元祖に近いネズミ。
ご先祖とも言えるネズミをここまでマズくしてしまったのも人類。
身を持ってこういう不味さを体験して思い知るのもいいかなとは思った。
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