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映画の感想

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記事一覧

【映画】ドライブ・マイ・カー

ロードムービーかと思ったら違うのか。登場人物も話も欧米映画みたいで、別世界の物語のよう。とくに共感するところなく何も刺さらなかった。意味ありげなダイアログを、みなが平板に話す。劇中劇でもそうなんだけど、なんなんだ? な3時間。ふーん。丁寧に、よくつくられてる映画だな、ってとこかな。

冒頭の、妻との関係の話が30分ぐらいあって、ここでやっとオープニングタイトル。役者名につづいて主要スタッフの名が大

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日本人は我慢強い? っていうか…

●映画がピンボケでも誰も注意しに行かない?
日本人は、主張しない。身をもって体験した話がある。飯田橋ギンレイホールでのことだ。映画が、もちろん、字幕もピンボケなのに、そのことを言いに行った人間は、私ともう1人の男性だけ。あとの客は、なにも言わないでおとなしいまんま。いや、きっと気づいていた人が大半だろう。でも、言いに行かない。こんなもの、と思っているのか。言ってもしょうがない、なのか。言いに行くの

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【映画】スパイの妻<劇場版>

見たのは2020年10月22日

★見た直後は何だか分からず、戸惑った

夫婦の騙し合いのように見えるけど、2人は嫌っているようには見えない。むしろ聡子は夫・優作を尊敬し、愛し、慕っているように思える。騙し合う必要はどこにあるのか? ヴェネチア映画祭で監督賞ということで評判で、Twitterなどを見ても激賞の感想が並んでいるけれど、どこがどういいんだろう。

そもそも聡子が、ペスト治療報告書の原本

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【映画】罪の声

グリコ・森永事件を下敷きにしたお話。自分の声が事件に利用されていたことを知った男性が、始めは独自に、途中から刑事とともに、その謎を解いていく。…というわけで評判が結構よくて、映画賞をたくさん獲りそうな映画である。のだけれど、どーもスッキリ話に入れなかったというのが感想かな。

芋づる式に人をたどって、意外な人物関係と流れで真相が解明されていきはするのだけれど、何だかあらすじを手短にまとめてみました

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【映画】パラサイト 半地下の家族

●見たのは1月16日、この感想もその直後に書いたもの。

最初はテンポがノロく、なんだこれ? だったけど、家族の面々が豪邸の家庭教師、家政婦、運転手・・・という具合に入り込んでいくにつれ「パラサイト」の意味が分かってきて、おおなるほど、そうなるのか。なんだけど、後半、豪邸家族が息子のキャンプに行ったあたりから話が別の方に転がり始め、最後のパーティの場面では殺人に発展するという荒っぽさ。話が雑になっ

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【映画】私をくいとめて

●見たのは12月23日

『勝手にふるえてろ』の監督なので雰囲気酷似。もう1人の自分と相談しながら生きる奥手な30女の話で、とくにドラマもなくうじうじ勝手に妄想の2時間余りはそこそこ楽しいので退屈はしなかったけど。まあ、良くも悪くも、能年玲奈の映画。以上。な、感じかな。

見た直後は内容がぼんやりしてたけど、一日たって少しずつ見えてきた。日常的には相談にも乗ってくれる幻聴と共存し、ときには解離性同

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