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日々と私

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エッセイというにはどこか及ばない散文たち
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#詩

またたき・ひつじ

またたき・ひつじ

またたき

おふろにしずんだのなら なんにもみえない
くぐもった音と やわらかい水に ひたされている
すきまから 溶け出て 滲んで もういちど うけいれる

目をつむっているあいだ
ほかのすべては 存在しているのか わからない

うまれたて みたいなわたし

まどは額縁のようにしんとして
むこうがわにちらばった好奇心は
期待にみちた顔で こちらをのぞいている

胸がずきずきして
あさくなる 朝

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