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寺尾紗穂さんの天使日記と大っ嫌いな春の話。

すっかりと時間を進み春っぽくなってきました。
さて今日は。。。

ずっとずっと春が嫌いだった

ていう話。と春を感じて。

この国では春は別れと始まりの季節。
という印象で四季があります。となると必然的にすごく凄く苦しかったんですよね。
9年間不登校だった私にとっては春という区切りはまた一つ何も出来ないまま学年が上がり、何も出来ないまま、よく分からない「大きくなったね」「おめでとう」という言葉を聞き、何一つ変わっていないのに“学年が上がる”と同時に周囲の「そろそろ・・・」「どうするの?・・・」がにじみ出ているのだ、誰も何も言わないけれど私の身体の周りには“決められた望ましい回答”という求められている反応に押しつぶされそうになるのが3月と4月だった。

私は4月生まれです。ですが本当に毎年誕生日が嫌だった。春が大っ嫌いだった。けれども、ふと思い出すと幼稚園の頃は自分で自分の誕生日会を開き友達を呼んでいた。母と手作りのケーキやパフェで幼稚園のお友達を呼ぶのが大好きな子どもだったのだ。

いちごのコンポート作りは大好き。(写真フリー使用許可したらバンバン使われていて少しいま怖くなっている。。)
ほら、ときめくでしょ?朝可愛いでしょ?

・・・そんな前置きから話したい。
その上で読んでもらえたら良いんじゃないかなと思いました。
冒頭の写真、

寺尾紗穂さんの天使日記

ぜひ呼んで頂きたい一冊です。
大好きで憧れのシンガー寺尾紗穂さんが私との話も書いてくださいました。詳しくは本を読んで欲しいから書きませんが、こんな幸せなことはありません。そして、あの時の思い出や、そこまでの私の生き方が凄く丁寧に見つめてもらえた気がして本当にありがたかった。

本の文中に出てきた私の踊りがこちらです。今は別のアカウントでYouTubeをしていますが、当時、まだ私がコンテンポラリーダンスという言葉すらわかっていなかったときに、でもどうしようもなくこの曲で今を踊っておかないとダメだったときに終電ギリギリでスタジオで即興ダンスをした時のものです。よかったらみてください。

寺尾紗穂さんを何で知ったのかは覚えていません。でもどこかで音を聞いてどうにか調べてそこから電車の中で何度も何度も聞いていました。そして大好きな女優、安藤サクラさんの映画「0.5ミリ」の主題歌が大好きな人の曲だ!!とさらにさらに好きになりました。

幸運にも直接お話しさせていただく機会の中で、寺尾さんの人柄と空気に何度も自分の言葉を空っぽに感じながら、良い意味で相手ではなく景色に目線が映る感じでした。帰りに寺尾さんと八百屋さんとパン屋さんへ行った思い出が私の中での宝物と私が大切にしたい表現のアイテムみたいな感じがしていまになって凄く本当に夢のような時間でした。

撮影:丹野雄二

大人になった私は今は春は嫌いじゃありません。ふとよくわからないソワソワにはなりますが、学年も関係ないし、何かを課せられる状況ではないし、暖かくなってきて、桜が散ってゆくのが大好きです。どんどんどんどん散ってゆけ〜緑や出てこい〜って思いながらみています。

枠をつくることで自信を失う


私は今踊りをしています。振付家として頑張りたいと思っています。
ここまでの道のりの中で、やはり自分と学校や教育という距離はすごく大きくてその中で表現に繋がったことも多いにあります。そして私自身も不登校という経験から共感や同じ想いを重ねてきた当事者やその家族の気持ちへの理解や活動なども行ってきました。
自身の経験が自分の創作のテーマである「朝」「朝ごはん」に繋がってもいます。
ですが、前回のnoteでも記載したように、色々な出会いの中で成長させてもらってそして踊りの世界を学んでいく過程で自身の踏ん張るべきことや、当時私が中学生の頃に感じていた気持ちがあり、今そことも向き合っています。それは…

私は義務教育というものは2ヶ月しか受けれませんでしたが、全く閉じこもっていた訳ではありません。いつもいつも申し訳なく世の中という空間に生きてきた気がします。何が正解で一般的なのかという事を10代の頃に考えながら生きてきました。「普通」っていうのがそもそもわからなかったからずっと「普通探し」をしながら毎日を1時間を感じながら息をしていました。
当時不定期に通っていたフリースクールへ少しずつ足を運べるようになり、そして週4〜5必死になりながらも通えるようになり、それが今の自分にできる「学校と私」というカテゴリーの中で「普通」に成長し、そしてそこからサポート高校へ通うえる様になり。。。と進んではいくのですが、

ここからは私の思考ですが、私は次第に「不登校支援」という教育機関の枠の中ではとても元気に明るくなっていきます。クラスや先生を繋いでゆくほどに。ですが次第に感じてしまうのが「そういう枠」という中でしか自信を持って日々を歩めない自分に自信を失っていくのです。
守られてフォローしてくれている中でしか私は自信がないんだと思う様になりました。そしていくらその中で褒められていても、それがダンスであっても自信が持てなかったのです。

人には色々な段階やタイミングがあり、全てが正解で大切な存在です。そして役割です。ここ最近私は微力ながらも不登校支援や教育関係者や民生委員などの講習会の講師などもしてきました。
ですが、ふと思った時に。思い出します。当時中学生の私はきっと、支援活動で出会った大人はもちろん安心して心強い。でも。。。。

全く違う世界で憧れられる大人に出会って、喋れて、自分が認められたら、私は素直に自信が生まれ、明日の希望になる。

そう考えていたなって。
そう思うと今私がやる役割や自分が歩みたいことは、

なんの背景も無い、ただただ作品が認められ、歩いてゆくこと

ここに尽きると思いました。
不登校もストリートダンスも説明のない、ただ私が生み出す「朝ごはんというダンス」、
これが面白くて可愛くてどこか哀しい優しさを持っていること。
こういった作品が当時同じ様な思いで毎日を過ごしていた私(私のような仲間たちに)に、風の便りで届く力を持っていること。
そんな風に頑張りたいと思っています。

安心とは、シェルターとは、
時に身動きが取れなくなること、そして無意識な境界線を生み出していること。

もあるという事は私は実体験として感じています。
だから色々な立場と段階とその道筋を知ってもらえる必要があると思います。私の周りには信用できる教育支援の大人たちがいます。なので、初期段階としての居場所づくりはその方々へ大変お任せしたい。まだまだ頑張っていただきたい。

滝田衛先生 (たきたまもる)
私は滝田先生ともとも活動して来ました。本当にチャーミングな心優しいおじちゃん先生です。もし、少し生きづらさを抱えている方々はノックしてみると良いと思います。

フリースクールLargo (NPO法人鎌倉あそび基地)

ラルゴは私が少し前まで月一度表現の講師をさせていただいていた場所です。去年はここを劇場にして公演も行いました。本当の大表の水澤さんはじめスタッフの方々が暖かく、安心できる場所です。ちゃんと保護者を、家族をおいていかない場所だと思い、私が兼ねてから主張している周囲の安定の重要性に対し同じ思いを発信している場所だと思っています。
もし少し日々がしんどくなっている、ママやパパ、おじいちゃんやおばあちゃんがいたらのぞいてみても良いかもしれません。お茶しながら聞いてくれますよ(^ー^)

このように現場ですごく日々を支えている不登校や引きこもり活動をされている方々がいます(他にもいらっしゃいます)

だから、私はその方々を信じて、その中ではなく、踊りが作品が歩んでいってほしいと思います。今はあまり支援活動はしていません(もちろんお話があればお聞きします)

アーティストたちはみんなそれぞれに物語がありそれぞれに色々なものを抱えて生きています。制作しています。語らずも滲み出る何かが個性になっているのだと思います。なので私も滲み出てくれるまでシンプルに同等に頑張る必要があると感じています。武器がなくなるのはしんどいけど、武器ではなかった。
たくさん、不登校ダンサーとして取り上げてもらったと思いますし、そこが一つの個性になっていたと履き違えていた自分もいましたので、もっともっとフラットに本当に踊りを愛し見つめてあげないと、きっと14歳の頃の私は見抜くと思います

「そういう枠を意識して私に訴えているんでしょ?」

と。だから今もっと頑張っていこうと思います。
朝ごはんと踊りについて。

そんな風に思わせてもらってきた過程に、寺尾紗穂さんの音楽があり、この天使日記の一冊がありました。
ぜひ読んでみてください。
そしてこれからの私の生み出すものにも興味を持ってもらえたら幸せです。


春を感じて、抱えて今日も窓を開けれたらと思います。
これもだいぶ昔ですがミズノミカちゃんの春の作品「春のうえ」のMVで踊らせてもらったやつです。元気が出てくるよ。

また歳を重ねたら投稿します。
今日は日曜。それぞれが一瞬でも好きな時間が居場所を思い出しますように。

asamicro

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