クリスマスやお正月は、家族とじゃなくていい(ネブラスカ大学の研究より)
こんにちは!ずっと気になっていたnoteをどうはじめようか迷いに迷って、とにかく投稿してみることにしました。
短くない社会人生活の中で、身体の健康と同じくらい(それ以上に)心の健康の重要性を感じ、現在大学で心理学を勉強しています。心理学の先進国、アメリカを中心としたメンタルヘルスに関する研究について記事をチェックするようになり、せっかくなのでココロが軽くなるヒントになりそうな記事をご紹介してみようと思いました。なるべく正確な情報を分かりやすくお伝えしたいのですが、何分修行中の身なので間違いもあるかもしれませんが、温かい目で見て頂けると嬉しいです。
初回は年末年始、世界中家族で過ごす行事の多いシーズンに、ネブラスカ大学のDawn O. Braithwaite博士による記事をご紹介します。
ボランタリー・ファミリー!?
"Voluntary kin (family) "という言葉をご存じでしょうか?
個人が自分で選んだ人たちと家族や親戚のような関係を築くことを指す言葉だそうです。※ここではイメージしやすく「ボランタリー・ファミリー」と訳してご紹介します。
キリスト教徒の方を中心に欧米では、クリスマスは家族と過ごすホリデーシーズンです。日本もまもなくお正月になるので、そちらを当てはめて考えても良いかもしれません。この時期、特に独身の人や、何らかの理由で家族と過ごせない人など「家族」を意識してしまうことが多い時期かもしれません。
この記事では、全ての人に当てはまるわけではないけど(独りが好きな人・楽な人もちゃんと尊重するリスクヘッジな書き方はアメリカっぽい)、家族同然の友人やコミュニティが人々の生活にどのような役割を果たすかについての研究が紹介されています。
ボランタリー・ファミリーとは、親しい友人関係から始まり、家族のような特別な特徴を持つように変化するもののことを指します。身近な友人であったり、職場や習い事、クラブ活動などの身近なコミュニティの仲間などが、生物学上の家族(婚姻を含む法的な家族)と同じような家族的な存在になることです。
この記事では、家族から離れて生活をしている単身者や、ゲイであることをカミングアウトして実の家族から距離を置かれてしまった人、留学していて自国の文化が恋しくなった人などが、友人や同じセクシャリティや文化のコミュニティとボランタリー・ファミリーとしての関係を築くことで、温かく、人生を豊かにする場所を手に入れたエピソードが紹介されています。
ホリデーシーズンを一緒に過ごす人がいる幸福
「ひとりきり」だと感じることに淋しさや、辛さを感じる人は沢山います。最近は「ソロ活」や「1人〇〇」など、ひとりでいる時間を肯定的にポジティブに過ごそうという流れもあり、それを決して否定するつもりはないのですが、誰かと一緒にいることで得られる幸福感も、やはり大きいのではないかと感じます。
友人や仲間が家族のような存在になりうることは、特に新しい研究という気はしませんが、この記事では更に踏み込んで「ボランタリー・ファミリーを探してみるのはどうだろうか?」と提案しています。
例えば、休日に小さな夕食会を開くことや、コーヒーを飲みにいく、サークルやボランティア活動に参加し、そこで知り合った参加者を食事に招待するなどスモールステップを積み重ねて、自分で選んだボランタリー・ファミリーを作る。
う、うーん、、ハードル高すぎ・・そんな声が聞こえてきます。
「そんなことができたら、ひとりでいないよ」って思ったり、「そんな面倒なことをするくらいなら、ひとりでいる方が楽」とか。
家族とだけじゃなくていい
アクションの部分はそれぞれのレベルがあるとして、私がこの記事から重要だと感じるのは「家族とじゃなくていい」ということ。
もしお正月やクリスマスは家族と過ごすものとして、自分には関係ないと諦めている人がいたら、そうじゃないってことをこの記事から感じ取れると、気持ちが楽になる人もいるかもしれない。
上手くいっていない家族と無理に一緒に過ごしたり、家族がいないことで淋しさを募らせたりしないで、自分で選ぶファミリーを見つけてみるのもいい。
そして、もうワン・ステップ ー他者への扉
記事では更に、ボランタリー・ファミリーの関係を築くことが良いアイディアだと思うなら、ファミリーを必要としている他者へも門戸を開いてみようと投げかけている。特に年末年始、孤独を感じているのはあなただけじゃない。
例えば、独り暮らしの高齢者や、転居してきたばかりの人、実家と疎遠になっている人など、私たちの周りに家族を必要としている人がいるかもしれない。
そのような人たちを招待して、食べ物を持ち寄ったり、文化を分かちあったり、助けあったり。こういうのが得意な人が、苦手な人を誘ってみるのもいい。
そして、全ての人がこのような関係を築きたいと思うわけではないから、「断られても傷つかないように」と締めくくる。
なかなか勇気がいる提案ですが、これからの社会に必要な発想かもしれない。ホリデーシーズンにほんのり、明るい気持ちになる記事でした。
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