見出し画像

手術直後ー経験者やプロの金言が支え

手術後。
 
「終わりましたよー」の掛け声で、手術台の上で目が覚める。そのままストレッチャーで病室に戻る。

手術は2時間ほどで、出血も少なくあっさり終わったそう。リカバリーも早いだろうと、ベッドわきで主治医は言った。

でも、その後が長かった…ベッドの上でひたすら横になり、何もできない状態が続くのです。背中やわき腹には腹腔鏡の手術後に管が入ったままになっており、横になったまま寝返りも打てない。術後、麻酔が覚めてから1時間おきに看護師さんが血圧や脈拍をチェック。痛みもあり、続けて寝ることができないのです。

頭を起こすこともできないし、翌日までは水を飲むのもダメと言われました。のどに麻酔の管を通していたためにしょっちゅう痰が絡み、つらかったのですが、その都度看護師さんに「うがいをしたい」とお願いし、寝た状態のままで頭だけ起こして少量の水を口に含んでは吐き出すことで乗り切りました。時間の感覚もわからないまま、痛いのか辛いのかとにかく時間が早く過ぎて!と念じる。うつらうつらする時間が永遠に続くかと思われた後、翌日になってようやく「水を飲んでよい、頭を起こしてもよい」というお許しが出て、やったあ!と思いました。

水を自由に飲めるって、こんなに幸せなことだったんだなあ。
 
ベッドの上でようやく起き上がってみると、左肩が猛烈に痛む瞬間がありました。重い荷物を急に持ち上げた後などに痛めることがありますよね?あんな感じです。看護師さんに聞くと、おそらく手術の態勢によるものでは、とのこと。手術台の上では体の左側を下にして横向きの態勢だったため、肩に負荷がかかったのでは、とのことでした。

それも、事前に同じ病気の患者さんから「そのようなこともある」と教えてもらい、アドバイスをいただいて湿布薬を持ってきていたので、それを貼ってしのいでいました。
 
同病の患者さんからのアドバイスは他にも役立つものがいろいろありました!横向き寝のときに支えてくれるクッション(または横向き寝用の枕)を持って行ったほうがよい、とか。他にも、ベッドの手すりに取り付けて寝ながらでもスマホが見やすいコード、気分転換に飲めるよう何種類かのティーバッグ、香りのよいハンドクリームや汗拭きシート、ドライシャンプーなどなど、便利グッズはいろいろ揃えて持っていきました。(「入院準備ー往生際でじたばた」の回にも詳しく書きました)

湿布などは看護師さんにも「準備がいいわね!」とほめられるほど笑 入院生活を少しでも明るくするためなら、考えられるものは何でも持っていこうと思っていました。
 
手術前、手術後ともにベテランの看護師さんがついてくださったのもラッキーだったかも。QOLに直結するような細やかな気配りやアドバイスをいただいて、それがとても心強かったです。

たとえば、術前には「術後が長いので、今日はよく寝ておいてね」「病室に戻ってきたときのために、コップにストロー、タオルは手に届くところに事前に用意しておいてね」。

術後には「のどに麻酔の管を通してて細かい傷がたくさんあるから、飴をたくさんなめるといいわよ」「ホルモンバランスが崩れているから眠れないかもしれない」「免疫力が下がっているから、食事後は必ず歯磨きしてね」「術後はなるべくたくさん歩いて筋力が弱り過ぎないようにしてね」等々。

同じ具合が悪くなるとしても、事前にこのような話を聞いておいた上でなるのとは心構えもその後の対応も変わりますよね。状況に先んじて説明してくれることで安心もできました。「そのような変化がありうるんだ」と知ることができただけでも、状況の理解につながりちょっとどっしりと構えていられた気がします。
 


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?