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コスパフォイベント(本番に向けて編)

この記事ではコスパフォイベントの開催が決定し、出演者の確保が出来た以降の動きを掲載している。
それ以前の事やLINEの運用例は以下を見てもらいたい。
また、この記事で書いているのはあくまでも私が主催したイベントでのことなのでこれだけが絶対では無い。
これからイベントをやってみたい人の参考になればという気持ちと
特に今回の記事は出演する人には知って欲しいという気持ちで書いている。

■To-Do(やること)

開催に向けての下準備が整えばあとは開催に向けて走り切るだけではある。
クラップ!ストンプ!は特に当日までに準備することが多いイベントだと思う。そしてその準備には出演者の方の協力が必要不可欠でもある。


照明、演出、音源データの回収

これは出演者から回収するデータになる
チーム名(フリガナも必ず回収しなければあとで困ることになる)
チーム人数
演目内容(踊ってみた、歌ってみた、演劇、それ以外等)
演目作品名(アイドル系ならユニット名まであると便利)
使用楽曲名(フリー音源も含めて回収が好ましい)
演出のオーダー
板付き or 音先
使用音源(再生機器によっては拡張子は指定した方がいい)
おおよそこれだけのものがあれば特別に困ることはないと思う。
データ回収後は必ず出演者から預かった音源と照らし合わせて、音飛びや音割れがないかの確認に加えて、使用楽曲と提出データが合ってるかを確認が必要だ。別の記事で書いたように、多くの出演者は他にもステージの準備や動画撮影の準備を平行していることが多い。
結果的に提出を誤るケースも多々あるので、主催が責任を持って確認してあげるのがイベントの成功の鍵のうちの一つだろう。


演出のオーダーの作成

クラップ!ストンプ!では外部の方に照明や音響などの操作を委託している。その為他の人の目から見ても分かるような資料が必要になる。
外部委託しなかったとしても、照明のメモは各イベントのテクニカルが持つことになると思う。
以下は私が作ったオーダーシートなので参考にしてもらえれば嬉しい。

テクニカルにイメージを伝えることが目的

この資料の作成時に起こる悩みもある。
これは是非出演者の皆さんに見て欲しい。

どこからどこまでは1曲なのか
曲のつなぎがきれいであればあるほど悩ましいので、おおよその秒数まで書いてくれる方が親切と感じる。

■セリフや空白部分について
イベントによっては嫌われる部分かと思うが、クラップ!ストンプ!にお いては舞台に上がってから降りるまでが一括りの為、セリフや曲と曲の間の空白が5秒以上あく場合には明転か暗転かそれとも前後の照明を引っ張るのかを確認している。細かくオーダーがいえるイベントについては一つの演目が終わるまで演出をどうするのかを考えておく方がいいと思う。
※イベントによっては細かい秒数オーダーを受け付けないところも多いのでその場合はイベントごとのテクニカルに任せる必要がある。

■細かすぎる指示、ざっくり過ぎる指示
照明の件ばかりだがたまに「出来ないことは分かってるのだけど…」と、恐らくイメージを伝えたくて細かい指示を記載されてることがある。
これは私の考えで「うーん、せっかくだからやってあげようかな…」と思ってしまうと途端に作業量はとんでもないことになったりする。
イメージは本当にありがたいのだが、イベント側から「細かい指示は難しい」と言われているケースは避けたほうが無難だろう。
(場合によっては嫌われる行為。主催に嫌われると参加が危ぶまれかねない)
逆に「いいかんじでよろしく」とざっくりしすぎると、せっかく色々考えてもってきたステージを台無しにしてしまわないかと私は非常に負担に感じていたりもした…

クラップ!ストンプ!においては頂いたデータと音源をすり合わせて
必要であれば練習にお伺いしたり、別途打合せをして照明内容をすり合わせ、出来る範囲で照明情報をアップグレードすることがある。
ただ、ここに至る絶対条件は【データ提出が早い】こと。
正直、頂いた順で処理をしているので先に頂ければその分情報交換の機会は増える。練習を見て「こうやってみましょうか?」と提案できることもある。
やりたいイメージがしっかりとあるなら、提出は少なくとも開催日の2か月前にはあった方がいいだろう。


出演順の作成

私が一番頭を悩ませたのはココかもしれない。
決め手になるポイントはいくつかある。

・小道具、大道具などの設置が必要か
設置が必要な場合はMCを調整する必要や、入り捌けの段取り、照明の都合など考えることが多くなる。
設置に時間がかかりそうなケースはトップバッターにもってきて、イベント進行をスムーズにできるようにすることもあるので、演目で何か持ち込むと決まった時点で主催に相談するのがいいと思う。一番困るのは当日に言われることだ。

・明るい演目か、しっとりした演目か
イベントの立ち上がりはどうしても観客の温度が上がりにくい。
そこをカバーするのがもちろんMCの仕事ではあるが、それだけでは難しいのが現実なのだ。だからこそできるだけノリがいい、耳なじみがいい、認知度がある等、盛り上げやすい演目を持っているチームを頭の方に置きやすくなる。
クラップ!ストンプ!では主催チームがオープニングアクトを務めている。
もちろん自分たちがやりたいからというのもあるが、手拍子や歓声が出にくい環境を引き受けて、演者にかかる負担を減らしたいのも狙いである。

・温度感をコントロールする
盛り上がる演目、じっと見つめる演目、笑いが起きる演目。これらをうまく配置することで会場の温度感を保つことが出来る。
昔オールナイトで漫才を見に行ったことがあるが、どんなに面白くても人は何時間も笑いっぱなしにはなれないのだと知った。感情にも休憩する時間は必要なのだ。
だからこそ、会場の温度感を出演順でコントロールすることで、どの演目も最高の状態で見てもらい、没入しやすいようにする必要があると思っている。

また、出演者からすると「トップバッター」や「トリ」に目が行きがちだが
中には記憶に残りやすいこれらのポジションを取って食うような内容の演目もある。それらを均等にしていくためにもどうすればイベントにとってベストなのかは長く時間のかかる議題だろう。

・1部、2部の考え
クラップ!ストンプ!は2部制。各部がおおよそ1時間ちょっと、と他のイベントに比べると全体的な長さは短く、出演者数も多くない。
以前の記事にも書いたが出演者を増やせば収入が増える。自分たちにメリットが出るのは何より出演者を増やすことなのだ。
ただ、これに伴って人の管理の難しさ、情報伝達の行きにくさ、スタッフ人員の増強など考えることも多い。また観客のことを考えると出演チームを多くとることはデメリットも多くなりやすい。

人の集中力はさほど長く持たない。よって、イベント時間が長く、チーム数多いと見ているようで記憶に残らない演目が絶対に多く出てくるのだ。
また、観客の疲労にも繋がってしまう。
そうならないようにするのがイベンターの工夫のしどころなのだろう。
クラップ!ストンプ!は見る側が疲れない時間で運営しようとするが故に赤字の脱却にはさらに工夫がいるのだと思う。
※単純に出演料をあげればよいのだが、学生などの負担を考えるとどうにも腰が重いのだ。

こういったことを考え、よりベストな順番を組むのに一番必要なのは、やっぱり出演者側からのデータの提出の速さだ。
ギリギリに出してしまうと、考える時間が減り、結果的に内容の濃いチームに飲まれてしまうような出演順を強いてしまいかねない。
特にクラップ!ストンプ!は主催側ですべての関連作品を履修する時間がいる。理解が浅い結果、残念な出演順になることは、主催としても避けたい点である。


MCの準備

MCと司会は違う。台本通り進める司会者とは違って、イベント本番に指揮棒を振り続けるのがMC、マスター・オブ・セレモニーだ。
各出演者の魅力を最大限に引き出し、また前後の温度感を引きずりすぎないように会場の温度を一定に保つ難しい役回りである。
その為、MCも作品への理解が必要であり、またその引き出しは誰よりも多いことが求められてしまう。MCを担う人への負担を考えた準備スケジュールを考えておかないと、十分な時間をとることが出来ない。
2回目のクラップ!ストンプ!においてはその時間確保があまりできず、非常に苦しいスケジュールをMCを担当する人へ強いてしまった。何度も言うが、私たちは企業ではなく、普段は別で仕事をしてその合間を縫って段取りをしている。私自身、次回からは思いやりのあるスケジュールで進行をしたい。


その他の準備物

ここから先はイベント側がどれだけ手をかけるか、なので全くなくてもかまわない。
クラップストンプとして準備したのは
・座席ガチャシステム
・フライヤー
・出演者へのお礼(お土産)
・スタッフ腕章
・スタッフのご飯(ケータリング)
・進行表
細かいことを言えばいろいろあるがわかりやすいものだけ書き出してみた。
こういったものはイベントへの色を付けるのに必要な要素だと思う。他とは違う色を求めた時にやれる準備が何なのかは是非、一番最初のイベント計画の際に考えてみてほしい。


まとめ

いろいろと書いたが主催に必要なことはこれらをどういう段取りで勧めるかという計画性だ。
イベントの開催には当たり前のように不測の事態は起き続ける。これはそういうものだと頭に入れておいた方がいい。
そのうえで、その辞退に対応するための余裕を持ったスケジュールと段取りが必要なのだ。

また、同時にこれらは自分だけで解決できないことも多い。そう、出演者の協力が必要不可欠なのだ。そういった意味では自分の味方になりそうな人にはイベント計画の段階で「イベントやろうと思っていて」と声掛けをしておくことをお勧めする。
出演者側にストレスを感じるとその苦労は果てしない。できるだけストレスの少ない人柄のわかった人を引き入れる努力は必要だ。

そして出演者の皆さんにお願いしたい。
・細かいことも報告、連絡、相談をして動く
・提出期限に余裕をもって提出する
・出演だけでなく、イベント全体を楽しむ気持ちを持ってきてほしい
上記3つがあれば主催の心労は極端に減り、また皆さん自体への好感度にもなる。それは結果的に「次回開催時や新たなイベントが開催される際の優先的なお誘い」や「やりたいことへの融通の利きやすさ」にもつながる。
逆に、主催に嫌われれば今後のイベント出演が叶わないことにもなりかねない。
是非、主催の苦労に寄り添って一緒にイベントを作る気持ちを持ってもらえたら幸いである。


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