[Decode Art] 映画「π」:「伝説」
本件は[Decode Art] 映画「π」:「象徴」の続きで、映画「π」が示す「伝説」についてのDecodeとなります。前回は映画に登場する象徴の数々を綴りました。「ピタゴラス学派」「322」「カバラ体系三大教典」「フィボナッチ数列」「太陽の擬人化」「πの近似の組み合わせ」。これらの象徴は映画「π」が密儀神話であることを示しています。
はじめに
映画「π」が示す密儀神話は、別名「死ぬゆく神の物語」と呼ばれます。この物語は、どの神話にも大抵組み込まれておりますので「これがこう」とお伝えすれば「あ〜なるほど」と簡単に理解できます。ただ、いつものように視点が曲がっておりますと全く理解できません。まずは「考え方」を学びましょう。では始めます♪
女王イシスから学ぶ
密儀ってものはこういうものですから、そもそもストレートに描かれません。ですから密儀の見方を知らなければ、映画から何かを読み取ることは出来ないのです。密儀との重なりを語らず、ただ象徴だけを拾ってあーだこーだ言ってるのは、はっきり言って無意味ですから踊らされないでください。
なんでもそうですが、我々は「かなり着飾った厚化粧の神」を教え込まれますので、そこから本質のみを理解するのは難儀します。常識が邪魔をしますし、密儀を知らぬならなおの事あてになりません。
例えば、DCの議事堂の上にあるミネルヴァ、13番目の柱にぶつかって死んだディアナ、金星の女神ヴェヌス、これ全部同じ象徴です。それぞれの女神に付随した物語が邪魔をして、同一であると考えられません。では以下の一文をどうぞ。
まぁはっきり言ってしまえば、現代はこれを逆手に取られて、木を隠すなら森の中を展開されているということです。どんなに着飾ろうと厚化粧をしようと示す理は同じです。ではそんなイシスの本質を見てみましょう。セイス市の神殿の正面にある碑文の一文を引用します。
「我在りて有る者なり」って知ってるでしょ?同じよ。魔女の言葉で言ったなら「点と円」であり「始まりの理」を示しています。わたくしの本の「As above So below」なら「1から3」であり、セフィロトなら「ケテル・コクマー・ビナー」です。そんな「イシス」の名の意味は、、、
わたくしの本「As above So below」の6ページに同義の無駄のない幾何学を描きました。また、新刊「Divine Ratio」の47以降に詳しく綴ってあります。
ピタゴラス学派では智慧を以下のように定義します。
つまり、最も古き本来のイシスの意味は、至高世界の三位一体すなわち「最も古きもの」を示しています。最も古きものは両性具有か性別なき者で表されます。故に男神でも女神でも表されます。重要なことはその他の象徴から描かれている神の本質を見極めることです。イシスが重要なのではありません。イシスが何を示すのかが重要です。
このように、森の中から木を見つけるのは難儀します。しかしながら逆に「密儀が示すものは理である」と考えれば、前回の記事のように映画から密儀の大切な部分だけ抜き出すことが可能となります。イシスのように見た目の性別や多くの呼び名に惑わされることなく、本質をしっかりと見極めましょう。付言しますと、この考え方は現実社会にも言えることです。
「π」と「伝説」との重なり
映画「π」は「死にゆく神の物語」であると冒頭で申し上げました。ここから「π」と「伝説」との重なり、その両方が重なる「死にゆく神の物語」について順にご説明申し上げてゆきます。ではまず最初に「π」と「伝説」との重なりから始めます。
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