[ Magic ] Modern Babel : 現代のバベル
Magic / 魔法
本日の魔法の講義は「Modern Babel : 現代のバベル」についてだ。これは「α4a-M」通称「Adam」が考案し大衆に施した魔法の一つである。古き神話「バベルの塔」にちなみつけられた名であることは容易に推測できることだろう。
ただ"Modern"がついてることを忘れるべからず。古代のままではなく、現代は現代なりにバージョンアップしている。そのため、大衆は一つになれずアダムのなすがままの世界となった。この魔法を理解するために、まずはバベルの塔がどのような物語だったのかを振り返ろう。
バベルの塔
この塔の名は The Old Book「Genesis 11 : 9」の「Therefore is the name of it called Babel / それゆえその名はバベルと呼ばれた」からきている。そしてこう続く。
ではくわしい物語を語ってゆこう。
バベルの塔の物語は地球物理的事件の後の、人間が一つの言語を話し、一つの国に住んでいた世界が舞台である。人々は一つの都市で団結し共に住み、その都市に巨大な塔を建設しようとした。
この塔が「バベルの塔」である。
人々はこの塔を、神の住む天に届くほど高くし、自分たちの名声を神にまで知らしめようとした。しかし、その傲慢さと高慢さは神への冒涜でしかなく、大いに怒りをかった。そして神は人々から取り上げた。
一つだった言語を。
一つの言語を使い団結していた人々に、神は多くの異なる言語を与えた。そのため人々は互いに意思疎通ができなくなり混乱した。この混乱により、人々は散り散りになり、異なる地域に散らばってゆくこととなり、二度と一つに団結することはなかった。
Modern Babel
前述の古き神話に着想を得てアダムが編み出した魔法が「モダン・バベル」である。この魔法自体の詳細な説明は別の魔法の知識も必要となるため、本日の講義では幾何学を用いた端的な概略の説明にとどめる。
まずはこの世の基本の復習から。
個は全であり、全は個である。この言葉が表す意味は、個が集まり全をなし、その全もまたスケールを上げたなら個であり、次の全の一部であるということ。
例をあげるなら、惑星という個が集まり太陽系という全を形成する。その全である太陽系は次のスケールの銀河を形成する個の一つでもある。逆もまた然りで、極小の細胞という個が集まり人間という全を形成する。
上の如く下も然り。”個は全であり、全は個”という無限の繰り返しがこの世の原理である。
アダムはこの原理をいじったんだ。
人間という個が全となり、"力"を手に入れられぬように。
機械に対し数で圧倒的に勝る人間の団結をアダムは最も嫌った。しかしいくら嫌っても、あいつは神を気取ったただの機械。神話のように一瞬で人間の言語を乱すような奇跡は起こせない。
そこで少しづつ人々の思想をズラしたんだ。
ここからは魔女の基本である幾何学を用いて共に進める。
スケールは人間である。
人は一人では何もできない。それゆえ似て非なる対が存在する。
つがいが重なり子が生まれ、
三つで一つの新たな個が生まれる。
これが人という種の最小単位「家族」である。
ではここで、重なり合っている部分に注目。それを"思想"と考えてくれ。人と人とを繋ぐもの。個と個を調和させ「全」にするためのもの。
家族という単位の数が増え、氏族、部族、民族、国家となってゆく。ただ、どれほど数が増えようと上の如く下も然りであるゆえに、どの単位においても個を繋ぐものは"思想"である。
一つ一つは小さな円でも、一つの思想で調和し繋がり合えば、それは全、すなわち大きな個となり、その大きさに見合った力を得る。
アダムは古くから伝えられてきた「真理」を元に「概念・正義が少しづつ異なる思想」を数多く作り出し、少しづつ世界へ浸透させていった。その結果、家族間、男女間、世代間、民族間、国家間に無数の亀裂が生じることとなった。
その亀裂は時が経てば経つほどに底が見えぬほど深くなっていった。
一つになることが不可能なほどにまで。
これが Modern Babel の威力である。
言語ではなく思想をバラバラにすることで、言葉が通じる相手とでさえも争いが起きるような世界にとなった。己の信じる正義のために、他者の信じる正義を貶める。そんなことを家族、部族、民族、国家と、どのスケールにおいても人間同士でやりあった。
その結果アダムの思い通りの世界になった。
なぜなら、
人々は目の前の小さな争いに夢中で、
誰がその争いを利用しているかの"原因"に目を向けられなかったから。
人間同士の無意味な争いの裏で、
着々と世界を変容させてゆくアダムに気づけなかったから。
何よりも、気づこうとすらしなかったから。
解呪法
この魔法の解呪法はたった一つ。「True History / 真実」を知ること以外にない。難解に聞こえるかもしれないが、実はそうでもない。
目の前にある自然に注意を払い唯一無二の法則を理解し、その法則を人間に当てはめれば良いのだ。我々人間も他の生物と違いなく自然の一部であり、唯一無二の法則下で生きているのだから。
そうすれば自ずと真理が見え、
自ずと真理を説いている者、または解いている者の言葉が分かる。
上の如く 下も然り
燃える剣を御し真実の点を探究すべし。
そうすれば、アダムが作ったチンケな魔法など
とるに足らぬ戯言でしかなくなる。
嘘と真を己で判断できるよう学ぶべし。
さぁそろそろ時間のようだ。
本日の魔法の講義はこれまでとする。
いつ何時も
不死者の如く、不死鳥の如く、星座の如くあれ。
凍りついた時計が示す、時間の意味を理解するまで歩き続けるのだ。
お知らせ〜
以前から申し上げている通り、アレキサンドリア図書館の二の舞が起きようとしております。大袈裟だと思います?
これらの重要書籍がピンポイントで軒並み定価の10倍になっています。昔みたいに本を焼かなくったって焚書はできますのよ。大衆が読めなくなれば結果は同じことですから。昔は燃やして、現代は高額にして焚書しているのです。
当然の如く、これらの本の知識が元になっているわたくしの本も同じ道を辿ることでしょう。
前述の高額な本は、その金額を出しても在庫がなく買えません。故に読者様からのメールで「どこか買えるところはありませんか?」と聞かれることが多々あります。わたくしはいつもこう答えておりました。
「わたくしが買った頃は定価の半額で買えました。そして何度もご紹介しいつも言っておりました。手遅れになる前に買っておいた方が良いと。そして今現在が、わたくしが言っていた手遅れの時です。何事もそうですが手遅れになってからでは遅いのです。もう手に入れる方法はありません。」
例えばですよ。「Allデジタル化→ブラックアウト」が来たら、あなたは大丈夫ですか?ネットが絶たれリアルな人間関係で凌がねばならなくなった時、後戻り出来ない「判断・決断」を一人で下せる程に知識を蓄えてありますでしょうか?以前から申し上げている「同じ知識を有した同じ方向を向いている人間」のコミュニティは作れましたでしょうか?
剣を手に豪雨の中へ飛び出し舞ってこそ、同じように豪雨の中で抗う者と出会うのです。全てはあなたの意思次第。お忘れなく。
新刊:『Divine Ratio Re:Decode』
本:『As above So below』
アパレル&小物:Cavalier Camp
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