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「とりあえずお味噌汁」の文化へ

健康を考えて食を見直す。

日本の食文化について学ぶ。

知れば知るほど、
和食の素晴らしさに感銘を受ける日々です。

しかし、

一見きらびやかな光を放つこの街には、その文化の面影はありません。


、、、
なんて、かっこつけた文章を書く気はないのですが。

(否、文章だけでもかっこつけたいんです)


学べば学ぶほどに、
日本の食文化が失われていることを強く感じるわけです。


さてさて、
この言葉、最近使っていますか?

「とりあえずビールで」

男なら(女性もかな?)、
大人なら、
お酒が苦手でないかぎり、誰もが1度は口にしたことのあるフレーズではないでしょうか。


そして、もうひとつ。

「とりあえずCTを」

病院では、日々このフレーズが連呼されているようです。


そんな言葉よりも!

(強く言いすぎました、、、)


「とりあえずお味噌汁」

このフレーズを届けたいんですね。


全日本人がお味噌汁を毎日飲むようになったら、体調不良に悩む人は半分に減るのではないか。

冗談ではなく、本気でそう思ってます。


味噌は、
お味噌汁は、

僕たち日本人のソウルフード。
最高の健康食なんですから。


味噌の効能

日本を代表する「味噌」の起源は、古代中国の「醤」(ひしお)と考えられています。

もともと味噌は、舐めたり、食材に塗ったりして食べられていました。

「お味噌汁」として飲まれるようになったのは鎌倉時代。
禅僧らが味噌をすり鉢ですって、湯に溶かして飲んだのが始まりとされています。


いまさら味噌の健康効果を疑うことはありませんが、近年の研究により、味噌の健康効果がより明らかになってきました。

・血圧を安定させる
・肥満の防止
・糖尿病の予防
・便通を改善
・冷えの解消
・抗ガン作用
・放射線被爆を防御

『味噌力』(渡邊敦光 著)を参考

※くわしくはこちらの記事で解説しています↓


味噌にはタンパク質、炭水化物、ビタミン、ミネラル、食物繊維などの栄養がバランスよく、かつ豊富に含まれています。

特に、イソフラボンやサポニン、リノール酸といった成分が注目されていて、発酵食品ですので酵母や乳酸菌なども摂ることができます。


さて、
ここ日本には味噌にまつわる言葉(ことわざ?)がいくつもありますね。

「味噌の医者殺し」
「味噌汁一杯三里の力」
「医者の金を払うよりも、みそ屋に払え」

などなど。

日本人がとても大事に扱ってきたことが想像できます。


徳川家康は、太平の世を築くには自身が健康で長生きしなければならない、と毎日お味噌汁を飲んだといいます。


伊達政宗もまた、味噌が重要な食べ物であるとし、味噌の工場をつくりました。


戦国武将をはじめ、歴史上の人物が味噌の効能を証明してくれています。


僕も毎日お味噌汁を飲むようになってからは、便通もいいですし、疲れも溜まりにくいし、とにかく体の調子がいいんですよね。

それ以前が、ジャンクフードばかりの食習慣だったので余計にそう感じるのかもしれませんが(笑)


とにかく、

味噌の栄養と効能は嘘ではなく、決して誇張しているものではありません。

味噌は、生活習慣病に苦しむ人が多い現代において、これ以上ない健康食品です。

そう、現代人こそ食すべきもの。

毎日のお味噌汁が日本人の健康を守ってくれます。

そう強く思うんです。


「長崎の英雄」が出した結論

味噌を語る上で外せない人物がいます。

秋月辰一郎医師です。

秋月辰一郎(あきづき たついちろう)
1916-2005年
医師。長崎・浦上第一病院院長。
長崎へ原爆が投下されたとき、自身も被爆しながらも負傷した被爆者の治療にあたり、多くの人を救った。

Wikipediaを参照

秋月辰一郎医師は、その活躍から「長崎の英雄」とまでいわれた方です。


第二次世界大戦で原爆が落とされた長崎。

秋月医師が院長をつとめていた浦上第一病院は、爆心地200mという距離にありながら、病院のスタッフ、入院患者はだれひとり原爆症を発症せず、それはまさに奇跡的なことでした。

秋月医師は、その理由に「塩辛い玄米」と「塩辛い味噌汁」を挙げています。


秋月医師は幼少時から病弱で、それがゆえに医師を目指したという経緯を持っています。

しかし、医学を学んだにも関わらず、自らの病弱体質を改善することはできませんでした。

そこで出合ったのが「食養」です。

石塚左玄、桜沢如一の食養を学び、実践したところ見事に体質は改善され、食べものの持つ力に感銘を受けたといいます。


秋月医師は、自らの経験と考えを著書『体質と食物』の中に記しています。

その本の結びにはこう書かれています。

私は、自分の生命を賭けて医学をした。そうして、味噌汁にたどりついた。毎朝の味噌汁。これが健・不健の鍵と思う。

出典元:『体質と食物』(秋月辰一郎 著)


すごい言葉ですよね。

そこに科学的根拠は揃っていないかもしれません。

でも、
自身の体験。
救ってきた患者の体験がその言葉に重みをつける。

体験に勝る知識はない。
まさにそれを感じる言葉です。


考えてみたら、
僕たちの信じている「科学的根拠」「エビデンス」というものは変わることがあります。

血圧の基準値であったり、
病気の治療法であったり。
数年前の「当たり前」が、現在の「当たり前」ではないことがよくあるんです。

それを科学の進歩と捉えるのかどうかは、人それぞれですが。


僕はそんなものよりも、
何十年、何百年といった体験の積み重ねの方がよほど信頼できるものと思う。


であるならば、
それが「文化」というものではないか。


味噌は、日本の食文化の代表ともいえるものです。

秋月医師が出した結論に大きく頷くとともに、日本の食文化の存続を深く考えさせられます。


世界と逆行する日本の「味噌の価値」

日本の味噌の消費量は減り続けています。

日本人のみその消費量は減少の一途を辿っている。
総務省「家計調査」によると、1990年に約9.5キロだった「2人以上世帯」のみその年間購入数量は、2012年には約5.8キロまで減った。スーパーなどで売られる一般的な家庭用みそパック(750グラム)に換算して、20年ほどで約5個分減った計算になる。

出典元:「日本人のみそ消費量が減少の一途」(NEWSポストセブン)

実に、日本国内での味噌消費量は1960年のときと比べると40%以上も減っています。

反対に、海外への輸出量は1980年からの40年間でなんと14倍に増えているんですね。

味噌の輸出実績の推移は40年前の1977年が1012トン。金額にして2億6000万円だった。それから22年後の99年になると輸出量は5175トン、金額は10億8000万円にまで伸びた。そして2010年に初めて輸出量が1万トンを超え、16年には1万4759トン、金額も30億6102万円と過去最高を記録した。
その勢いは止まる気配がない。最新のデータである17年11月までの実績は前年同期を1049トン上回る1万4298トン。金額ベースでは同8.6%増の29億7590万円。12月分を加えれば、通年で数量、金額ともに5年連続過去最高となる見込みだ。

 出典元:「味噌、空前の世界的ブーム」(Business Journal)


これを素直に喜んでいいのか。

もちろん、日本食が世界に広がるのは嬉しいことです。

味やその内容に満足している人が多いからこそ、こんなにも多く輸出しているのでしょう。


しかし、
まるでそれと逆行するように、日本では味噌ばなれが進んでいます。

もしこれで健康を害する人が増えたのだとしたら、、、

そう考えると、「本末転倒」に似た感情が膨れ上がっていきます。


他国の文化を取り入れるのは良いことだと思う。

そうして、文化が混ざり合って、新しい文化というものが生まれてゆくのだから。

そう、文化や風習というものは時代と共に変化する。

それは仕方のないことでしょう。


でも、

でもですよ。

変えてはいけないものがあるはず。

僕は、
それがご飯やお味噌汁であり、
世界に例をみない日本の食文化であると思うんです。


「とりあえずお味噌汁」が可能な国

「とりあえずビール」よりも、
「とりあえずCT」よりも、

「とりあえずお味噌汁を飲みましょう」といいたい。


体調が優れない人に。
健康を維持したい人に。
こどもの成長を願う人に。
毎日の献立選びに悩んでいる人に。

「とりあえずお味噌汁を」


いまこの日本に、毎日お味噌汁を飲んでいる人はどれくらいいるのだろうか?

アンケートをとったことがないので分かりませんが、もしかしたらその数は半分に満たないかもしれない。

だって、
僕のまわりがそうだから。
僕自身がそうだったからです。

若い年代の人ほど、ジャンクフード、インスタント食品、レトルト食品、スーパーの総菜などが食事の主になっている人は多いでしょう。

料理をするとしても、「和」よりも「洋」をつくる人のほうが多いかもしれませんね。

そうであったら、毎日お味噌汁を飲むという習慣はほとんどないかもしれませんね。


僕の場合は、ご飯よりもパン食が多かったからなのか、パンのお供にはお味噌汁はなかなか選ばれませんでした。


味噌汁を飲まないのが悪、ということではなく。

もったいない、という思いです。

身近に味噌があるのは日本人の特権です。
こんなにも健康にいい、素晴らしい食があるのだから、食べないのはもったいないです。


だから、

体調が優れないなら、
健康を維持したいなら、
こどもの成長を願うなら、
毎日の献立選びに悩んでいるなら、

「とりあえずお味噌汁を」


このフレーズが当たり前のように使える国は、ここ日本しかないはずです。



あるとむ



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