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教員採用試験 集団面接②

 教員採用試験集団面接(集団討論)の対策です。

 集団面接(集団討論)は早めからの対策をお勧めします。理由は別の記事にまとめましたのでそちらをご覧ください。

 各自治体によって集団面接(集団討論)の対策は変わってくると思いますが、少しでも参考になればと思います。


1.テーマ

よい授業とはなにか?

 教師の仕事の中のメインでもある授業についての討論です。これに関しては自分なりの説明をきちんと持っておきたいところです。

 教師になってからもよい授業とはなにか考えることは多々あります。今考えるよい授業とはなにかが自分の授業づくりのベースにもなってきます。

 たとえば、「このテーマについて3つの意見を出しなさい」といわれたりしたときにもパッと全体像をもてるといいです。集団面接(集団討論)用に考えますが、これは個人面接にもよく聞かれる質問なので押さえておいて損はないはずです。


2.全体像

図2


3.解説

 まず、「よい授業とはなにか?」と聞かれたら、誰に対してよい授業なのか?を考えることです。みんなあたり前のように、児童生徒のことだと思って話し始めますが、もしグループのメンバーの中で”教師にとって”や”保護者にとって”という視点で話す人もいるかもしれません。はじめの共通理解を一言いうだけで、論点のズレを防ぐことができるので一言言えるといいなと思います。かなり、印象的な一言になります。

 本題です。よい授業のためには大前提として”児童生徒理解”があることを忘れないようにしないといけません。その上の”教材研究”、”板書計画”、”発問”がありますが、そのどれもがレベルの高いものでも、児童生徒理解がなっていない授業をしようとすると、そもそも授業が成立しないことになってしまいます。児童生徒の実態をよく指導案などに乗せる理由は、人を相手しているのでその状況によって指導方法を変えないといけないからだと思います。そのことを念頭に上の3つの要素について考えていきます。

 教材研究に関しては言うまでもありません。教科書を教えるわけではありませんので、自分なりにどういう展開にしようか、どういう教材をどのタイミングで出そうかなど考えなければなりません。また、学習は毎時間単発で終わってしまうような授業展開だと、児童生徒が先の見通しが持てないほか、知識が点で終わってしまいます。単元を貫く課題を設定し、児童生徒がなんでその学習をしているのかわかっている必要があります。すると、点と点の知識を用いて思考することで知識をつなげ、学んだことを線や面として理解することができます。確かな学力を身に付けるためにも点で終わらない教材研究をしていかなければなりません。

 板書計画では、1時間の流れをいつ児童生徒が見てもすぐに流れが理解できる構造的な板書でないといけません。たとえば、居眠りをしてしまった児童生徒が起きてからでも板書を見ることによって、その時間の学習に遅れずについてこれるなどです。また、遅刻して授業を受けることになった児童生徒も同様です。構造的にまとめられると要点がまとまったすっきりとした板書になるので板書計画を事前に立てることはお勧めです。ちなみに自分も理科のすべての単元の板書計画を立てています。

 発問は、児童生徒の主体性を伸ばすためにも大切なテクニックの一つです。どのタイミングでどんな内容の発問をするかで、授業の流れが変わってきます。教え込んだりするようなイメージではなく、思考の道しるべになるような発問をしていくことで児童生徒が自分で学んだことや自分の学習の変容に気が付くことができます。自分が授業をしていく中でも、自分の発問1つで「あっ!!」と気が付き、周りの子に相談したり、ノートに自分の考えを書きたくて書いている様子を見ると、この発問はよかったなと思います。

 

 解説では何がポイントになるかだけまとめてあり、直接こうやって答えるなどというものはあえて載せていません。人によって考え方は違うし、自分の教育観に基づくものでないと面接の軸がぶれてしまいます。

 今回解説したものを参考にしながら一度自分なりに「よい授業とはなにか?」考えてみてもいいのではないでしょうか?



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