中学校の副担任を経験して見えてきた副担任のよさ
先生方の中には担任を持ちたいと考えている先生が多いのではないでしょうか。
自分の学級を持つことで、より近い場所で生徒と共に成長していく喜びなどを味わうことができます。
中学校3年生の担任は卒業していく生徒を見送る際などには言い難い感動を覚えると思います。
しかし、私は担任よりも副担任として生徒の成長を見ていく方が好きだと感じてしまいます。
理由は大きく2つあります。
① 様々な学級の生徒と授業で関わることができること。
② 担任の業務の偏りが顕著であること。
まず、① 様々な学級の生徒と授業で関わることができること。についてです。
図は文科省が公表した教員勤務実態調査(平成28年度)の集計結果です。
中学校教員のおよそ85%は週あたりのコマ数が16〜26コマ以上です。
もっとも割合が高いのは21〜25コマであり、半数の教員がこの中に含まれています。
他の1〜15コマは教務主任や学年主任、生徒指導主事などではないでしょうか。
つまり、週25コマをなんの授業をするかということになるのです。
中学校の担任であれば、学活1、総合2、道徳1など学級で行う原則として担任が行うとされているものに加え、教科の授業を持ちます。
一方副担任であると、全て教科の授業となります。
つまり担任と副担任であると教科の授業数が4コマ程度違い、4コマというと1クラス分の授業となり、担任をすると1クラス分の授業を持てなくなるということです。
これはいい悪いではありませんが、私としては教科の授業を行うことが好きですので、この4コマの差は大きいのです。
学年をまたぎ授業を受け持ったり、同一学年で受け持ち学年の学力を比較しながら指導を変えたりすることで、自分の授業力を向上させることができ、それが生徒に還元されます。
ですのでできるだけ自分の教科の指導を行いたいと思っているので副担任の方が良いなと思ってしまいます。
つぎに② 担任の業務の偏りが顕著であること。についてです。
担任には副担任にはない、通知表作成・要録作成・保護者対応・生徒指導の対応・宿題チェック・提出物管理・その他細々とした業務があります。
もちろん、副担任の先生が代わりに行ってくれることもある場所もあると思いますが、ほとんど担任任せです。
学級に関する事務的な業務が多い中、校務分掌も重なり、日々授業の準備や授業研究を行うことはなかなかできません。
↓の結果にもありますが、勤務時間外が多すぎて、授業の準備の時間をするなら早く帰りたいと感じる先生方も多いのです。
11時間以上の労働ですからね(笑)
どこが一番削ることができるかと言われれば授業準備なのです。
これが現実です。
生徒指導や学級経営に力が入ることはわかりますが、それらがどうしても優先せざるを得ないことがあります。
とくに学級担任はその色が強く出ます。
逆に副担任は、学級経営はそこまで関与しませんから必然的に業務の負担は軽くなる傾向が高いのです。
決して担任が嫌だとは言わないですが、副担任をしていた時の方がアクティブに生徒と関わることができたなと感じています。
それだけ担任にはゆとりがないと感じてしまっています。
<最後に>
なにかよい働き方や学年としてのマネジメントがありましたらお聞きしたいです。
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