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国際共創塾は「リーダー」ではなく「必死の小使い」あるいは「地下水脈みたいな人」を育成します

現在、「国際共創塾」という事業を新規に展開するのにあたって、いろいろなブレストをおこなっています。最終的には、事業計画書みたいな形で簡潔にすっきりとしたものにまとめなければならないのですが、それにいたるまでの過程(プロセス)についても、メモを取っておいたほうがいいのではないかと思いました。あくまで自分の覚え書きですが、後日の参照となりますように。

国際共創塾の人材育成ポリシーの考え方

1.いわゆるリーダー育成講座ではない

・世の中の人材育成塾のほとんど99パーセントが、「リーダー」を育成するプログラムである。

・国際共創塾では、リーダーを支えることができる「世界一のかばん持ち」あるいは「必死の小使い」の職務が担える人材を育成する。

・サーバント・リーダーシップという言葉があるが、これでは、結局、リーダーシップトレーニングである。あくまでゴールは、周りの人たちを支えることができる人材である。しかし、そのような人が将来のリーダーへの最短距離を歩んでいることは間違いない。

2.「必死の小使い」そして「地下水脈のような人」とは

・ちなみに、「必死の小使い」とは愛知用水の発起人である久野庄太郎の『躬行者』にでてくる言葉である。久野は、愛知用水事業の実現のために奔走した後に、愛知海道(第二東海道)の建設に尽力した。その愛知海道の期成会の幹事として東奔西走するなかで自らの立場について言及したものである。

・なお、「地下水脈のような人」とは、久野庄太郎の『躬行者』の記事の一部を編集して久野の評伝を著した筒井栄太郎が、久野を評して言った言葉である。

・久野は父親とともに、小作農から愛知県一の篤農家になった昭和初期の典型的な精農であり、実際にリーダーをはってきたが、愛知用水運動における挫折の中で、京都の山科にある『懺悔の生活』で高名な西田天香の一燈園での引き籠りによって、下座の思想に開眼する。

・久野本人は、このときのことを「小乗的愛知用水から大乗的愛知用水」への転換がはかられたと回顧している。

・つまり、久野がみずからリーダーとして愛知用水建設運動を引っ張っていくことに執着せずに、みなさんの下座に立つことを選択したことによって、愛知用水が久野や農民だけのものではなく、みんなのものとして愛され活用されるようになっていくのである。

・結論として、もちろんリーダーをはれる人間を育成したいという個人的な欲望が全くないわけではないが、あくまで「世のため人のため」に仕えることができる人材こそが国際共創塾がめざす人財である。

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