#1 歩く木物語 〜つまらない男〜
こんにちは!ARUKUKIです!
前回のnoteから7ヶ月半が経過しておりました。
夫婦ではじめたARUKUKIというプロジェクト。ゆっくりと活動を進めてきましたが、令和4年9月22日 ARUKUKI株式会社になりました。
ARUKUKIでは、「びっくりするような体験」「ゆっくり地道な実践」「つながりの中での学びの深化」を大切にしています。
そのプロセスの中で、僕たちは事実婚という形式を取ったり、小さな命を授かり・別れを告げたり、仕事上でもたくさんの仲間との出会いや別れがあったり、不本意なケンカがあったり。そしてARUKUKIが法人になったり。ここにいたるまでの間に、夫婦としても、プロジェクトとしても、山あり谷ありでした。
歩く木物語
ガジュマルという木をご存知でしょうか?
ガジュマルという木は、枝から気根という根を生やし、何本も絡まって幹になることで、長い年月をかけて移動します。そう、本当に木が歩くのです。行きたいところに行きたいだけ。ゆっくりと歩いていく。
生きていることは素晴らしい。人も鳥も植物も空気も、かけがえのない命であふれている。先の見えない時代だからこそ、未知を楽しめる力を大切に。
そのお手伝いをしているのがARUKUKIです。
今日から全5回にわたって、ARUKUKI誕生の物語をご紹介していきます。
登場人物
#1 歩く木物語 〜つまらない男〜
日本・アメリカ・シンガポール。過ごす場所だけでなく学校や職場、コミュニティも移ろうなかで、いつしか私は誰よりも「空気を読める人」になっていた。
呼吸をするように、場の空気を読み、ステークホルダーの顔色を伺い、もっともバランスが良くなるよう最善手を打つことをやってきた。
私は人を笑わせることが好きだ。
目の前の人がごきげんでいると、自分もごきげんになる。そんな循環がまわり続けたら世界は幸せで満ちあふれると思っていた。だから、人を笑わせたり、面白いことを見つけてシェアをするというのは、自分にとって自然な生き方だった。
そして、カッコよくありたいというのも自分の中で大切な価値観だった。そのために、在り方や見た目も随分研究した。
しかし、彼女に出会い、私は目を背け続けてきた自分に出会うことになる。彼女とは私の妻、こっちゃんである。
彼女は、私がこれまで出会った人とは違い、私の関わりに対して「つまらない」とハッキリ言う。
これまでの自分が崩壊していくようだった。 しかし、妻はこうも付け加えた。 「あなたは面白さを狙わない方が、うんと面白いよ」と。そこで、私は初めて気がついた。
何も意識しない、ありのままの自分の可能性に。
(第2話につづく)
ちょこっと解説
おくちゃんは人当たりが良く、チームの中のムードメーカー。仕事に対しては真面目な姿勢で挑み、よく気の利く人気者だ。一方で、周囲の様子を見ながら場を盛り上げるような役割を自然と担うことが多かった。
こっちゃんから見たおくちゃんは、その役割を心から望んで担っているというよりは、バランスをとるために無意識に頑張っているように見えた。
実は、おくちゃんは自分自身に対して無意識に「自分はつまらない人だ」という思い込みを持っていた。
※これをユング心理学では「シャドウ」という。
※「シャドウ」とは自分自身についての認めがたい部分、人生において生きてこられなかった側面のこと。
シャドウに自覚的になったおくちゃんは、その後、「自分にはつまらない部分もあるよね」とシャドウを受容し、より自然体で生きられるようになった。
ここまで読んでくださりありがとうございました!
次回は「#2 歩く木物語 〜迷惑な女〜」につづきます!
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