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2022シーズン AC長野パルセイロ 選手名鑑

シュタルフ悠紀リヒャルト

監督。ドイツ人の父と日本人の母の間に生まれて、すぐに日本に移住しているので普通に日本語を喋れる。世界各国を渡り歩くもプロサッカー選手としてのキャリアはうまくいかず指導者に転向し、YSCC横浜の監督にJ最年少の若さで就任というまさに和製ナーゲルスマン。
本人はつなぐサッカーがしたいというが、監督としてはしっかり相手チームの分析をした上でハメてくるイメージがある。特に昨季の長野戦@Uスタの采配は見事だった。まさに「してやられた」試合だった。(結果は何とか長野が追いついてドローだったが)
フォーメーションも442や3142、3412とバリエーションに富んでいて多彩。試合中も臨機応変に戦術を変えてくる名将。

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審判にキレている姿をよく見るがドイツ人の血を引く監督はみんなあんなもんだ。

GK

矢田貝壮貴/ヤタガイ ソウキ
京都橘→日体大の2年目。21年の夏までの半期はルーキーイヤーながらも正守護神として奮闘し、PKセーブを披露するなど期待感を持たせてくれたが天皇杯川崎戦でベテラン田中謙吾が大活躍を見せ、その後は正守護神の座を奪われた。
まあ、実際、セーブだけでなくコーチングとか細かいところを含めると田中謙吾が凄かったし、矢田貝も矢田貝で若干ハイボール処理とか飛び出すタイミングが怪しかったし妥当っちゃ妥当だった。
田中謙吾がいわきに移籍したのでおそらく今季は正守護神。

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金珉浩/キムミノ
八戸戦でリーグデビューしてたが「デカイ」以外特に印象がない。
前半終了間際のやけっぱちセーブがちょっと面白かった。
https://youtu.be/C2CLKdU4eH0

リュウヌグラハ
このルックスでバリバリに信州人でした。
海外育ちかと思っていた。
2年間の福井ユナイテッドでの武者修行を経て復帰。
プレーは見たことがない。

喜岡佳太/ヨシオカケイタ
市船→新潟医療福祉大。97年生まれのCB。J3のCBの中では足が速いほうだと思う。というのも裏抜けされたとてそこそこ追いつける。横山監督がウパメカノを目指せと言ったのも合点がいく。体型とスピードという特性が確かに似ている。
現状、チーム内で一番頼りになるCB、と言いたいが昨年の目標が「中高レベルの英語をマスターする」だったのが気になる。

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秋山拓也/アキヤマタクヤ
そこそこ良い年齢で、経験もあるはずなのにJ3の俊敏な若手アタッカーに抜かれまくっていて切なかった。フェイントにすぐ引っかかるし、最後は体を投げ出す以外ないのがキツかった。チーム内のCBでは一番パススピードが早いのがせめてもの武器と言えようか。

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水谷拓磨/ミズタニタクマ
元清水エスパルス。なぜかJ3にいる。全然J2でやれるのになぜかJ3にいる。足元の技術とか抜き方を見てもJ3の中で見れば抜群に上手い。
無尽蔵のスタミナでサイドを駆け抜ける元サイドハーフ、現在はもっぱらサイドバック。元サイドアタッカーなだけに対人守備は軽いものの、「止められないにしても最後まで粘る」を信条に守備をしている感がある。両サイドバック、両サイドハーフをこなすサイドのスペシャリスト。

ちなみに、筆者は「水谷が4人くらいいればそこそこ勝てるんじゃんないか説」の提唱者である。

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川田挙登/カワタケント
右サイドバック。大宮U18からトップ昇格し、その後は群馬、栃木への北関東武者修行を経て長野にたどり着く。インテリジェンスを感じるプレーが多く、ボールの扱いが上手い点ははさすが大宮ユース育ちといったところ。個人的にかなり期待している選手。水谷と同様、元サイドハーフの選手らしいドリブルのキレもあり、そんなに目立たないがかなり良いサイドバックなんじゃないかと思っている。
90分インテンシティを保てないところが課題か。

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宮坂政樹/ミヤサカマサキ
大木のような身体の太さのボランチ。試合間が少し開くと太ってしまいがちな体質?の上に加齢も相まって流石に走れなくなってきていて、ほぼ移動砲台化している。しかしロングパスの精度は流石で、その上FKも蹴れるので前監督の元では結構信頼が厚かった。が、シュタルフ新監督はボランチに上下動できるリンクマンを置きたがるのでそうなると宮坂の置き所が難しそう。

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住永翔/スミナガカケル
青森山田(主将)→明治大学という一見するとスーパーエリートな経歴の持ち主。明治大学に入ってからはなかなか出番に恵まれなかったが、小柏(札幌)、常本(鹿島)らと共に関東大学リーグ制覇に貢献。
前と後ろを繋ぐリンクマンタイプのボランチで、まさにシュタルフ監督好みの選手なだけに来季のブレイクに期待がかかる。

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坪川潤之/ツボカワヒロユキ
フィジカルに戦えて、前にも出ていけるパルセイロのダイナモ。
クロスの精度も高いし、身体も強くて、足も遅くなくという風に基本スペックは割と高いので、個人昇格すると予想してたけど残ってくれました。
たまに、どのプレーもなぜか上手くいかない「Not his day」があるがシーズン全体を通して見れば、最も安定感がある選手。「堅実」の言葉が似合う漢。

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三田尚希/サンダナオキ 
20年の10G6Aに引き続き、21年の今季も攻撃的ミッドフィルダーとして今季は9得点をマークし、チーム内得点王に。本職はおそらくトップ下、というか活きるのはシャドーやセカンドトップそういうポジションだと思うが、必要とあればCFとしてゼロトップ的に動いたり、WGでプレーする現状、パルセイロの攻撃の核を担う選手。
三田がドリブルとパスで攻撃のリズムをつくっているし、長野の攻撃がいい時は必ず三田が絡んでいるし、チームで一番シュートが上手いのも間違いなくこの三田。特に彼のコントロールシュートは絶品。

現地で観たこの一点目の三田のゴールが美しすぎて、わけわかんなかった。

藤森亮志/フジモリリョウジ
地元、上田西高校、立正大学を経て2020年に加入したがルーキーイヤーは9試合のみ、2年目の21年はリーグ戦8試合の出場にとどまり、なかなか前監督(横山雄次)の信頼を掴み取れなかったが、横山監督の退任後、吉澤暫定監督の下で5試合にスタメンで出場。横山氏の退任直後の鳥取戦では1G1Aを記録し、なんで試合に出れなかったのがわからんレベルに実はめっちゃ上手いことが判明してしまった。筆者もこの試合を機に藤森が大好きになってしまい、彼の長野残留を願う毎日でした。(残ってくれてありがとう)
新監督の下で再スタートとなる来季、今度こそ監督の信頼をつかめるか。

1G1Aの鳥取戦。2点目、こんなんできる選手はそういないぞ。

森川裕基/モリカワユウキ
長野の誇る爽やかイケメンボーイ(29)。シーズン途中の骨折でリーグ戦の1/3を欠場してしまったが、加入初年度の今季はチーム最多スコアラーの三田と並ぶ大活躍だった。
左サイドハーフや左WGでのプレーが多かった(途中、謎に右サイドで使われていて機能していなかった)が、攻撃面ではボールキープで時間を作ったり、ドリブルで突破して局面を打開したりダイナミックなプレーでチームを牽引。守備面でもプレスバックを愚直にこなす献身的なプレーで長野のハイインテンシティサッカーを支えた。17試合で3G2Aと数字だけ見れば平々凡々だが数字に現れない黒子としての彼の頑張りは絶大だった。

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牧野寛太/マキノカンタ
昔は日本高校選抜に選ばれるほどの実力者(G大阪JY→履正社→関西大)で、将来を嘱望されていた選手だが長野にプロ入りしてからは低迷。デビューイヤーは12試合に出場したものの、2年目となる今季はまさかの出場ゼロ。ベンチ入りも1試合のみ。
なんというか、たまにいる「昔はブイブイ言わせてたけどプロになってからは、、、」の典型例。
ポジションは左ウイングだったはずだけど久しくプレーを見ていないので今どんな仕上がりか未知数。
監督交代をきっかけに再ブレイクして欲しい。背番号9をもらってるんだしね。

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東浩史/アズマヒロシ
長野パルセイロで169試合に出場、来季で在籍7年目を迎える長野の10番にして最年長、最古参。これだけクラブに貢献してくれている選手なのでさすがにサポーターからの人気も高い。
トップ下タイプの攻撃的ミッドフィルダーで、「チームを勝たせたい」気持ちが一番強く、その強すぎる責任感故にボールを持ちすぎる傾向がある。「俺がなんとかしなきゃ」的な。(仮にその責任感が本当にあるならもっとチームのために守備をしてくれよとも思う)
味方にラストパスを出せばほぼゴールできる!みたいな状況でも強引にシュートを撃つ(盛大にふかす)シーンが多い。
この球離れの悪ささえ改善されればいいアタッカーなんだが、味方の位置とかそういう周囲の情報を認知できてないんだろうなと思う。
あ、ペナ内での切り返しとかは上手いなっていつも思います。

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小西日向/コニシヒナタ
さっきの東と対照的に、こちらはチーム最年少。そして長野パルセイロユース初のトップ昇格選手。ユースの星。北信濃の宝石。
21年のほとんどは前十字靭帯の治療に費やしたがシーズン終盤に少しだけ試合に出ていた。出場時間が短くて評価するのが難しいが、股関節が柔らかくて、欲しいところに顔を出してくれる気の利いた選手だなと思った。
サッカーファンは往々にして「地元出身」だとか「ユース出身」という言葉に弱く、大概甘やかしてくれるので、小西も失敗を恐れずチャレンジしていって欲しい。パルサポは温かい目で見守ってくれるさ。

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高窪健人/タカクボケント
21年のルーキーイヤー開幕戦@讃岐にワントップで出場し、「今季は高窪でいくのか!」と期待させ、実際にパフォーマンスもそこまで悪くなかった。しかし、「得点力不足」という課題の解決のために横山監督が敢行した”ストライカーを入れ替わりで使ってみる”(いわゆるストライカーガチャ)の被害に遭い、開幕2試合で見限られ、その後はめっきりベンチ外に。
もちろん「得点力不足」の原因はワントップの選手だけの責任ではなく、チーム全体の問題(或いは戦術の落とし込みが不十分という監督の責任)だったわけで、不運の一言に尽きる。中央大卒1年目のルーキーにいきなりそんなプレッシャーをかけるのは厳しいなと思いましたけどね。来季は即戦力級のストライカーが2人加入するのでポジション争いは熾烈だが、高窪らしく頑張って欲しい。

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山口和樹/ヤマグチカズキ
155cmの身体でピッチを走るまくる姿が印象的だった。フォワードの選手だけどプレッシングをサボらないし、自分のしなきゃならない役割を理解してプレーしているなと思う。昨季のチームはハイインテンシティサッカーを理想としながらも、プレスが連動しないという致命的な欠陥があったのでいくら山口が前プレしたところで後ろがついてこないので無駄走りという切ないシーンが多かった。
運動量を求めるシュタルフ監督の元で重用される可能性も。

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佐野翼/サノツバサ
長野パルセイロの選手の中でフルネームで呼びたい選手ランキング第1位。
昨季のストライカーガチャの中で一番よくやれてたのがこの人。まあ、よくやれてたと言っても、そこそこというか、他のチームのフォワードと比べたら...(ゴニョゴニョ
だからこそ、実績のあるストライカーを2人獲得したわけですし。
なんだかんだで来年の秋くらいに結局佐野翼に納まっているような気がしなくもない。

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<新加入選手>(前所属)

船橋勇真(YSCC横浜)
シュタルフチルドレンその1。
ほぼ無名の江戸川大学出身のサイドバック。
過去に名門校やJユースの所属歴すらなく、ずっと街クラブでサッカーを続けてここまできたという、のし上がり方がえげつない人。
ずっとYSでのプレーを見ていてもとにかく「パワフル」のワードが似合う。むり目な角度からもシュートを打ってきたり、深いところから謎の腰の捻りでクロスを折りかえしてきたりと結構グイグイくる系のサイドバックでなかなか厄介な相手だったがまさか味方になってくれるとは、なんと心強いことか。

佐藤祐太(YSCC横浜)
シュタルフチルドレンその2。
YSCCでは主力として主に右サイドや攻撃的ミッドフィールダーとして活躍。攻撃的なミッドフィールダーの多くにありがちな、「攻撃の時は活きいきするけど、守備は...」なタイプではなく、プレッシングも守備もとにかくシャカリキ頑張る献身的なタイプ。誰とは言わないが、パルセイロのある選手に見習ってほしいです。

池ヶ谷颯斗(YSCC横浜)
シュタルフチルドレンその3。
元ボランチのCB。元々中盤の選手だっただけあってビルドアップやロングフィードの精度には定評がある。個人的に長野に欲しいと思っていた選手なので加入が決まった時は嬉しかった。まさかシュタルフまでくるとは思ってなかったが。広瀬が抜けた穴を埋める以上の活躍に期待。

宮本拓弥(藤枝MYFC)
シュタルフが監督をしていたYS時代にキャリアハイの14G3Aを記録し、その活躍を認められて藤枝に移籍するも結果を残せず、今季から期限付きで再びシュタルフの元に帰ってきたという経緯からして、彼も、YSから連れてきたわけではないが、シュタルフチルドレンその4と呼んでも差し支えなかろう。
両足からの思い切りの良い豪快なシュートを武器に、ここ長野で再び花を咲かせられるか。

山本大貴(ファジアーノ岡山)
過去のスタッツを見ても爆発的に得点を取ったことはないが、毎シーズン3〜6点くらいを一定のペースでマークしている。上背があって一見ポストプレーヤーっぽいけど、裏抜けが得意なストライカーで、点で合わせるのが上手い印象。運びとか、キープとかはそんなだけどピンポイントで合わせる技術はすごい。技術なんだか感覚なんだかわからないが。長野でキャリアハイの2桁得点を目指して頑張ってください。僕の好きなタイプのストライカーなので。
元山雅戦士ということで、どうか信州ダービーでのゴールをお待ちしております。

杉井颯(ガイナーレ鳥取)
なぜ彼ほど若くて才能のあるディフェンダーがトライアウトに参加していたのか謎で仕方ない。ポテンシャルを考えればJ2でプレーしていてもおかしくないと思っていたのだが...
ロングレンジのパスのクオリティが高いだけでなくて、ガッツがあって、果敢に局面で闘えるメンタリティを前面に出してプレーする姿を見ていて、「長野に来てくれたらなあ」と思っていました。きてくれてありがとう。
左サイドバックとCBをこなせるユーティリティー性はシーズンを戦っていく中で頼りになること間違いなし。

原田虹輝(川崎フロンターレ)
大島僚太2世とされる川崎期待のパサー。ドリブルでぬるぬる運べるところも大島っぽい。昨季はガイナーレ鳥取に武者修行。サッカースタイルに適合できずでまとまった結果を出すことはできなかったが今季はシュタルフサッカーで持ち前のセンスを発揮できるか。課題はフィジカル面。

デュークカルロス(ファジアーノ岡山)
川崎U18出身。サイドハーフかサイドバックでプレーをするサイドのスペシャリスト。ストライドの長さを生かしたドリブルでの力強い推進力が持ち味。当たり負けしないフィジカルも魅力。

山中麗央(拓殖大学)
育成組織出身の信州人が拓大のエースになってトップチームに帰還。正直、プレーは見たことがない。が、ユニフォームの売上ランキングでは上位にランクインとサポーターからの期待は絶大。

高橋耕平(札幌大学)
札幌大の主将であり、北海道リーグのMVP。
全国的には無名の選手だが、わざわざ北海道から獲得してきた強化部の目を信じたいと思う。期待値はそこまで高くないのでぜひ結果を出して良い意味でサポーターを裏切ってほしい。
インスタやクラブ公式の写真を見てもだいたいムスっとした顔をしているので、どこかで楽しそうな顔が見られたら良いなと思う次第です。




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