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女性彫刻家:アネ・マリーイ・カール=ニールセンの偉業

女性彫刻家:アネ・マリーイ・カール・ニールセンの偉業

アネ・マリーイ・カール=ニールセン(アンマリーカールニールセン/Anne Marie Carl-Nielsen, 1863 - 1945/デンマークの彫刻家)
デンマークの彫刻アートの歴史の中で、重要な女性彫刻家は、アネ・マリーイ・カール=ニールセンだと言われる。そして、不屈(ふくつ/苦難を超え意志を貫く)の芸術家だろう。それは、男性優位のアート世界の中で、彼女は、「アートに関する権利」を、性を超えて主張したからだ。
そして、ロスキレ大聖堂(ルーテル派デンマーク国教会)への王と銅の門の騎馬像の建立を依頼された世界で最初の女性彫刻家だった。

リーベ大聖堂のドアからのサンマルコのライオン

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by Anne Marie Carl-Nielsen

その作品は、北欧神話から、身近な家畜などへ、自身の視点を幅広く置いている。

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Anne Marie Carl-Nielsen

Comics at The Royal Casting collection: Line Jensen interprets Typhon

アートワーク-Anne Marie Carl-Nielsen

1875年、最初の作品は、農園の庭から採取した粘土を用いて制作された小さな羊であった。
1881-1882年、デンマーク王立美術院の彫刻教授であるアウゴストソービエに、彫刻、絵画と応用美術を学ぶ。
1884年、デンマーク王立美術院で開催された展覧会に出品する。
1887年、ノイハウゼン・コンクール(Neuhausen)で「ミズガルズの蛇を率いた雷神」(Thor med Midgaardsormen/北欧神話の世界)で一等の賞を獲得。それは、彫刻家のアウゴスト・ソービューのアトリエで制作されたものだ。

ミズガルズの蛇を率いた雷神

Thor med Midgaardsormen

1891年、デンマークの作曲家であった*カール・ニールセンと結婚。

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(註) *カール・ニールセン(Carl August Nielsen,1865 - 1931/デンマークの作曲家)

1988年、アネ・マリーイ・カール・ニールセンが、25歳のとき、彼女はコペンハーゲンで開催された北欧産業、農業、美術展に出展した。そこでは、フランスの彫刻家オーギュスト・ロダンが、まるで「納屋の匂いがする」リアルな小さな子牛の像に気づいた。その機会から、翌年、彼女はパリの万国博覧会(1889/エッフェル塔の建立の時)でデンマークを代表し、銅メダルを獲得した。
1904年、リーベ大聖堂(Ribe Cathedral/聖母マリア大聖堂)に3つの扉を建造する。

アン・マリー・カール・ニールセン、天使を描いたドアハンドル、1904年、デンマーク、リーベ大聖堂

リーベ大聖堂の扉 by Anne Marie Carl-Nielsen

1932年、彼女は、美術アカデミーの最高の栄誉であるThorvaldsen Medal(トルバルセンメダル/デンマーク王立美術院)、精神と芸術のための摂政の功績のメダルを授与された。

女性の地位に献身したThe Little Mermaid statue

今日、アンマリーカールニールセンを知っている人はほとんどいないだろう。しかし、当時、彼女は人気もあり成功をおさめた女性アーティストであり、国内外の主要な展示会に多く出展し多くの賞を得ている。そして、芸術の世界で、女性の地位に献身した人物だ。

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The Little Mermaid statue- by The Little Mermaid statue

デンフリー現代美術センター

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(註)デンフリー現代美術センター(Den Frie Centre of Contemporary Art)
カールニールセンとアンマリーカールニールセンの助成金

この助成金は、デンマークの現代アーティストである、Jeannette Ehlersにも与えられている。

当時の女性の立ち位置の向上において、そして、数々の先駆者の苦難を感じるアーティストであり、その後も、後継者も育てている・・・

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