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道(La Strada)-フェデリコ・フェリーニ監督-解釈

道(La Strada)フェデリコ・フェリーニ監督(Federico Fellini, 1920 - 1993)

解釈:身売り、大道芸人の辛い生活、芸人同士の特異な人間関係、窃盗・殺人、離別、そして死、ある意味、その時代の底辺のような世界のそれらの事象が、フェリーニのコンテだった、だろうか?
むしろ、こうした悲惨なエピソードの数々が陰惨なものにならないような、陽気な語り口や明るい楽しいトーンを展開している。
フェリーニは、その陽気なトーンを、ジェルソミーナ(ジュリエッタ・マシーナ)に託していた。

プロット:
旅芸人ザンパノに、わずか金額で売り飛ばされた娘のジェルソミーナは、ザンパノの手伝いで亡くなった女の妹だった。


多少、現在で言うところの発達障害があるのかも知れないが、ジェルソミーナは、素直で無類に明るい。

町や村への巡業を続ける二人だが、そして、素行の良くないザンパノに嫌気がさしたジェルソミーナは彼の元を離れていた。
祭礼の夜、綱渡り芸人イル・マットの華麗な演技に魅了されるジェルソミーナ。しかし、イル・マットはザンパノと因縁を持つ男だった……。
ザンパノはナイフを持って追いかける、、その行いで逮捕され、イル・マットもサーカス団から追放された。
そして、ジェルソミーナは釈放されたザンパノを迎え、2人だけで大道芸をする日々をすごした。しかし後日、ザンパノは故障した自動車を直す綱渡り芸人を見かけ、綱渡り芸人イル・マットを殺してしまう。
なきがらのそばから離れようとしないジェルソミーナは、綱渡り芸人イル・マットの死に放心状態となった。ザンパノは、役に立たなくなったジェルソミーナを見捨て、居眠りしている彼女を置き去りにして去ってゆく。
数年の時が流れて、
見知らぬ海辺の町に立ち寄ったザンパノは、ジェルソミーナがトランペットで演奏していた耳慣れた歌を耳にした。ジェルソミーナらしき女が、しばらくその海岸を放浪していたが、誰にも看取られることなく亡くなったという。 
そのことは、ザンパノも、深い絶望的な孤独感を味わざるを得ない。

(c) Federico Fellini

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