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マリオ・メルツのインスタレーションの意味

マリオ・メルツのインスタレーションの意味とは
マリオ・メルツ(Mario Merz,1925-2003/イタリア-アーティスト)
そのインスタレーションは、芸術を外部空間に開放したと言うことかも知れない。

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(cc)Mario Merz

1960年代半ばから、マリオ・メルツの作品は、当初の作品にあった有機物(例えば、種、葉、枝)から無機物へのエネルギーの伝達を反映し、傘状のオブジェ、ガラス、ボトルなどの日常の物体にネオンライトが突き刺さる作品を作成している。
*アルテ・ポーヴェラ運動(Arte Povera)に関わっており、夫人である、マリサ・メルツ(Marisa Merz,1926- 2019/イタリア-画家・彫刻家)とは、1950年代にその運動で知り合った。
そして、お互いの作品に、影響を与えている。

(註)*アルテ・ポーヴェラ運動(Arte Povera):1960年代の終わりから1970年代の初めにかけて、イタリア全土の主要都市で行われた、現代美術の運動であり、そのコンテンツは、政府、産業、文化の確立された制度の価値を否定、そして、攻撃的な内容だ。

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Mario Merz

既製のオブジェを「モノ」として使用することなく、メルツと、その仲間は、グローバルな文脈でイタリア美術の新たな生活の指針を作り出している。
それは、フランスの*ヌーヴォーレアリスム(Nouveau réalisme/新実在論)と比較される。

(註)*ヌーヴォーレアリスム:伝統的なアート技法を否定して、レディメイドの製品、廃棄物などで、アート作品の制作を試みる。これは、戦後の大量生産の工業化社会における「新たな現実性」を模索していると言われる。

具体的には、マリオ・メルツのインスタレーションの多くは、ネオンの言葉や数字でアクセントを付けられている。
数字は、さまざまな生命体に見られる成長パターンの数式であるフィボナッチ数列(イタリアの僧侶で数学者)からの影響と言われる。

その作品は、TATEや、グッゲンハイム美術館を始め、グローバルに多くの展示がなされている。

・有機物系(植物)の作品2点Lingotto-1968

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La casa abbandonata(マリオ・メルツ廃屋、1977-1983キャンバス紙、木、魅惑の混合技法?)

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・何事も、創始者とは、苦労を伴うものだ・・次回は、ご婦人のマリオ・メルツ(Marisa Merz)のコラムにつづきます。

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マリオ・メルツ マリサ・メルツ のコピー

Mario Merz


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