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「天路の旅人」図書館の予約と、森山直太朗の手紙。

「天路の旅人」。ある図書館の予約待ちの人数をみて驚いた。
なんと220人だという!!
これって、今予約した人は、単純計算で2週間✖️220だから。110ヶ月でしょ。そうなると約10年になるわけです・・。
10年後に「予約の本が来ました」と連絡受けても、「はて?なんだっけ?」となりますよね。それまでに中古本で買うかもしれない・・。

僕も我が街の図書館の予約待ちを調べて愕然として、すぐ本屋さんへ。決して安い価格ではなかったけど、このnoteにいくつも記事をあげ、総数6000文字、原稿用紙16枚を超える感想を綴るほど衝撃をうけました。

これが仮に10年後だったら??。いやせめて、3年後だったら?。これほどの衝撃が先送りになるわけですから、やはり「ピン」と来た直感には、多少の労力とコストをかけてでも行動した方が良いでしょうね。

それって、一つの選択の行方ってことも考えます。220件待ちでもポチッと気長に?待つ人と、即、本屋で買い求める人には、そのにかける情熱が違うのでしょうか。
もちろん、人はそれぞれに情熱のかけ方も違うし、家計の節約もありますから、選択は自由です。
つまり、自分自身のことを知るにあたって、僕がなぜすぐ本屋さんに走ったかという理由があります。
それは、沢木耕太郎の新刊だということ。友達がおすすめしてたこと。そして、そのタイトルの美しさです。「天路の旅人」。

天路とは。
1 天上にあるという道。また、天へ昇って行く道。
2 仏教でいう六道の一。天上にあるとされる世界。天上界。また、天上界へ通じる道

ああ、まさに今の僕が「救いを求めている精神そのものではないか」と。苦境に立たされ、聖痕尽きた魂に、なんとかエネルギーを注ぎたい。きっとこの本は僕にとって大切な一冊になるはずだと。そう、確信(妄想)したわけです。
※結果、僕の想像した「天路」の意味が全然違って驚いたのですが。

今の直感を大切にするには、日々、雑念に惑わされず、心静かにアンテナを立てておく必要があります。
あれをしなければ、これをやらなければ、と〜ねばならないに支配されては、自分が何をしたかったのか、なんて考える暇もありません。

ここで、先日観たEテレの「あお・きいろ」に、子供からの手紙というコーナーがあります。子供の質問に対して著名人が答えるのですが、今回は森山直太朗さんでした。

手紙には、8才の子供からこう質問がありました。「人はなんのために生きているのですか?」。相当に難しい問題です。
森山直太朗さんは、慎重に、しかし丁寧に手紙を綴っていきます。
「自分のためにワクワクすることをすることが大切です。それが周りにとって良いことになれば、「役割」となります。人は、役割を見つけていく旅をすることが、生きていく目的なのかもしれません」。

森山直太朗さんは一年前、原因不明の声が出ない症状に襲われます。その時に「僕はいつの日か、人が喜ぶためだけに歌っていました。でも、心が怒ってしまったかもしれません。本当は、歌が大好きだった。もう一度、自分のために歌ってみようと思いました」。

森山直太朗は、母・森山京子の姿をずっと観てきました。年間100本のライブを当たり前にこなす姿に、ありのまま、歌を歌い続ける自然体を見出したそうです。そうして、深く自分を見つめてきたときに、「もっともっと上手くなりたい」と感じました。もっと、もっと。もっと。

自分に素直になる、というのは、一見わがままに見えるかもしれません。特にこのご時世では、世間の目に合わせて行動しなければなりません。
また一方で、いろんな若いミュージシャンが歌うように「自分らしく!自分らしく!」の呪文は、まるで自分らしく生きることの呪縛をかけているようです。それだけに、根本的に自己認知能力が低下していれるのかもしれません。自分に自信がないから、自分らしくありたい。その自分というのは、「自分でない何者か」の自分。

天路の旅人の西川一三さんも、沢木耕太郎さんも、森山直太朗さんも、「自分のこと」を深く見つめて、決断し、行動し、努力してきた人です。そして、その大切さを骨身に沁みて知りたい、長友心平という自分が、直感として書店に走らせたのかもしれません。

だからこそ、今日から何を大切にするか。今いちど、「そのサイン」を〜ねばならないの声に消されないように、じっくりと耳を澄まして聴いてみようと思います。

おしまい

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