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円空のように

円空仏

円空という人がすごいと感じるのは、仏教の精神で人々のために仏を彫りながら、それが、どこをどうとっても円空にしか彫れない仏像だったということだ。

芸術の極まで突き詰める道もある。また、他者のために尽くす道もある。信仰という観点からして、円空にとっては仏彫は手段であり、その先に願う平穏な世界があった。
その仏は、自分だけが見える仏であっていい。奈良の大仏なんて模倣しなくてもいいのだ。

自分だけに見えるものを突き詰めれば、すなわち、周りのの見えるものとつながるということを、人生を通して表現した芸術家。
自身のエゴを厳しい修行で絶え間なく浄化しながら掘られた12万体の仏。この域に達すれば、もう葛藤も悩みもない世界に入るのだろう。

自分に集中すること。岩手の展覧会で学んだことの一つ。

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