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画家・ペーの日記
2023年10月10日 17:56
80歳になろうかという老婆が秋に差し掛かる真夜中の歩道にただ独り立ちすくむ肋骨や鎖骨は浮き出しもはや水も飲めず低く唸りながらそれでも前を向いて一歩踏み出そうとしている背後の気配も感じず耳も目も見えずそれでも間際に迫る闇に向かって歩き出すその姿がかくも悲しく美しいのは残された私たちの罪を背負って全うする最後の輝きだからか一歩また一歩過去も未来も闇に消えてた