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詩集

31
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2022年7月の記事一覧

カラス

カラス

大昔、生き物たちは
それぞれに
自分の気に入らない色を
持っていました。
ある時、白い鳥が
それらの色を1つづつ
引き受けましょうと名乗り出ました。

木々は、朽ちゆく茶色をわたしました。
空は、どんよりとした灰色
雨は、不透明な青
ゾウは、病に侵された皮膚の緑
キリンは、抜け落ちた毛の黄色
魚は、剥がれた鱗の銀・・

そのほかにも、あらゆる色を
引き受けたその鳥は、
真っ黒な姿になっていました。

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骨(絵と詩)

骨(絵と詩)



そこには
動物たちがいた
ただし、全て骨だった

生前の躍動感そのままに
空洞の眼差しは
虚空の闇を睨んでいる
あるものは
脅威から飛び立とうとしている
あるものは
安寧な世界で食しようとしている
それら
生き物としての成り立ちを
支えている
圧倒的な神の所業
美しきフォルム

進化を重ね
多様性を生み
生き物はその宿命を
全うするべき役目を負った
そこに
心を見出そうとするのは
人間がもっ

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