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山形旅紀行。出羽三山〜海、新潟経由で帰る。

前回の山形の旅の続きです。またまた写真多めの旅紀行です。

長井市の楽しい一時を過ごし、山形駅前のホテルで一泊。山形駅の駅前は新しい建物が多く、おしゃれな感じが漂ってました。

ホテルの窓からの眺め。

日課の朝の瞑想や体操もそこそこに、チェックアウトして、8時からレンタカーを借りる。

ホテルに朝食ビュッフェがついてたので、軽く食べて、残りは持っていたタッパに適当に詰め込んだ。なんでタッパを持ってたかというと、長井に向かう時に、家から軽くお弁当がてら、胡麻塩と梅干しご飯で、新幹線で食べたのであった。

で、朝食は朝っぱらからそんなに食べれないので、それだとなんだか損した感もあるので(笑)、途中でコンビニのおにぎりとか買うより健康にも良かろうと、ご飯とシャケや漬物などを詰め込んだ。山でのお昼ご飯にするつもりだった。

で、レンタカーで山形駅から2時間半ほどノンストップで車を走らせて向かったのは、修験道の聖地「出羽三山」。

前から行きたかったんです。でもなかなか来れなかった。山開きの時期も短いし、こういうのってタイミングだからね。

出羽“三山”てくらいなので、三つの山があり、羽黒山、湯殿山、月山(がっさん)がありますが、向かったのは、

駐車場はけっこう混んでましたが、土日とか渋滞するそうです。

最高峰の月山。8合目駐車場の登山口。

湿地帯で、樹林帯がなく、見晴らしが良いが、その分日差しが降り注ぎます。山頂を目指すコースと、植物を見ながら湿地帯を散歩するコースもあります。

前日も長井でかなり日焼けしたけど、高所の直射日光が、容赦無く肌をじりじり焼く。探求クラブメンバーから「日焼け止め、差し上げますよ」と昨日言われたのに、「大丈夫大丈夫!山は森の中だから!」と余裕ぶっこいて言ってたら、まさかこんなに直射日光に襲われる山行になるとは…。日焼け止めを受け取らなかったことを後悔…。てか、この山の状況も少し下調べすればわかっただろうに…。

標高が高いと、日光の純度も高く、紫外線も当然強い。八ヶ岳の暮らしで身に染みていたのに、まったく学んでない…。

しかし上の方に行くと、雲がかかっていてほっとした。

道中は高山植物の宝庫です。

そんなに高山植物に詳しくはないけど、どれも小さくて可憐。なのに厳しい自然の中に群生しているせいか、どれも力強い美しさがある。

途中の休憩所
修験道の山なので、こういう格好の人たちはたくさんすれ違います。

2時間半のコースだけど、1時間半ほどで、

山頂へ到着。登山道としてはまったく難易度は難しくないコースとはいえ、久々に無敵モードというか、「疲れ知らず!」な状態になった。途中から、自分の体力や筋力とかカロリーを使ってないような、何かに動かされているような感覚になった。以前、八ヶ岳をガシガシ登っていたころは、よくこんなモードになったが久々の感覚だった。

月山は「月」なので、ウサギの神様。

奥に見えるのは山小屋。とにかく山頂は霧のガス。完全に雲の中にいます。おかげで涼しいどころか寒いくらいだった。

そこでタッパに詰めて混んできた、朝飯のホテルのビュッフェの飯を食べて、しばらくぼんやりとしていた。人もそれなりに多かったけど、霧の中の山頂って、独特の雰囲気があって、景観が眺めれないのは少し残念だけど、それもまたよし。

下山は1時間かからずだった。なにせ途中からまた攻撃的な日差しが襲ってくるので、いち早く戻りたかった。

さて、これからどうしようか…。悩みました。

今回の旅は、とにかく「長井市の後に出羽三山に登る」ってこと以外、何も決めていなかった。いつ帰るかも決めてない。

他の二つは、実は山頂まで車で行ける。だからこの日のうちに、湯殿山を車で行くor羽黒山も車で行く、という選択肢もあったけど、せっかくだから登りたい。しかし、もう一山登るのは体力より、時間的に難しかった。

日帰りのレンタカーを「もう一泊できないか?」と、レンタカー会社に聞いたら「明日は予約があるからできません」と断られ、めんどくさいけど、一旦山形へ帰り、そこから高速バスでまたこちらの方面へ来て、鶴岡駅で一泊して、翌朝から羽黒山登山しようと思った。(出羽三山は、鶴岡から行くのが近いし定番です)

で、急いで帰る。僕は基本、夜に移動したり、活動するのが嫌いです。だから16時半のバスに乗って、19時前に鶴岡に付きたかった。そのバスを逃すと、18時半までない。

急いで帰ればギリギリ間に合う。だから高速を飛ばして、山形市内へ急ぐ…。

しかし、眠い…。

登山疲れ、というより、日に当たりすぎたのか、とにかくヘトヘトで、眠くて眠くて、居眠り運転しそうだ。

これは危険レベルの眠気だと判断し、パーキングエリアに車を入れて15分ほど仮眠した。これで16時半の高速バスは完全に間に合わない。もう一本遅らせるか、どうしようか…。

その頃になって、腕や首、肩がヒリヒリと痛い。日焼けだ。日焼け、なんていうと簡単に聞こえるが、これは「皮膚の火傷」なのである。痛いわけだ。。

ふと、腹が減ったので、パーキングエリア内の店に入ると、新鮮なフルーツが売っていた。

日焼けの後はビタミンCが大事なので、ブルーベリーを購入。「無農薬」って、ポップに書いてあった。

ベンチに座り、フルーツをかき込む。隣で家族連れがソフトクリームを舐めている横で、鷲掴みでブルーベリーを貪る男…。子供が僕のことを不思議そうに見てた。

冷たくて甘酸っぱいブルーベリーのおかげか、身も心もすっとして、「今日は疲れたから山形に泊まって、明日のことは明日、また考えよう」ということにした。疲れたら休む。それでいいではないか。

のんびりと山形へ向かい、車を返し、駅前のホテルにチェックイン。

鏡を見ると、

真っ赤…!痛いわけだ。

汗だくの服をホテル併設のコインランドリー洗濯機にぶちこみ、大浴場で汗を流すが、腕や肩は浴槽には当然浸かることはできず、シャワーで冷水を浴びまくる。

しかし、写真はないけど、大浴場の窓から、遠くの山の上に「虹」がかかっていた。雨なんて一滴も降ってないのに、虹が見られるとは、驚きだった。

虹のおかげで、なんだか自分の選択や行動のすべてを肯定されてるような気持ちになった。

風呂を終えて、洗濯も終えて、昨日同様に山形の繁華街をうろつく。

旅の間は、基本的に夜は「ご飯を食べない」「揚げ物は控える」ようにしている。一人なので種類を頼めないので、店選びは厳選だ。

そして、いい感じのお店に店に入る。

地酒。旨し!
刺身!
小鯛の炉端焼き!

写真の他にも山形の食事を堪能し、ホテルへ戻る。

その日はさすがに早めの23時は眠りについた。夜の祈りや内観の時間も取らず、ベットに入るとすぐに意識がシャットアウト。

しかし午前1時過ぎに体が火照って目が覚めた。腕や肩、首がカッカしてる。

シャワーの冷水を腕や肩に浴びせクールダウン。それからまたベッドに戻ると、再び一瞬で泥沼に落ち込んだ。冷水のシャワー浴びた直後に眠れるって、どんだけ疲れてたんだよ。

で、6時半に目が覚めた。ぐっすりと眠っていた。

もしもひどく疲れてたら「1日のんびりしよう!」と思っていたんだけど、起きたら元気いっぱいだった!なので、「おし!今日、行こう!」

念の為、鶴岡行きのバスは調べてあった。7時20分発なのだ。だからめんどくさかったのだけど、元気だから是非とも行きたい。しかし、このバスを逃すと10時までない。

だから慌てて身支度を整え、チェックアウト。また昨日の作戦で、ビュッフェのご飯とオカズをタッパに詰め込んだ。(ちなみにタッパは、ご飯ならお茶碗一杯入るか入らないかくらいの小さなやつです)

朝の瞑想やワークをまったくしないで出かける、というのもここ数年なかったと思う。これはこれで新鮮。なのでバスで移動中、ボディワークをイメージだけでワークしたりしてた。

鶴岡に9時半過ぎに到着。バスの中でスマホで手配した、駅前のレンタカーに乗り込む。便利な時代です。移動しながら、次の行動をガンガン決めていける。

豊かな田園風景を抜けて、山を越えて、

羽黒古道という、伝統的なコースへ。

通常は、車で参拝に行くか、正面のお寺から石段を登って行くかなんだけど、せっかくだから山歩きをしたい。

テンション高いので、早いペースでガシガシ歩く。

途中までは林業関係者のみが車で入れる。

さっそく汗だくになるが、流れる汗のまま、深い森を進む。静寂の樹林帯。まったく人の気配がなく、山奥独特の、不思議な気配があちこちで蠢く。

倒木があり、虫も多く、蜘蛛の巣も多い。道は全体に荒れている。

しかし、夏はほとんど人が通らないらしく、

この先は、道もわからぬくらいの草が生い茂り、藪漕ぎしなければならず。

スニーカーソックスとニューバランスの靴で、Tシャツ。ただでさえ虫もすごくて、ずっと顔に周りを飛んでいて、油断すると目の中に飛び込んでくるやっかいなやつだ。

せっかくだけど引き返すことにした。藪漕ぎする気力はなかった。修験道者のようには行かぬ…。

で、迷ったんだけど、また山の反対側に行き、正面から登るのもめんどくさくなってきて、

車で行きました。ええ、そういうのもありです。まあ、汗だくになって古道を半分以上歩いたので勘弁してください(笑)

開山の「蜂子皇子」の墓。彼は皇族なので、宮内庁の管理です。

実は、ここに一番来たかったのです。今回、ようやく出羽三山へ登ろうと決めたのは、蜂子皇子の軌跡を感じたかったからなのです。理由は、そのうちお話します。

もう一つ、「湯殿山」があったけど、なんだか蜂子皇子のお墓でしばらく過ごしたら、もういいかなって気がしてきた。

で、どうしようかとちょっと考えて、すぐに「海へ行くか!」と決める。

鶴岡市には海水浴場がある。そして、実はこんなこともあろうかと、水着は持ってきてたのだ。

ついでに鶴岡市のホテル状況を調べる。鶴岡か酒田あたりで一泊しようと思った。しかし、なぜかホテルはどこもいっぱいで、残ってるのは高級そうなリゾートか、奥地の温泉。車が夕方までなので、それは無理だ。

夏休みの影響だと思う。帰省しても、コロナを気にして実家に泊まらず、ホテルに泊まるという人もいるらしい。

そして「よし!移動しよう!」と決めた。行くとしたら、秋田か新潟。天気予報は翌日から東北が大荒れの予報だったから、新潟へ行ってみよう。

そう決めて、とにかく海へ。後のことは後で考えればいい。

湯浜海水浴場。

泳ぎました。曇り空で、人もまばら。波は少し高かったけど、気持ちよかったです。海は浄化されますね。

1時間くらいで満足して、目の前にあった公衆浴場へ。

温泉です。ちなみに、塩素消毒って書いてあったけど、塩素臭はほぼ皆無だった。料金は220円と格安!

中はシャワーもない、ざっくりとした昔の銭湯風のお風呂。お湯の温度はかなり熱めでした。

ちなみに男子の脱衣所は窓が空いており、外からバリバリ見えます(笑)。

温泉を出ると、雨が降ってきた。予報は午後から雨だったので、次へ行こう!

さっさと鶴岡へ戻り、車を返し、14:50発の新潟行きの電車に乗り込んだ。これを逃すとまた2時間以上電車はない。

チケットホルダー。初めて見ました。「特急いなほ」。
新潟駅北口。

新潟到着は16時半くらい。まだまだ明るい。

ただ、宿が全然空いてなくてびっくりでした。見切り発車で、余裕ぶっこいてたら、とにかくほとんどの駅近のホテルが全滅。

すごく古いビジネスホテルになんとか部屋が取れた。ただし、ホテルは混めば混むほど料金が上がるという謎のシステムなので、12000円もしたけど、まあ仕方ない。

ホテルが高いのはいいのだが、翌日のレンタカーが全滅だったのは痛い…。車でいくつか行きたい場所があったのだが…。

特急電車乗ってる時から、新潟に近づくとちらほら浴衣姿の人が乗ってきて、調べるとこの日8月2日は「長岡花火大会」だった。日本一の花火大会とも言われる祭りだ。そりゃ人が集まるわけさ…。なんて日に来てしまったんだろう。

来てしまったもんはしかたないので、風呂場で水着の砂を落とし、コインランドリーの乾燥機にぶち込んで、そこからようやく瞑想したり、体操したりして、自分を調えた。

洗濯が終わり、街へ繰り出す。新潟の繁華街は広くて驚いた。地方都市の中ではかなりの大きな都市ですね。

30分以上歩き回り、ようやく一軒の居酒屋へ入った。二日連続、歩き周り、海で泳ぎ、移動しまくりで、よくまあガツガツとせっかちに動けるもんだと我ながら呆れる。

日本海とれたての「スズキ」
イカの一夜干しと、岩もずく。

岩もずく。普通、もずくったら沖縄だけど、新潟で採れるんですね。これ、今まで食べてたもずくよりも味が上品で、コシがあって、かなり気に入りましたね。

で、新潟といえば米所。

もうちょっと焦げてるくらいが好みだったが、美味しかったです。

普段、旅先では夜は米を食わないのだが、焼きおにぎりを注文した。昼に、タッパに詰めたご飯を食べただけで、かなり腹が減っていたのだろう。

その夜は、お酒もそこそこ、ホテルでのんびりしました。翌日の天気予報見ると、東北は大荒れで、新潟も雨。しかも祭の影響で、レンタカーも借りれない。

となると、

「けえるか」

ということで、素直に家に帰ることにしました。

ちなみに、その晩はNetflixでこんな映画を観ました。

この主人公の「ライアン・ゴズリング」は、ミュージカル映画「LA.LA.LAND」の主演。大好きな映画だったこともあり、この役者さんがどんな役を演じるのだろうと興味を持って観ました。超ハードボイルドアクションで、個人的にはかなり好きです。男の子的にはストライクな映画。

柔らかい表情の俳優さんで、独特の雰囲気がありますね。でも、やっぱりララランドは、めちゃくちゃおすすめします。

で、翌日はさっさと帰る。10時20分の新幹線をえきネットで予約したが、案の定かなり混んでいた。夏休みだからしゃーないね。

昨日、「ポン酒館」の中のおにぎり屋さんがかなり気になっていて、ここで朝ごはんにおにぎりを買おうと張り切って行ったのだが、9時55分でこの行列…。

オープン前にこの状態。今から最後尾に並んで、10時20分の新幹線に間に合う気はしない。だから泣く泣く諦めた…。

実は9時に駅に来ていたのだ。ただ、おにぎり屋さんがオープンしてなかったから、隣のスタバでオーツミルクラテ飲んでPC作業していて待ってました。しかし、オープン前からこんなに並んでいたとは…。

次は絶対リベンジします。

ってわけで、都内に戻る。東京は激アツ。ただ暑いだけじゃなく、とにかく不快指数が高い。湿度とか温度とか、それ以上のものがある。

それはともかく、5泊6日の旅でした。予定を決めず、行き当たりばったりの旅。こういうの好きですね(笑)。一人気ままに、自分と語らいながら、自分で出会う旅。

土地に出会い、人に出会い、食事出会い、景色に出会う。しかし、それはすべて自分の外側でありつつ、内側の世界である。そんな不思議な感覚に包まれながら、今は旅の余韻に浸っています。


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LIVE予定。
8月21日(日) 『声』 女性性をひらく、巡る音楽“音体験”  東京 残席7名
8月27日(土) 『声』 女性性をひらく、巡る音楽“音体験”  大阪 満席

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