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あなただって

最近宇宙への憧れが止まりません。

宇宙についての本を片っ端から集めては読み、読み終わりもしないのに次から次へと作業台の脇へ平積みになっていきます。

もう何度も観た『宇宙兄弟』(小山宙哉さんによる漫画作品。アニメ化、実写映画化もされ、主人公南波六太はCV平田広明さん、幼少期をCV沢城みゆきさん、実写では小栗旬さんという僕の大好きな人ばかりが務めへへへへ、またカッコが長くなりましたね)にも改めて大号泣させられました。

そして手元にはほら「天文宇宙検定」のテキストと問題集。
読み進めて解き進めて行くと、高校生までの間に苦手すぎてサボりにサボった数学と物理という科目にぶち当たります。
今でも名前を聞くだけでゾッとしますが、どうしても数学と物理という知識と能力が必要なんです。
”検定に合格するために”ではなくて、ここから先僕がワクワクするのには絶対に通っていかなくちゃけない。
なので知り合いにお願いして中・高の数学と物理の本を今探してもらっているところです。

もっともっと、ワクワクしたい。


そんな中でこんな話を知りました。

1962年、当時のアメリカ合衆国大統領「ジョン・F・ケネディー」はアメリカ航空宇宙局(NASA)を訪れました。
前年の1961年にケネディー大統領が「1960年代が終わる前に人間を月に送り込む」と演説したことから分かる通り、この頃アメリカは莫大の人員をつぎ込み、国をあげて宇宙開発を行なっていました。
その数40万人。
パイロットや技術者、科学者はもちろん、事務員、建設作業員、送迎の運転手など本当に様々な人々が集まり携わっていたのです。

ワシントンD.C.で数日前から続いていた嵐のおかげで、NASAのオフィスは後始末に追われ、清掃員として働いているスタッフも大慌てでした。
そんな状況を知ってか知らずか、視察に来ていたケネディー大統領は廊下でモップを持った清掃員を見かけ、視察を中断しこう話しかけます。

「君は私が知る中で最高の清掃員だ」

きっと大統領に声をかけてもらえるなんて、しかもお褒めの言葉だなんて光栄なことに違いありません。
しかしその清掃員はその言葉に「いいえ」と答え、胸を張って誇らしげにこう言ったのです。

「いいえ、大統領。私はただの清掃員ではありません。私はオフィスを掃除することで、人類を月に送るのを手伝っているのです」

一気に胸が熱くなりました。
その景色を想像して、目をつむったまま天井を仰ぎました。
この人は床や壁を磨きながら、宇宙を見てるんだと思いました。

こうやって携わった人が40万人、そんなに人を熱狂させる宇宙のことを知りたい。
深いところまで理解したい。
それはきっと天文学の知識というだけじゃなくて、そうやって眼や胸を輝かせた人たちの思いを知るということで、その人たちのワクワクを借りて経験するということでもきっとあって。
そう思ったら、わからないことを「僕の知識じゃどうせわからないや」とはどうしても思えなくなっていました。


そしてこの清掃員がそうだったように。
宇宙飛行士にはなれない(でもなりたいけど)、宇宙に関しての仕事をしているわけでもない僕が宇宙を学んで、こうして小さなコラムで発信することによって、宇宙から見た米粒にもならない地球くらいの力でもいい、人類が月や火星やもっともっっっっと遠くの星へと足を踏み入れる力になれたらいいなって思うんです。

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