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愛すべき人々(猫目線で)

何となく、もう少し私的な事柄を書いても良かろうと思い立った。とは言え、猫の私生活に興味のある人間などあまりいないだろうから、日頃私が世話になっている方々について書いておこう。

1. パートニャー氏 (医者)
私の生活上、最も世話になっている人をあえて選ぶとすればこの人である。一緒にメシを食った回数も最も多い。明治時代であれば「主人」などと言うのであろうが、最近の人間の世界ではポリティカルコレクトネスとかいうものが喧しいらしく、それに倣って言えば(そして猫風にいえば)、パートニャーということになる。自らコミュ障だと言うのだが、私から見ればそこまで卑下するほどのことはないと思う。むしろ話は上手いのだが、本人曰く他人との距離感がよく分からないらしい。まあ人間関係というのは想像がつきかねるので、人猫関係さえ良ければ私としては特に不満はない。彼からアートの話を聞くことはあるが、より興味があるのは音楽の方だと言う。その昔、楽器をやっていたことがあると聞いたような気がするが、何の楽器だったっけ?

2. メシトモ氏 (投資家)
メシトモである。住宅街を散歩していて出会ったときは、いい歳した男が平日の真っ昼間に歩いているのできっと怪しい人だと思ったのだが、何やら美味い食べ物をくれるので定期的に訪問するようになった。何でも職業は投資家で、そこそこのお金を持っているらしい。それならば平日にフラフラしているのも合点がいく。数学的な何ちゃらを駆使して利益を得ているらしく、わたしのイメージする投資家とはだいぶ異なるように思うが、飯が美味いに越したことはない。というか、先のパートニャー氏がいつ落ちぶれるかも分からないので、街猫として生き残るためには飯の調達先は複数確保しておく必要がある。猫の世界もリスクヘッジが重要なのである。

3. 盟友氏 (アーティスト)
よくいるなんちゃって自称アーティストではなく、本業として真面目にアートに取り組んでいる人物である。作品の制作手段はコンピュータなのだが、手仕事のような手触りを非常に大切にしており、私は彼の作品を愛している。お互いの感性をよく理解しているという意味で、彼だけは盟友と呼んでも差し支えないであろう。あまりお金は持ってなさそうなので、食い物が安っぽいことには不満があるが、猫にもたまには飯より大切なものがあるのである。彼が売れるよう応援したいのはヤマヤマなのだが、猫相手に宣伝したところで飯のタネにはなるまい。せいぜい忙しい時に手を貸すぐらいしかできないのがもどかしい。

以上、私が世話になってる御三方である。それぞれにキャラが立っているが愛すべき人々であり、どこかで彼らに出会った時には優しくしてあげてほしい。

(しかし書いてみて思ったが、これでは全く自己紹介にはなっておらず、単にネコ(による)紹介である)

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