Yoko

・西洋美術のガイドとして鑑賞会を開催したりブログを書いています。 ・イギリスの映画・ド…

Yoko

・西洋美術のガイドとして鑑賞会を開催したりブログを書いています。 ・イギリスの映画・ドラマ・文学などに登場する貴族のお屋敷、カントリーハウス研究家。 英国大学で西洋美術史専攻

マガジン

  • イギリス旅の思い出

    2023年の7年ぶりのイギリスを旅した思い出です。

  • 名画に学ぶストレスに強い心を作り出す方法

    自分の今に意識を向けること。 過去や未来に囚われすぎて、歪んだ目で今を見ている自分を手放すこと。 このマインドフルネスの考え方を絵画鑑賞と共に楽しんでみた体験録。 参考にしているのが、アート鑑賞と心を整えるという本。 「はじめてのマインドフルネス 心を鍛える瞑想」 クリストファ・アンドレ著 マインドフルネスのトレーニングについて、フランスの精神科医師が26枚の絵画を使って紹介してくれてます。 記事は、私が実践した体験、本には紹介されていない絵についての解説も加えています。そうすると、著者が考えた絵とテーマの関係が見えてきました。 マインドフルネスの大切なメッセージを、絵画の中に見出して伝えるという内容は、絵画の最大の楽しみ方、自分の見方を深めるも一緒に探求できます。

  • 美術品と来歴を探求するマガジン

    海外の美術館のサイトでは作品紹介に”来歴”(英語ではProvenance)が書かれています。 来歴は作品が誕生してから現在に至るまでの旅の軌跡。注文主、オークション、コレクターやギャラリーなど、どんな人々の手によって大切にされ、時には国境を越え、盗難や破壊などの影響を受け、文化や時代を超えて受け継がれてきたのかを教えてくれます。 美術品がただの物体ではなく、生きた歴史を持つ宝物であることを思い出させてくれて私を魅了します。 作品そのものと同じくらい来歴に惹かれるのは、歴史が好きだった子供時代とも大きく関係しているのかも。 マガジンでは、私が気になって調べずにはいられなくなった作品が、どうやって美術館に収められたのかを探るシリーズです。 楽しんでもらえるととても嬉しいです!!

最近の記事

『ダウントン・アビー』シーズン1のまとめー今更ですが1話ずつ丁寧に見ています!

ドラマ『ダウントン・アビー』の世界に魅了されて全6シーズンを見たのが、世の中に遅れること2年ほど前のことです。 世界中でヒットしていた時はチラッと見たけど、姉妹や仲間内の嫌がらせなどだけが目について見ることが続きませんでした。自分の好きな分野イギリス・お屋敷がテーマだというのにです。 しかし見てみると、イギリスのヨークシャーにあるという架空の貴族の田舎の大邸宅(カントリーハウス)で繰り広げられるドラマは、大邸宅の貴族の生活、それを支えている使用人の仕事、当時のイギリスの歴

    • 湖と森が作り出す美しい景色とマグリットの絵

      イギリス北部にある、クラッグサイド(Cragside)というウィリアム・アームストロング卿(1810-1900)の広大な所有地と大邸宅を訪問。 弁護士から科学者・武器製造会社経営で莫大な富を得て、さらには男爵の爵位を受けた人物。 ここはその広大な敷地の中にある湖の景色。 マグリットの絵のように何となく不思議な風景に見えてしまう。 ⁡ ⁡自然が作り出す景色の中の、美しさや、神秘的なところや、規則正しさ、みたいな色々な側面を、絵が教えてくれたりもします。 ⁡ ⁡大自然に囲ま

      • マネの「オランピア」とモネの手紙ー【美術品と来歴を探求するシリーズ】

        海外の美術館のサイトを見ると、作品紹介に”来歴”(英語ではProvenance)が書かれています。 来歴とは作品が誕生してから現在に至るまでの旅の軌跡。注文主、オークション、コレクターやギャラリーなど、どんな人々の手によって大切にされ、時には国境を越え、盗難や破壊などの影響を受け、文化や時代を超えて受け継がれてきたのかを教えてくれます。 美術品がただの物体ではなく、生きた歴史を持つ宝物であることを思い出させてくれて私を魅了します。 作品そのものと同じくらい来歴に惹かれる

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        • 書くことで応援・・・高澤ろうそくで見た和ろうそくの出来上がるまで

          ※写真は2015年に七尾市に行ったときのものです。 この記事は、少しでも早く復旧されること、ろうそくや七尾で見た美しい景色のことを書くことで応援したいなという趣旨ではじめました。 2015年に石川県七尾市に遊びに行きました。高澤ろうそくさんのお店を実際に見に行ってみたいと思ったのがきっかけです。 前回の記事では重要文化財である店舗の建物や、1階の店舗で撮影させてもらった写真をご紹介しました。 当時2階はろうそくの原材料や、作り方の紹介をしている展示スペースなっていました。

        『ダウントン・アビー』シーズン1のまとめー今更ですが1話ずつ丁寧に見ています!

        • 湖と森が作り出す美しい景色とマグリットの絵

        • マネの「オランピア」とモネの手紙ー【美術品と来歴を探求…

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        • イギリス旅の思い出
          6本
        • 名画に学ぶストレスに強い心を作り出す方法
          2本
        • 美術品と来歴を探求するマガジン
          7本
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        記事

          避けていた本を読み、足りないものに気がついた話

          これまであまり手にとってこなかった、作家の本。

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          避けていた本を読み、足りないものに気がついた話

          書くことで応援したい・・七尾の和ろうそく【高澤ろうそく】

          ※写真は2015年に七尾市に行ったときのものです。 この記事は、少しでも早く復旧されること、ろうそくや七尾で見た美しい景色のことを書くことで応援したいなという趣旨ではじめました。 今年は地震でスタートという辛いお正月となりました。石川県からかなり離れているとはいえ、帰省していた私も緊急地震速報と揺れに驚いて母と共に家を飛び出しました。 石川県は学生時代の友人の出身地で、昔から何度も行っている大好きな場所。今回被害の大きかった場所の一つ、七尾市にも2015年に行ったことがあ

          書くことで応援したい・・七尾の和ろうそく【高澤ろうそく】

          トラブル続きのプリマスとハイクレア城旅行【2023年イギリス鉄道の旅】

          今回のイギリス滞在中、長距離や短距離など色々と電車に乗りました。 ロンドンの地下鉄やマンチェスターでのトラムなども含めるとかなりの数となります。 20年前にイギリスにいた時も日本では考えられないような鉄道事情を見て驚いたことがたくさんありました。 地下鉄全線ストップとなり、大勢の人が地上を歩いている場面に遭遇したり。ちょうど旅行で友人が遊びにきていた日と運悪く重なってしまい、一緒に歩きながらなんだか笑えてしまった日もありました。 ホームで列車を待っているとき、運転手が遅

          トラブル続きのプリマスとハイクレア城旅行【2023年イギリス鉄道の旅】

          【イギリス・カントリーハウス訪問記】600年の歴史ある邸宅と暗号日記

          2023年9月末、イギリスのウェスト・ヨークシャーにあるShibden Hall(シブデン・ホール)というカントリー・ハウスに行きました。 今回の旅行で必ず行く!と決めていた場所の一つです。その場所が昨年初め頃見たBBCのドラマ「ジェントルマン・ジャック」の舞台だったからです。 ドラマの脚本はシブデン・ホールの当主だったアン・リスター(1791-1840)の日記が元になっている。そう!ただのドラマのロケ地ではないのです。 白と黒の模様が美しいハーフティンバーの建物が見た

          【イギリス・カントリーハウス訪問記】600年の歴史ある邸宅と暗号日記

          ロンドンスクールトリップとクリスティーズのお土産

          芸術史を学んだイギリス大学2年間でどんな授業を受けたのか、2年間の科目をご紹介する記事を書きました。

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          ロンドンスクールトリップとクリスティーズのお土産

          20年前の大学の寮から見た芸術史授業

          今回イギリス旅行をするにあたって、20年前に卒業した大学時代のことも大いに振り返る機会がありました。きっかけは、マンチェスターからロンドンへ向かう電車が、大学時代に何度も利用していた駅に止まるからです。 今日は、美術史学部の大学時代どのような内容があったのかについてお届けしたいと思っています。 具体的には、過程の中にどのような科目を学んでいたのかや、授業の模様など。苦労した課題や、課題に取り組む寮の部屋の様子など。 遥か昔の大学時代のひとときが感じていただけるような内容

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          中世の染色技術で作り出された美しいガウンの謎

          ロンドン・ナショナル・ギャラリーの至宝、「アルノルフィーニの肖像」。15世紀前半のフランドル地方で活躍したヤン・ファン・エイクが描いた絵。この絵は見ている私たちが楽しいだけでなく、未だよくわからない謎も多くて専門家の間でも議論になる話題が多い作品。

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          中世の染色技術で作り出された美しいガウンの謎

          イギリスで食べたもの・お店で見かけたものをたっぷりとご紹介 ③

          2ヶ月のイギリス滞在で、食べたものやお店で見かけたもの、食事情などを振り返りながら書いている記事のシリーズ3回目です。 今回が最終回。 画像にも使ったお父さんが作る家庭料理ホットポットや、聖地で作られる伝統的なミードというアルコール飲料。 さらにはイギリスで食べた寿司、350年前から続くパブでの美味しいランチなど、たっぷりとご紹介。 書きながらお腹が空いてきました・・・ イギリスで食べたもの③こちらはイースター用のチョコレート。 このような大きなイースターのチョコレート

          イギリスで食べたもの・お店で見かけたものをたっぷりとご紹介 ③

          行方不明から再発見!ナショナル・ギャラリーの『レディ・ジェーン・グレイの処刑』ー【美術品と来歴を探求するシリーズ】

          海外の美術館のサイトを見ると、作品紹介に”来歴”(英語ではProvenance)が書かれています。 来歴とは作品が誕生してから現在に至るまでの旅の軌跡。注文主、オークション、コレクターやギャラリーなど、どんな人々の手によって大切にされ、時には国境を越え、盗難や破壊などの影響を受け、文化や時代を超えて受け継がれてきたのかを教えてくれます。 美術品がただの物体ではなく、生きた歴史を持つ宝物であることを思い出させてくれて私を魅了します。 作品そのものと同じくらい来歴に惹かれる

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          行方不明から再発見!ナショナル・ギャラリーの『レディ・…

          名画に学ぶストレスに強い心をつくる方法ーフェリックス・フェネオンの肖像編

          私は”自分の心を整える”ということに関心があり、美術を通して自分の内面とどう繋がっていくのかを考えてきました。 もっと見ていたい・なぜか気になると惹きつけられる作品と出会ったらどうしてこの作品なんだろうと考えてみる。そうやって客観的に見つめることで自分の理解が少し深まります。 そんな中見つけたのが、アート鑑賞と心を整えるという本。 「はじめてのマインドフルネス 心を鍛える瞑想」 クリストファ・アンドレ著 この本ではマインドフルネスのトレーニングについて、フランスの精神科

          名画に学ぶストレスに強い心をつくる方法ーフェリックス・フェネオンの肖像編

          ナショナル・ギャラリー、テート・ブリテン、国立西洋美術館のチケットや開館日を比較してみました

          8月から10月までのイギリス滞在中、下記の美術館と博物館に行きました。 ナショナル・ギャラリー(ロンドン) テート・ブリテン(ロンドン) ビクトリア・アンド・アルバート・ミュージアム(ロンドン) ケンウッド・ハウス(ロンドン) ボウズ・ミュージアム(ダラム州) マンチェスター・アート・ミュージアム(マンチェスター) ザ・ボックス(プリマス) レディング・ミュージアム(レディング) 美術館・博物館の分類がちょっと難しいけれど。(ケンウッドは美術館には入らないか?) 国立・

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          ロンドンの美しい森を眺める5日間。大満足のairbnbのゲストハウス

          2023年9月上旬の5日間、滞在していたイギリス中部の街からロンドンへショートトリップしました。この時滞在したゲストハウスが素敵だったのでぜひご紹介したい!というのが今回のテーマです。 ロンドンの中心地から地下鉄で15分ほどの場所にあるハイゲイトというエリア。窓からの鳥のさえずりを聞き朝のコーヒーを飲んだり、駅まで向かう道で森の中を歩いたり、夜はどこからか楽器の演奏が聞こえてくる中、昼間見てきた美術館などの写真をipadで整理したり。そんな5日間を過ごしました。 部屋の様

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