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まだAIのことを「単なる業務効率化」としか思ってない段階のPM/ディレクターは、今すぐAIを触った方がいい

PMとディレクターのみなさん、AI触ってますか。
こないだの記事で書ききれなかったのことを補足として書きます。
たまには仕事の話です。

最近の悩みは、「AIがやばい…」という温度感を共有できるPMやディレクターが周りに全然いないことです。
これは本当に最近の一番大きな悩みの一つです。
もし同じような温度感の人がいたら是非お声がけください。

なので今日は「PMとディレクターなのにAI触ってない人は、今すぐ触って欲しい」という話をします。

大前提として本記事はPMやディレクター向けに書かれたものであって、エンジニアやデザイナー向けではありません。

いますぐAI触ってください。今日から。


なぜあなたはAIを触らないといけないか

AIに触れてみる

1.AIを使えば日々の業務が効率化できるから

まだ、「AI使えば日々の業務が効率化できるのかな?」という段階の人はすぐに触るべきです。その発言は今だにAIを触ってないことがわかります。

なぜなら確実に効率化できるから、です。

「どう自分の業務に組み込めるかわからないから人に聞こう」とか考えていないですぐに自分で調べたり模索した方がいいです。発想が後手すぎます。
幸いなことに、今はまだ世界のほとんどの人がスタートラインなので、きっとまだ間に合います。

なお、ちょろっと触ってみた人の中には、「AI全然使えない…」って見切りをつけた人がいると思いますが、こればっかしはあなたが悪いです。
AIに関してだけは、ほとんどの場合はあなたの使い方が悪いです。

でも、これらは今日の本題ではないです。
なぜかというと、「AIを使うと効率化できる」とかそんなことは、もう大前提だからです。

2.「AI使えば日々の業務が効率化できる!」とか喜んでる人は、だいぶのんき

さて、ここから本題なのですが、
「AI使えば業務効率化ができる」ことに気づいて喜んでるPM/ディレクターは、だいぶのんきだなと思います。
今なおほとんどAIを触ってないことがわかります。

改めまして、あなたはPM/ディレクターです。
あなたがデザイナーやエンジニアなら、自分の業務をどのようにAIで効率化するのか考えるのは重要なことでしょうが、PM/ディレクターは個別の作業を超えてプロジェクトの成功とデリバリーに責任を追っています。
細かい作業の進め方を考えたり、2時間の作業を15分に圧縮して喜ぶべきではありません。
あなたは、どんな方法であれプロジェクトに対して最良の方法を取れるべきです。

この後に及んでデザイナーとかエンジニアとかAIとか区切って考えている時点で、もはやあなたはPM/ディレクターの責任を果たしてないとすら思います。

もう一度言います。

あなたはPM/ディレクターです。作業者ではありません。
あなたは指示者なのです。
それならどうしてこんなに効率化できる方法をプロジェクトに組み込もうとしないんでしょうか?

あなたがAIを使うとなったら最初にやるべきは、プロジェクトのプロセスのうちなにをAIで代替できるか、という計画です。
あなたがPM/ディレクターなのであれば、AIでエンジニアやデザイナーの仕事を代替したり、あるいは彼らが対応し切れない部分、今までできてこなかった部分をAIで代替する、ということを考慮に入れましょう。
AIありきのプロジェクトとはそういうことを意味するのだと思います。

3.仕事の取り方が変わるから

さて、AIでエンジニアやデザイナーの仕事が代替できるんだ…!、と思っているPM/ディレクターもまだまだ甘すぎます。
まだ全然AIを触ってないことがわかります。

もう半年くらい前の話ですが、NTTデータが見積もりの取り方を、従来的な人月型契約から、課題の難易度に比例した金額に変えると発表しました。

なんでも従来の開発では作業工数に対してお金をとっていましたが、AIを使えば時間が飛躍的に圧縮できるわけです。

それに対して、工数での見積もりは、労働時間ベースなので、100人月の仕事を5人月でこなすと請求的には大きく損をするわけですね。

さて、NTTデータは100人月の仕事を5人月でできるようになったら、20倍の仕事ができるね…ということで、見積もりを人月ではなく、課題の難易度で作ることにするようです。

AIの業務効率化は、これくらいのパワーがあります。

余談ですが、私はAIを超スーパーな効率化だと思っています。
例えば、今まで企業のカスタマーサポートでは、20人の顧客に対して1人のCS担当が対応する…というレベルの品質でしたが、これからは、1人の顧客に対して、20人分相当の馬力のAIで対応する…というビジネスモデルが可能になるでしょう。
そして、次第にサービスはこの質の対応が求められるようになるのです。

実影響が出てくるのはまだ先かもしれませんが、もはや工数の概念は完全に崩壊したと言っても過言ではありません。AIとはそれぐらいパワフルです。

4.AIで代替できるのは「デザイナーやエンジニアの工数」ではなく、クライアントから見た「私たちのすべて」

さて、AIで仕事の取り方が変わるのか…とか思ってるPM/ディレクターも、まだまだまだまだ甘すぎます。
ここまで言われてもちっともAIを触ってないことがわかります。

確かに私たちからするとそう見えますが、お客さんからすると、代替可能なのはデザイナーでもエンジニアでも工数でもなく、「私たちすべて」です。

つまり、AIでデザインができるようになると、クライアントに「でもロゴとかUIとか実装はAI使えば私でもできますよ」とか言われるわけです。

考えたことありましたか?
あなたはそう言われた時にどうやって返すんですか?

だから例えば、UIやロゴそのものより、それを下支える価値観の言語化や交通整理を行えるようにならないと、仕事がなくなると思うんですよね。

「私たちにとって」AIがなにを効率化してくれるか、ではなく「クライアントにとって」AIが何を効率化してくれるか、という視点をもてなければ、同じ方法で私たち自身が代替されるだけです

一旦目指すべきは、専門知識を持たないクライアントが安易にAIで効率化できない領域を見つけ、私たちはAIで効率しながら戦う…という姿なんじゃないでしょうか。

5.っていう勘所を身につけるために、AI触らないとダメなんですよ

っていうのが、日々AI情報を追ってる私の肌感覚です。
多分AIにまだ触れてないPM/ディレクターには文字で見ても全く通じてないと思います。

私の予測が全部当たるとも思っていないですが、AIは十分にプロジェクトの成功やデリバリーに貢献しうるものだと思いますし、AIで仕事の取り方や、そもそも私たちに求められることも全然変わるでしょう。

AIの世界は日々進化しており、最近ではChatGPTをはじめとした様々なAI技術が、デザインや開発、マーケティングの分野で画期的な成果を挙げています。
これらの技術は、従来の手法では考えられなかった速さと精度で業務を進めることが可能なのですが、PMやディレクターであれば、これらのトレンドを理解し、ビジネスに応用することが求められてくると思いませんか。

きっとこれから5年ぐらいのうちに、単なる業務だけでなく、仕事が、サービスが、そして全てが変わります。

こういう近未来の予測をするためにも、AIがどれだけ破壊力があって、何ができるか/できないか勘所を身につけないとダメです。明日の飯のタネです。

最後に仕事が奪われた時に、AIがわかっていれば対策できたな…とか、あるいはどうすればいいかわからないから…とか後悔するほど悲しいことはないんです。

残りの人生で、ITとAIから逃げ切れる自信がないなら、今日から始めてはいかがですか

AIに代替される

最終的に、私がITとAIを触ってる理由は「死ぬまでは逃げ切れる自信がないから」につきます。
一生ITとAIに触れずに山奥で壺でも作っていたいのですが、その自信はありません。きっと私たちはITとAIから逃げ切ることはできません。
(最近のAI界隈、AI情報追ってる人ほど、全てやめてカフェやりたいな〜とか言ってます)
というわけで、10年後にみっともなくAIを始めるより今日から初めてみませんか?

未来を見据えたとき、AIの進化は私たちの仕事のあり方を根本から変えます。AIによる自動化は、単なる業務効率化を超えた、ビジネスモデル自体の変革を意味します。この大きな波に乗り遅れないよう、今から準備を始めるのはどうですか。

幸いなことに、今はみんながスタートラインです。きっとまだ間に合うと思います。


ちなみに私はAIへのせめてもの抵抗として、お茶教室に申し込みました。
やっぱりその路線もありかもしれません。


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いただいたお気持ちは、お茶代や、本題、美術館代など、今後の記事の糧にします!