~読むアロマ~「ジーノの家ーイタリア10景ー」内田洋子
物語の世界観を香り(精油)で表現する「読むアロマ」。「読むアロマ」は、思わず手に取ってしまう美しい装丁のように、イメージを香りでデザインしたもの。物語と、精油が持つ香りや働き、様々なエピソードをつなげて、オリジナルのアロマブレンドを作ります。
新旧、ジャンル問わず、好きな物語、気になる話をランダムにピックアップして、作った香りのご紹介です。
ジーノの家ーイタリア10景ー 内田洋子
図書館で偶然見つけて、その面白さに一気読みした作品「ジーノの家」。
イタリア在住30余年という著者が、短編映画のようにドラマチックで、小説の登場人物ように魅力的なイタリアの人々との交流を、ジャーナリストのほどよい冷静さを保ちながら綴った10篇のエッセイ集。
どの人生にもある「あたたかさと苦み」「しんどさと光」
それらがイタリアの太陽や土、海の風景と一緒に、違う文化、風土で暮らす私にも不思議なくらい染み込んでいきます。
そして、イタリアという国、人と同じくらい魅力的な著者、内田洋子さん。
好奇心旺盛、怖いもの知らず、パワフル、タフ
料理上手、豊かな感性、人に対する愛情
「個性」や「人と違うこと」が受け入れられるイタリア。きっと内田さんにとっては、安全安心の日本は窮屈なんだろうな。
<読むアロマ「ジーノの家」ブレンド>
・ベルガモット
・バジルスイート
・ジュニパーベリー
・ネロリ
・フランキンセンス
・ベチバー
ブレンドテーマは<イタリア&内田洋子>
ベルガモットは、作中登場人物のジーノの故郷「カラブリア」から。ベルガモット生産90%を占める土地。
バジルスイートはこのブレンドのハート(核)の香り。貧しくて食べるものにも事欠く人たちの命をつなぐ食材であり、ユニークさと賢さ、やさしさを併せ持つ内田さんのイメージでもあります。
ジュニパーベリーは都会的で粋なミラノ。ネロリはシチリアの光と影を象徴する香り。
土台を支えるのは、キリスト教や太陽のシンボルであるフランキンセンスと
肥沃な大地をイメージしたベチバーです。
イタリアと、そこに暮らす市井の人々に親愛の気持ちを。
そんな思いを込めたブレンドです。
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