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精油・植物油

精油(エッセンシャルオイル)

アロマテラピーを提供する上で欠かせないものが精油です。

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精油は植物が生き延びるために作り出す成分の一つです。
菌やウイルス、害虫などから自分自身を守ったり
傷ついた細胞を修復したり
昆虫や小動物を呼んで繁殖したりと様々な事を担っています。

その香り成分だけを抽出したものが精油で
その香りによって、私たちの心が安らいだり、
スキンケアなど、体にとっての働きを得たりしています。

使い方によってはリスクが生じる場合もあるのですが、
日本では、精油は雑貨扱いなので、
使用においての注意事項などを表示する義務もなく、
品質を保証する義務もありません。

近年は、アロマという言葉だけが一人歩きをしていて、
アロマ香る○○という柔軟剤やスキンケア用品を目にすることも多いかと思いますが、実際には人工の香料によって作られた植物風の香りが付けられているものも少なくありません。

日本で精油として販売されている精油の90%は、
成分分析表がついていたとしても、それが必ず誠実なものでもなく、
人工の香料や、他の植物が持つ成分が添加されたものであったりして、
100%その植物から抽出されたものではないという、
私たちアロマプラクティショナーにとって、
衝撃的なことを発表された研究者の方もいらっしゃいます。

それくらい不安定なものを
アロマセラピストは仕事のパートナーとして使用しています。

ですから、どんな精油を使用するのか?という事はとても大事なことになります。
人それぞれ、何を大事にするのか?という判断の基準があるかと思いますが、
私は
*きちんとした国際認証のオーガニックであること
*私自身が心と身体に響く香りだと思えること
*メーカーや代表の方の考え方に共感出来ること
この3点を大事にしています。

サロンでは、ARTQ ORGANICS の精油をメインに使用しています。
開業後2年目くらいだったと思うのですが、
今から7年くらい前・・
ARTQの前身である Jasmine aromateak の時代に、
代表の「アネルズあづさ」さんの
「誰も教えてくれなかった精油のブレンド学」という著書を拝読し、
精油の香りと植物に対して真摯に向き合う姿勢、
農家さんを大切にする姿勢、
本物を届けることに対する努力など、沢山のことに感銘を受け、
無鉄砲にも、商品の説明をお聞きしたいと会社へお問合せをし、
当時、神宮前にあったフラッグシップハウスにお邪魔して、
とても丁寧に、スキンケア商品も含めて商品の説明をしていただきました。

そこからずっと、私はアネルズさんのファンで、信頼をしています。
ラベルが違うだけで、同じ商品が違うメーカーさんから販売されているものも、
もちろんあるそうですが、
アネルズさんは、専門家として農家さんと信頼関係を結び、
大量生産や混ぜ物をすると分かっているメーカーさんには見せない
上質の精油を抽出するために栽培している農場の植物にも辿り着いていらっしゃいます。
人と人との真摯な繋がり、リスペクトの気持ち、
そして何より、ご自身が常に学び続けていらっしゃる姿勢。
素晴らしいな・・・と思い、今でもお取引をさせていただいています。

人間の感覚は曖昧なもので、良いものです!と言われると、そのような気持ちになってしまうこともあります。
私自身も絶対に惑わされないとは言い切れません。
これは、おそらく何かが混ざっているな。。とわかる事もありますが、
その絶対ではない感覚を埋めるものが、ちゃんとした姿勢で商品を作っている会社を選択するという事だと私は思っています。

サロンでの精油の保管は、ワインセラーを使用し、
品質保持にも努めています。

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また、ARTQの他には、国産の和精油やその時々でピンときた精油も使用しています。こちらも私なりの目で選んだ精油ばかりですので、
どうぞ安心して、香りを楽しんでください。

植物油(ベジタブルオイル)

大島産、高田製油所の「椿油」のみを使用しています。

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昔ながらの玉締め圧搾という、石臼の間に椿の種子を入れてすりつぶすという
伝統的な手作業で油を作っていらっしゃいます。

以前は、色々なオイルを扱い、ブレンドなどもしていたのですが、
1日2組までの小さなサロンでは、種類を増やすほどに
酸化という品質保持との葛藤もありました。

精油もそうですが、植物油も鮮度を大切にしたいと思い、
また、高田製油所の椿油という品質の良いものに出会えたので、
思い切ってこちら1本にしました。

植物油は、アロマトリートメントで主に使用していますが、
その際、98%は植物油なので、こちらも品質にはこだわりたいところです。

身土不二という言葉がありますが、
育った場所が同じもの同士は共鳴し合います。
日本という風土で育った椿油は、
日本人に必要な成分を兼ね備えているのではないかと思っています。

テクスチャーとしては少し重めです。
ですが、不思議とあまりベタつくことはありません。
日本では古来より、びんつけ油として使用されていました。

また、私のトリートメントは、
軽く滑らせるというよりは、深くゆっくりとしたトリートメントですので、
椿油のテクスチャーは、私自身にもピッタリです。

以前、調味料の講座を受講したときに、
油の選び方として、遮光瓶に入ったものを選ぶと良いと教えていただきました。
見た目重視だと、中の油の色が見えた方が購入意欲も湧くので、
透明な瓶に入れて売られているものは、とても多いののですが、
品質を保つことを大事にしている会社のものは、遮光瓶に入っていますよと、
教えていただき、それ以来、良し悪しを判断する一つの目安になっています。
高田製油所の椿油は、アルミ製の遮光容器に入っていますので、
光は完全シャットアウトです。

また、椿油は、本当に酸化が遅いオイルです。
これは、色んなオイルを使ってきて、タオルの酸化臭も経験してきましたが、
椿油にしてからは、タオルの匂いはほぼ気にならなくなりました。

酸化がお肌に与える影響も大きいので、
酸化が遅いというのは大事なポイントです。

高田製油所さんとは、お取引を始めるときに、
ちょっと不穏な空気が流れました。
それは、お相手が職人さんだということを、私が理解していなく、
会社としての感覚でやり取りをしてしまったことが原因だったな〜と思っています。
そこのところを、真摯にお詫びしましたら、
先ほどは強い口調ですみませんでした。というお言葉をいただき、
なんだか、逆にほっこりしたのを覚えています。

注文を出しても、出荷しましたでもなく
ポンと商品が届きます(笑)
でも、今まで一度も、遅かったり、届かなかったりという事はなく、
その辺りも、誠実で無骨な職人さんなんだろうな〜と想像しています。
いつか、大島を訪れて、お会いしてみたいと思っています。




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