小説・成熟までの呟き 16歳

題名:「16歳」
 2006年冬、美穂は高校入試に臨んでいた。3月、合格発表で自分の受験番号を見つけて喜んだ。そして、中学校を卒業した。4月に、山浜市にある県立山浜総合高校に入学した。地域ではトップの学校で、伝統がある。制服はブレザーで、紺のジャケット・チェックのスカートとなる。中学生のときより、スタイリッシュになった。高校を入学して1か月後、初めてアルバイトを始めた。ファーストフードのお店で、ハンバーガーが最も人気である。赤色と白色を基調とした制服で、目立つ。ハンバーグを調理したり、レジで客の注文を受ける。当初はなかなか難しかったが、1か月経つと慣れていった。このとき稼いだお金は、高校生になって使い始めた携帯電話の通信料金に使用した。また、高校生になると髪を伸ばすようになった。顎ぐらいの長さが、いつの間にか胸のあたりまでになった。中学校の際の同級生には、「美穂がこんなに髪が長いのは新鮮!」と驚く。異性を意識していったのかもしれない。

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