小説・成熟までの呟き 27歳・1

題名:「27歳・1」
 2017年春、美穂は27歳になった。オリーブの生産に携わり始めて2年目となった。美穂はその頃、不思議に思うことがあった。それは女性同氏の集団における現象に関してである。そのことを結衣に質問してみると、「女子同士だと強い人も弱い人もいて、いろいろな特徴が際立つかもしれない。」と言う。結衣は女子校出身で、品があるように育ってきた。美穂は同性が多い場に今まであまりいたことがなかったが、女性が多い場にはドキドキしていた。また、結衣と親しい仲になる中で、兄との関係を知ることになった。美穂は一人っ子だが、結衣には2人の兄がいて、5歳年上と2歳年上だという。「何かあるとお兄ちゃんがまもってくれた。」と言う。年上の兄に何かを助けてもらうということは美穂にとっては羨ましくて、そのことにもドキドキしていた。美穂と結衣のガールズトークは想像できない。それでも、2人が交わりあうことが互いの人生においてよい方向に導いていくのである。

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